どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回感想を書いていくのは湊かなえさんの

超高速マンションスカイローズガーデンの一室で野口夫妻の変死体が発見される。彼らの死体発見現場に居合わせた杉下希美、成瀬慎司、西崎真人、安藤望の証言でなぜ野口夫妻が殺されたのか明らかになっていく。4人がNに寄せる思いはいったいどのようなものなのか…
湊かなえさんの作品。個人的には中学生?高校生?の頃に読んだ「告白」以来の湊かなえさんの作品で、湊かなえさんの作品がどのようなものだったのか。その記憶自体希薄な状態で本作を手にとりました。なんとなく湊かなえさんの作品は読後感が嫌な感じ、というイメージでしたが本作はどういった嫌な感じは一切なく愛について考えさせられるお話でした。面白かったです。
物語は5章で構成されます。1章は野口夫妻が殺害された際に事件現場に居合わせた人々の証言、残りの4章で事件現場に居合わせた1人1人の過去から今を描いていきます。本の裏表紙にはミステリーとありますが、野口夫妻の殺害については1章で明確に描かれるためどちらかというとサスペンスよりの印象を受けました。
物語は一つ大きなテーマである愛の描かれ方は印象的でした。罪の共有、暴力をする/されることでしか感じない愛、西崎が書いた小説「灼熱バード」、杉下が出身の島で受けた屈辱…作中、様々な形で見せられる愛はページをめくるたびに考えさせられます。彼らが言っている愛は本当に愛なのか、形が歪なだけで愛というのか、それとも愛という言葉で醜い人間性を隠しているだけなのか…
特に印象的だったのは杉下が受けた屈辱でした。両親のせいで食べることにすら困ることになり、精神的にも肉体的にも限界の中で、唯一信頼できる人に送ったメッセージ…決して明るいシーンではないのですが、杉下が守ろうとしたもの、守れななかったものは読んでいてじわじわと効いてきます。
湊かなえさんという作家からイメージされる物語とはまた異なる物語と感じました。十数年ぶりの湊かなえ作品でしたが読んでよかったです。愛について考えさせられる作品です。気になった方はぜひ。
それではこの辺で(≧(エ)≦。)
さて、今回感想を書いていくのは湊かなえさんの
「Nのために」
です!
☆感想☆
超高速マンションスカイローズガーデンの一室で野口夫妻の変死体が発見される。彼らの死体発見現場に居合わせた杉下希美、成瀬慎司、西崎真人、安藤望の証言でなぜ野口夫妻が殺されたのか明らかになっていく。4人がNに寄せる思いはいったいどのようなものなのか…湊かなえさんの作品。個人的には中学生?高校生?の頃に読んだ「告白」以来の湊かなえさんの作品で、湊かなえさんの作品がどのようなものだったのか。その記憶自体希薄な状態で本作を手にとりました。なんとなく湊かなえさんの作品は読後感が嫌な感じ、というイメージでしたが本作はどういった嫌な感じは一切なく愛について考えさせられるお話でした。面白かったです。
物語は5章で構成されます。1章は野口夫妻が殺害された際に事件現場に居合わせた人々の証言、残りの4章で事件現場に居合わせた1人1人の過去から今を描いていきます。本の裏表紙にはミステリーとありますが、野口夫妻の殺害については1章で明確に描かれるためどちらかというとサスペンスよりの印象を受けました。
物語は一つ大きなテーマである愛の描かれ方は印象的でした。罪の共有、暴力をする/されることでしか感じない愛、西崎が書いた小説「灼熱バード」、杉下が出身の島で受けた屈辱…作中、様々な形で見せられる愛はページをめくるたびに考えさせられます。彼らが言っている愛は本当に愛なのか、形が歪なだけで愛というのか、それとも愛という言葉で醜い人間性を隠しているだけなのか…
特に印象的だったのは杉下が受けた屈辱でした。両親のせいで食べることにすら困ることになり、精神的にも肉体的にも限界の中で、唯一信頼できる人に送ったメッセージ…決して明るいシーンではないのですが、杉下が守ろうとしたもの、守れななかったものは読んでいてじわじわと効いてきます。
湊かなえさんという作家からイメージされる物語とはまた異なる物語と感じました。十数年ぶりの湊かなえ作品でしたが読んでよかったです。愛について考えさせられる作品です。気になった方はぜひ。
それではこの辺で(≧(エ)≦。)