どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
今いきなり雨が降ってきましたΣ(・□・;)明日も雨かな?

さて、そんな優れない天気の中紹介するのは、高橋びすいさんの「フェイトフル・モーメンツ 理想の砂漠」です!

まず、ワルプルギス賞らいととは何かについて軽く説明したいと思います。

ワルプルギス賞らいとは講談社が運営する小説投稿サイト「プロジェクト・アマテラス」内に設けられた公募新人賞です。「小説家になろう」や「pixiv」で開催されている新人賞みたいなものですかね? 
この賞に限らずネット投稿型の新人賞は、読者の反応や意見を作者が取り入れやすくなっており、編集者も直にその人気具合を見れたりするので、双方にメリットがあります。デメリットを上げるとすれば、投稿されたままの内容で出版されると、ネットで閲覧した人は買わなくてもいいや、となる人が少なからずいるということでしょうかね?

この作品は近未来のMMORPGを舞台にした、人類と敵勢力の戦いを描いた作品です。
MMORPGものって、SAOを筆頭に瀬尾つかささんの「スカイワールド」、十文字青さんの「灰と幻想のグリムガル」、鯖/牙さんの「VRMMOを金の力で無双する」など、様々な作品がありますよね。SAOの成功を受けて各出版社が、何かしら人気のあるMMORPGもののシリーズを抱えている気がします。

さて、今作のフェイトフル・モーメンツですが、この作品に出てくるMMORPGはガンゲームものとなっています。ちょうど今アニメが放送されているSAOの二期のような感じですね。

箇条書きで世界観を説明すると

・時代設定は2050年
・資源難のために、ゲーム内に移住を開始
・幻想内での死は現実の死
・ただし、死んでもシムと呼ばれるコピーを作れる。だが、現実世界には戻れない
・味覚や痛覚などのシステムが未発達
・プレイヤー人口は200万人
・人類はアポステルと名乗る武装集団と戦っている

と、こんな感じです。

どうしてもSAOと比較してしまいますが、MMORPGをプレイする理由が資源難だから余計な資源を使わないようにするため、というのはなかなか納得のいく設定でした。

ざっくりとしたあらすじ

鈴木幾太はスリープレスという眠れない体質を持ち、人よりも長くゲームがプレイできるため、最強のプレイヤーとして君臨していました。
しかし、ある日突然幾太は人類を裏切り、アポステル側につき人類へ反旗を翻します。
セルマは人類の敵となった幾太に対抗するためにコピーのシムを作り人類の平和を守るために戦いを挑む…とこんな感じです。

あらすじだけ見ればそれなりに面白い作品ですが、新人の第一作目ということを考慮しても、ちょっと微妙です。

まず、ガンゲームなのに銃の描写が甘い。
サブマシンガンやマシンピストルの固有名称がなく、例えばアサルトライフルはアサルトライフル、ハンドガンはハンドガンと書くので、現実にない武器を使っているのだとしてもそれが何口径で、装弾数が何発で、射程がどれくらいなのか全くわかりません。この点に関して言えば作者はBFやCODすらプレイしたことが無いのでは? と思うほどに銃器関連はおざなりです。

次に世界観ですが、仮にも200万人が暮らしているのに200万人もの人々が暮らしている生活感が皆無です。
主要登場人物にスポットを当てているのはわかります。が、あまりにもそれ以外の人物が出てこないので、1万人しかゲーム内に閉じ込められないSAOの方がよほど生活感があります。そこで、どんな人が、どのような生活をしているのか、これがまったく描かれていないので、フェイトフル・モーメンツというゲーム自体が四人プレイのゲームと何ら変わりなく思えてしまい残念です。

さらに致命的なのが、ガンゲームなのに銃撃戦の迫力がない。これは、前述の銃器関連の描写のおざなりさがそのまま出てしまった感があります。あげく、銃撃戦が描けないからか、後半には敵が斧を振り回し始めます。ガンゲームなので、せいぜい銃以外の武器は手榴弾やナイフ程度にして欲かったです(苦笑)

上記では悪い点を散々挙げましたが、もちろん良い点もあります。例えば主人公とヒロインの関係性だったり、は新人としてはそれなりのレベルにあると思います。最近の新人賞受賞作は一巻目から大量のヒロインを出したりすることもあるので、ヒロインに一途な主人公を描ききったのは、かなり好印象でした。

しかし、やはり作品としての出来の悪い点である上記三点が目立ってしまったので良作とはいえませんね…この作品は一巻完結のようなので、次回作はラブコメや軽いノリのコメディーなど、主人公とヒロインの関係を十分に描けるジャンルに挑戦してもらいたいです。そうすれば、きっと面白い作品が出来ると思います。

今回は自分の好きな作品を紹介したわけではないので、否定的な意見となってしまいましたが、面白い部分もあるにはあるので興味のある方はご一読を。

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 
明日はまたオススメの本の紹介を書きます!