どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
今日は疲れた…でも、今週から体育祭週間なのでハードスケジュールです(苦笑)
そんな中紹介するのは辻村深月さんの「僕のメジャースプーン」です!
辻村深月さんは「冷たい校舎の時は止まる」で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー、その後は吉川英治文学新人賞や直木賞を受賞、今作は日本推理作家協会賞候補に選ばれています。
辻村深月さんは西尾維新さんや佐藤友哉さんや舞城王太郎さんなど、独自色を出すメフィスト賞出身作家さんが多い中で、ミステリと女性を安定した筆致で描き続けている印象があります。
また、今作は一時期別のカバーがつけられていた時期がありました↓
別にラブプラスなんて興味はなかったのですが、なんとなく表紙に惹かれて買ってしまった一冊です。ちなみにこのカバーがかかっているものは現在本屋さんには置いていないと思うので、もしこの表紙のものが欲しい人は注意が必要です。
辻村深月さんの作品はこれまでいくつか読んだのですが、今回はこれを紹介することにしました。
理由はいたって単純で、この前ダ・ヴィンチで辻村深月作品の特集が組まれていて、その中で我孫子武丸が初めて読んだ辻村深月作品だと語っていたからです。
我孫子武丸さんはこの作品を読むまで辻村深月作品をライトノベルっぽいと思っていたようです。
別に辻村深月さんの作品は全然ライトノベルっぽくないんですけどね(苦笑)それにそれはゲームシナリオや漫画原作をやっている人が言うことではないでしょうw
我孫子武丸さんに難癖つける訳ではありませんが、今だに文学界でこういう風に頭が固い人がいるのはナンセンスだと思うので考えを改めてもらいたいです(*`へ´*)
ざっくりとしたあらすじ。
少し不思議な力を持つ家系に生まれた僕は、聡明で才気溢れるふみちゃんに一種の憧れを持っていました。
ある日、学校で育てているウサギが惨殺される事件が起き、ふみちゃんは心を閉ざしてしまいます。
僕は犯人に復讐するために、自らの持つ力をマスターするために先生の元へ行く…とこんな感じです。
実はこの作品、すごく面白いんですけど一度読んだら二度と読みたくなくなるという不思議な作品です。
また、ご存知の方も多いと思いますが、辻村深月さんの作品はスターシステムを採用しているので「あぁ、こいつはあの作品に出てきたあいつだ!」みたいな発見があるのも楽しいです。
登場人物は小学生の僕を中心とした狭い範囲の人物関係が中心となるので、比較的感情移入はしやすいです。
ミステリ的な要素も強く、所々に引かれた伏線を回収していく感じはさすがミステリ系の新人賞からデビューしただけはあるなー、と納得させられる出来となっています。
それなのに、一度読んだらもう二度読みたいとは思えない小説です。
なんでだろ…なんか作品の随所に、小説自身が読者を拒否していく雰囲気が感じられるんですよね。読むのはつらくないし、ストーリーも若干グロテスクながらもとても面白いのに…そういった意味では心に残る作品です。
お話はよくできていて、直木賞受賞作家らしく文章力は高いので、初めて辻村深月作品を読むという方にもオススメです。正し、僕と同じように二度読みたくないという人ももしかしたらいるかもしれませんので悪しからず(苦笑)
それではこの辺で(≧(エ)≦。)
明日学校行けば祝日だから頑張ろっと。