どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
先月はスマホのアクセス制限がかかってしまい、なんでかなーとデータ通信のアプリで調べてみると、どうやら最近始まったジャンプ+の使い過ぎだったようです(ーー;)うーん…以外とジャンプ+には面白い漫画があるのにこうなると読むのを選ばないとなー(苦笑)

さて、そんなデータ通信量を気にしながら紹介するのは冲方丁さんの「マルドゥック・スクランブル」です!
冲方丁さんは1996年第一回スニーカー大賞を「黒い季節」で受賞しデビュー、その後ファンタジー、SFを中心に作品を発表し続け、本作で第24回日本SF大賞を受賞、さらに初めて手掛けた時代小説である「天地明察」で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞を受賞しました。
また、知っている方も多いと思いますが、冲方丁さんはアニメや漫画原作でも活躍されていて「蒼穹のファフナー」の脚本や「攻殻機動隊」「PSYCHO-PASS」のシリーズ構成、漫画原作ではアニメ化もされた「シュヴァリエ」、「ガーゴイル」などの原作を担当されています。

最近は時代小説の刊行が多いですが、冲方丁さんといえば緻密な設定・構成で描かれるファンタジーやSF作品の方が個人的には好きです。冲方丁さんはとにかく仕事を抱えている人なので自分の好きなファンタジー・SF作品が刊行されないのはちょっと寂しいです。

さて、話を戻してざっくりとしたあらすじ。
少女娼婦として生きてきた少女バロットは賭博師であるシェルに騙され殺されかけてしまう。
瀕死のバロットを救ったドクターと、委任事件担当官で、万能兵器の金色のネズミウフコックにスナークという電子機器を操る能力を与えられた少女はシェルに復讐をすべくシェルが過去に犯した事件を追っていくが、そこにかつてウフコックの相棒だったボイルドが現れ…とこんな感じです。

ジャンルは日本SF大賞受賞作なのでもちろんSF、サイバーパンク色が強い作品です。

この小説はとにかく設定が濃く、細かい言葉遊び的な部分や、戦闘シーンは冲方丁作品の中でも随一の出来です!

例えばバロットがスナークで電子機器を操るシーンは、本当に自分が電子機器を自由に操っている気分になるほどです。また、戦闘シーンも優れていてウフコックを自由に操りながら戦いバロットには本当に惚れ惚れとします。

また、上記あらすじの登場人物名でも分かるように「卵」に関する名前がつけられています。
これがまたうまく物語に絡んできて、読み進めていくうちに「あぁ、なるほどなー」と思わせてくれます。

さらに個人的なお気に入りのシーンは中盤のギャンブルシーンです。ブラックジャックや、ルーレットをバロットがプレイするのですが、これがまたよく考えこまれていてギャンブルものとしても充分楽しめるほどよく描写されています。

この作品は何種類か版が出ていてハードカバーで一冊のものや、旧装版がありますがハヤカワJA文庫から出ている全3巻の新装版がオススメです。

前日譚や短編集、漫画版やアニメなどもあり様々なスタイルでマルドゥックの世界を楽しめるのもこの作品の魅力です。小説を読むのが面倒という人には漫画版がオススメです。現在週間少年マガジンで「聲の形」を連載中の大今良時さんによってコミカライズされており、かなり良い出来となっています。

サイバーパンクの入門としてもオススメなので、興味のある方はぜひご一読を!

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 
明日はようやく土曜日ですw