どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
台風すごいですねΣ(゚д゚lll)まあ、家で勉強して本読んでギター弾くだけですからあんまり台風とか来ても関係ないですけど(苦笑)ただ一つ残念なことは、台風が思ったよりもスピードが早くて明日学校があるだろうということです…ッチ
さて、暴風と大雨を窓から眺めながら紹介するのは滝本竜彦さんの「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」です!
滝本竜彦さんといえばご存知の方も多いと思いますが、引きこもりのエキスパートです。
引きこもりがこうじて大学を退学した後第5回角川学園小説大賞特別賞を受賞しデビュー、二作目の「NHKにようこそ!」も大ヒットを記録し、漫画化・アニメ化し、今作「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」もラジオドラマ化・漫画化・そしてルーキーズで有名な市原隼人主演で映画化されました。
ここまではよかったんだよ!
まあ、要するに引きこもりが書いた本が売れてしまったため、その後は短編ばかりの発表で単行本の出版がエッセイを含めて僅か3作品…個人的に大好きな作家さんなので短編ばかりではなく長編を…!
でも、逆に言えば滝本竜彦さんが毎年一冊必ず単行本出してもどうかな? という気もしますが(苦笑)
滝本竜彦さんは当時にしては珍しく、作家エージェントを介してデビューしました。この作家エージェントは海外では当たり前らしいですけど日本ではまだイマイチマイナー、というかネット小説の書籍化や電子書籍の自費出版が簡単に出来るようになったからかあんまり成長していない気もします。
もし、自分で書いた作品を書籍化したいなら作家エージェントに持ち込むのもありかもしれませんね、お金はかかりますが…
さて、それではざっくりとしたあらすじ。
平凡な高校生の山井陽介の前に現れたのは、夜な夜なチェーンソー男とナイフで激しい戦いを繰り広げるセーラー服の美少女雪崎絵里だった。
なんのための戦いかわからないが、チェーンソー男を倒さなければ…とこんな感じです。
チェーンソー男ってなんだ? どこのB級映画だ? と思った方や、チェーンソー男と美少女のバトルかふーん、と思った方はこれを読んだ後全く違う感想を抱くでしょう。
とにかくこれは最高の青春エンターテイメントなのですから!
万引き、食い逃げ、タバコ、山井陽介はそんなことをするような田舎のダサい不良です。
ただ、チェーンソー男と戦って、美少女を守ってー…という展開にはまりたいだけ。実に軽率な男で全く共感できません。
なのに、チェーンソー男と戦って行くうちに成長し、絵里と絆を深めていくうちに妙に愛着が湧いてきて、不思議と物語に引き込まれていきます。
また、このチェーンソー男という存在は絵里の心境の変化に応じて強くなったり、弱くなったりします。
ただのギミックに思えるこのチェーンソー男も、深読みすれば「青春の何がなんだがよくわからないもの」という青春を体験したひとならだれでもわかる鬱屈とか屈託とかの具現化として捉えることが出来ます。ただ美少女が恐ろしいチェーンソー男と戦うだけじゃない何かがそこにあります。
この小説は一巻完結済みで、解説はあの西尾維新さんが書いています。とにかく面白い青春ものなので、気になった方はぜひご一読を。滝本竜彦作品の中でもっとも読みやすい作品だと思うので、滝本竜彦作品入門用にもどうぞ。
それではこの辺で(≧(エ)≦。)
なんで台風こんなに早く行っちゃうの〜…(泣)