どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
今日は先生と受験校について色々話したので疲れました(苦笑)つか、そろそろブログ更新もきつい…まあ、できる範囲でやっていきますw

さて、今回紹介するのは先日創刊した
ダッシュエックス文庫の創刊ラインナップの1つ杉井光さんの「放課後アポカリプス」です!
杉井光さんは第12回電撃大賞銀賞を「火目の巫女」で受賞しデビュー(ちなみに同期には支倉凍砂さんと来楽零さんがいます)、アニメ化された代表作「神様のメモ帳」をはじめ、中・小のヒットを飛ばしてきた中堅作家です。一時期はかなり筆も早く(まあ、今も漫画原作をやっていることを考えれば十分早いですが)、またライトノベルレーベルが新しくできるときは大抵傭兵として参加していて、一迅社文庫、GA文庫、ガガガ文庫、講談社ラノベ文庫などで作品を発表しました。

まあ、知っている人は知っているでしょうけど杉井光さんは例の2ch流失事件の人です(苦笑)まあ、嫌な人はこれ以上読むとイライラするでしょうが、この人の書く作品はなんだかんだ言って面白いんですよね。僕がライトノベルにはまるきっかけになったのも「神様のメモ帳」ですし、この作品に出会えてなかったら今頃純文学しか読んでないでしょうし、それにライトノベル界の中で1番好きだった作家を簡単に嫌いになれるわけないですし、結論としてどうしても読み続けてしまうんですよね。つまらなくはないわけですし。モヤモヤがないとはいいませんが、作品は面白いので偏見を持っている方もこの紹介くらいは読んでみてください。

ざっくりとしたあらすじ。
高校入学直後に風邪をひいて学校を休んだ藍沢緋色は、クラスに打ち解けられずに1人図書室や校舎裏で授業をサボっていた。
しかし、水曜日のLHRに押し付けらた学級委員だからという理由で連れて行かれると、突如天使と呼ばれる化け物を倒すデスゲームの中に巻き込まれてしまう。しかも、学校にいる生徒が全員参加する中で、記憶を維持できるのはゲーム内でコマンダーと呼ばれる学級委員だけで、デスゲームが終わると他の生徒の記憶は一時凍結され、次にゲームが始まるまでは元に戻らない仕組みとなっていた。
藍沢は他の学級委員や生徒会役員と協力し、デスゲームの攻略を目指す…とこんな感じです!

ジャンルとしてはMMORPGの亜種、突然ゲームに放り込まれて銃器で天使と呼ばれる化け物を倒すというものです。

この作品のゲームが最近流行りのMMORPGものと決定的に違うのは、ゲームが突然始まり、倒すと元いた場所にもどり、ゲーム内の記憶はコマンダー以外は凍結されて戻らないということです。SAOの系の作品はデスゲームの中に閉じ込められ、クリアして脱出すればそれで終わりですが、このゲームは水曜日になると確実にゲームに巻き込まれてしまいます。そして、現実と非現実を何度も行き来するため、閉塞的にならず現実の日常も普通にあるという、ある意味今迄のMMORPGものでは考えられなかった独自の舞台を生み出しています。

登場人物は毎度同じの杉井光式スターシステム(笑)なので、特に紹介はしませんが、1人注目してもらいたい登場人物がいます。隣のクラスのコマンダー大松です。
この大松というのが、すごい奴で、普段はイジメられてるのに、ゲームになるとコマンダーの権限を乱用してクラスメイトをボロクソに扱います。
これを見て僕が感じたことは「ああ、きっとこれが杉井光の等身大の姿なんだろうということです。きっと今迄描いてきたウジウジの一人称主人公ではなく、現実は惨めでゲームでしか威張れないかわいそうな奴なんだろうなー、と作者の姿と重なりました。

この作品は近年杉井光さんが書いた音楽もの以外では、おそらく1番の出来です。伏線のはりかたもよかったですし、最後のカタルシスも背筋が寒くなるくらいでした。杉井光にガンアクションが書けるのかと、思いましたが銃器描写は少ないもののきちんと銃器をどのように使用して天使を倒すのかは書かれていたので、過度なガンアクションに期待しなければ充分楽しめる作品です。

杉井光さんを見切ったという方はも久しぶりに手にとってみては如何でしょうか? 仮に読めなくても、イラストレーターのるろおさんが好きならイラストがカラー4p、モノクロ19pもあるのでそれだけで満足できると思います。杉井光の新境地、興味のある方はぜひご一読を!

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 
まずい勉強してない(; ̄O ̄)