どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
例年なら楽しい冬休みですが、寝ても覚めても勉強のことが頭から離れず、1日何時間か数えるのも億劫なほど勉強しているのでまだ小説・漫画は各1冊ずつしか読めていません。・゜・(ノД`)・゜・。 年が明ける前に伊藤計劃さんの「虐殺器官」を読み終えるのは絶望的となりました…今年は虐殺器官で終えたかったのにビブリア6巻で終わりそうです…

さて、そんな絶望的に読書時間が足りない中紹介するのは杉井光さんの「東池袋ストレイキャッツ」です!
杉井光さんの著者紹介は「放課後アポカリプス」の記事でしたのでそちらをどうぞ↓

杉井光さんの音楽ものといえばわかる人にはわかると思います。クラシックやロックをごちゃごちゃに混ぜた、とにかく杉井光さんが好きな音楽を知識と共に紙の上にぶちまけたあれです。

ざっくりとしたあらすじ。
いじめが原因で不登校となった主人公ハルは、部屋に引きこもり今はもうこの世にはいないミュージシャンの音楽ばかりを聴いて過ごしていた。
そんなある日、唯一生きているミュージシャンの中で好きだったDay Dream Drunkard通称DDDのヴォーカルキース・ムーアの訃報を知る。DDDのCDを全て捨てようと決心し、外へ出るととあるアパートのゴミ捨て場で生前キースが愛用していたギターを見つける。そしてなんとそのギターにはキースの幽霊が憑いていて、生前に発表できなかった曲をハルに代わりに歌って欲しいと言い…とこんな感じです!

ジャンルは音楽もの、舞台は題名そのままに池袋。今回は珍しく主人公、ヒロイン以外の登場人物には杉井光式スターシステム(笑)は使用されていません。

まあ、まず一言言いたいのは面白いということ。どこが、何が、とかそういう理屈抜きで面白いです。

お話的には引きこもりのハルがキースが生前発表できなかった曲を池袋で弾いて、他のストリートミュージシャン達と繋がっていくというものです。

この作品は電撃文庫MAGAZINEに掲載された4話に書き下ろしを1話足したものとなっていてそれぞれの話が独立していながらも全体を通してしっかりまとまっていて、特に最終話の「野良猫は明日を知らない」のラストは今年読んだ中では1番感動させられました。

あとがきでも触れられていますが、今の池袋にはストリートミュージシャンはほとんどいません。雑然と雑多な人がただひたすら目的地に向かって歩くか、誰かを待っているだけです。しかし、ここには昔は幾人ものミュージシャンがいたそうです。

この作品はそんな池袋の過去を描いている作品です。しかし、実際に池袋に行くと「ああ、ここにハル達がいたのか」とふと思い出してしまうほど強い印象があります。そこにストリートミュージシャン達がいたという証拠がこの作品とリンクすることによって見えてくるのです!

この作品は一巻完結済みです。1話ごとは短くそれぞれが音楽的エッジがきいた面白いお話となっていて読み応えがあるので、短時間で音楽ものを読みたいという方にオススメです。杉井光さんの音楽ものは読んで損はないので、ぜひご一読ください!

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 
明日は今年読んだ中で面白かった新作ライトノベルを紹介します!