どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
ブログ一周年がついに明日です! 自分でもよくここまできたなー、と感慨深いです。また、その話は明日しましょう。
さて、今回紹介するのはこのブログのタイトルの元になった「キーリ」です!
壁井ユカコさんは第9回電撃ゲーム小説大賞を今作で受賞しデビュー。デビュー後しばらくは電撃文庫を中心に活躍されていましたが、最近では一般文芸を中心に創作集団「GoRA」の一員としてアニメ「K」にも関わるなど、活躍の幅を広げています。
ざっくりとしたあらすじ。
教会の寄宿学校に通う少女キーリは幽霊が見えることから教会の教えに疑問を抱いていた。
そんなある日、キーリは不死人のハーヴェイとラジオに宿った霊兵長と出会う。成り行きから彼らと旅をすることになるキーリだが、そこには様々な困難が待ち受け…とこんな感じです!
ジャンルはセカンダリーユニバース。僕が知る限り、ライトノベルレーベルから出ているセカンダリーユニバースはこの作品だけです。
この作品は一巻は重厚なハイファンタジーとして始まりますが、二巻からは人々の微細な感情の動きを捉えていきます。また、設定で見せていくSF的側面も強くなっていきます。
この作品、何が面白いかというとキーリと不死人ハーヴェイの微妙な距離感です。壁井ユカコさんもあとがきで言及するようにつかず離れずの距離感が非常にいいです! 二人ともなかなか心の距離が縮められずやきもきしますが、それがピュアで素敵です。
幽霊が見えるという設定は、どちらかというと今ではなく、過去を経由して物語に深く関わってきます。キーリだけが見える存在が教えてくれるものが、物語を突き動かします。
そして、不死人のハーヴェイの過酷な過去、現実と不死人を狩ろうとする教会の対峙も面白いです! 負の歴史としての不死人を許せない教会と、それから逃げなければならない不死人…作品を読む際には不死人を狩らなければならない理由とその背景にも注目してもらいたいです!
この作品は全9巻完結済みです。名作の割に知名度は低いですが、個人的には「イリヤ」に並ぶ最高の作品だと思っています! 男女ともに楽しめる作品なので、ファンタジー・SFを読みたい方はぜひご一読を!
それではこの辺で(≧(エ)≦。)