どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
とにかく就活が嫌です…あー…

さて、今回紹介するのは草野原々さんの「最後にして最初のアイドル」です!
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今回は三つの短編を収録した短編集ということでそれぞれの短編について軽く触れていきたいと思います。

最後にして最初のアイドル
表題作にして第四回ハヤカワSFコンテスト特別賞受賞&星雲賞も受賞した作品。この作品だけで電子書籍化もされています。元々は人気アニメ「ラブライブ!」の2次創作としてオンリーイベントで頒布された作品。オリジナルの方は「最後にして最初の矢澤」というタイトルで矢澤にこと西木野真姫が出てくるそうです。僕はラブライブ!は無知なので情報だけ…
内容はアイドルが大好きな古月みかがアイドルを目指す中で絶望し自殺。そんな彼女を親友で医者の卵の新園眞織がミュータントというか怪物として蘇らせアイドル活動を再開させる。時同じくして地球が危機的な状況に…というもの。実存主義的ワイドスクリーン百合バロックプロレタリアートアイドルハードSFという謎のジャンル?というか作者さんの言葉。なんかよくわかんないんですけど、とりあえず最初のラブライブ的な(見てないので齧っただけの知識ですが)導入からなぜか地球の、果ては宇宙まで関わってきて最後はまさか読者が…という展開で終わります。とにかく言えることはとんでもなく面白いということだけです。アイドルってなんでしたっけ?

エヴォリューションがーるず
古代生物を擬人化したソシャゲにはまったOLの洋子がトラックに轢かれて転生。そこはソシャゲのような世界で…というお話。最初は某「あなたは〇〇なフレンズなんだね!」なアニメを想起させるソシャゲに堕ちて最後は死んでしまう1人の女性が描かれていてソシャゲを多少はやってる身としては恐ろしくなりましたね…というのは導入にすぎず、エヴォリューションがーるず(略して「エヴォがる」)の世界とは似ても似つかない世界でガチャを回して強くなる洋子が描かれます。これもまたすごく面白かった以外の言葉はないです。とりあえずソシャゲは世界を壊しまた救うかもしれない存在なのかもしれないということがとてもよくわかりました。全然わかんないですけど。

暗黒声優
ラブライブ!、けものフレンズまたはアイドル、ソシャゲときたら次は声優ということで声優がモチーフのお話。もちろんここでいう声優は元々「オオウミガラス」という絶滅した鳥のことを「ペンギン」と呼んでいたのに、いつしか白と黒の南極とかにいるあの鳥のことを「ペンギン」というようになったように言葉が示すものはまるで違います。なんせこの世界の声優は核爆弾的なものまで作れるんですよ。イノリやミドカワをミサイルにするんですよ。最高に意味わからなくて最高に楽しいですよね。宇宙にエーテルが充満した世界でそのエーテルを取り出す存在として声優がいて、その声優は遺伝子操作の末に家畜みたいに扱われていた。その中で最強の声優を目指すアカネが暗黒声優と名乗る存在をぶっ殺すべく宇宙のあちらこちらを戦いながら旅?するお話。いや、これもまたなんかすごいけど面白い以外の言葉ないんですけどどうしたらいいですか?とりあえず最後に壮大に広げた風呂敷をバサッと畳む圧倒的展開はすごいとしか。いやマジで。

以上になります!
いやもう面白すぎて「君はSFが得意なフレンズなんだね!」としか言えないです。これはヤバい。間違いなく生涯忘れられない作品でした。気になった方は。


それではこの辺で(≧(エ)≦。)

ISBN 978-4-15-031314-2