最近全然ラノベを読めていなくて申し訳ないので、僕が唯一天才だと思ったラノベ作家さんのことをお話していきます。半分以上雑記です。

僕はこれまで1200〜1300冊くらいのラノベを読んできました。そして何十冊という僕の人生史に残る作品に出会いました。しかし、天才だと思えた作家さんは1人しかいません。

その作家さんはスニーカー大賞で歴代5人しか獲得していない「大賞」を取り、大注目されてデビューしました。満を持して発表した作品は売れに売れ1巻だけで10万部を売り上げました。1巻だけの売り上げなら今でもスニーカー文庫でトップクラスなはずです。ただ、その作品は続編が明言されながらも2巻が出ることはありませんでした。

さて、なんの作品かというか作者さんかわかりますか?歴戦のラノベ読みの方ならわかりますよね。そうです。新井円侍さんです。

新井円侍さんは「シュガーダーク」という作品で大賞を取りデビューしました。ちなみに同期は「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」の竜ノ湖太郎さんです。

僕が「シュガーダーク」を読んだのは高校一年生の2012年のことでした。とにかくすごかったです。完璧だと断言できるダークな雰囲気を漂わせるボーイ・ミーツ・アンド・ガール。明かされる部分は少ないものの、膨大な背景を感じさせる舞台…とにかくなにもかもが素晴らしかったです。今でもダークな作品でオススメは?と聞かれたら真っ先に「シュガーダーク」をオススメします。

さて、そんな新井円侍さんがなぜ天才かと感じたかといえば「シュガーダーク」の132pです。ここで主人公がヒロインのある真実を目撃する場面があるのですが、ここの描写がとにかく凄まじかったんです。今手元にあるなら見返して欲しいんですけど、挿絵も相まって最高じゃないですか?この1ページに全てが詰め込まれているんですよ?

この描写を読んだ僕は「この作家さんは天才」だと思いました。恐らくこれから先も天才だと思える作家さんは新井円侍さんだけです。

平成21年12月1日初版ということで、新井円侍さんがデビューしてから9年が経ちました。その間新井円侍さんは「巡幸の半女神」というロボットものを講談社ラノベ文庫から発表しました。確か安井健太郎さんに誘われたからだとあとがきに書いてありましたね。これも面白かったんですけど、2巻打ち切りでその打ち切り方があまりにも酷かったので初めて壁にラノベをぶん投げました。ちなみにこの作品、僕が「シュガーダーク」を読んだ直後に発売されただけに色々こう感情がですね…

新井円侍さんは今どうしているんでしょうかね…Twitterは遥か昔に止まってますし、奴隷少女が出てくる小説が置いてあったサイトは…あれは確認しに行かないほうがいいです。404とでも出たほうなマシです。

「シュガーダーク」のあとがきに1982年生まれとあったので今は36歳?とかですかね?普通に幸せな家庭を持って過ごしているのか、それともまだどこかで小説を書き続けているのか…

ただ一つ言えることは僕はもう一度「シュガーダーク」の132pを味あわせてくれた唯一"天才"だと思えた作家さんの作品を読みたいということだけです。