どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
さて、今回紹介するのは古宮九時さんの「高崎グラフィティ。」です!
第1回未完成映画予告編大賞でグランプリを受賞した作品!映画のノベライズですが小説オリジナルもあるようです。映画は8月中旬頃から公開されるみたいですね。
物語は高崎を舞台に高校を卒業した5人の男女の青春もの。地元に閉塞感を覚える美紀は春から東京の専門学校に通うことに。しかし父親が入学金を振り込んでいないまま消えてしまう。優斗、寛子、康太、直樹の4人と共に父親を探すことに。進路や対人関係に悩みながらもう一度自分を見つめなおしていく…
物語の季節は高校卒業後すぐなんですけど、これがすごく良かったですね!僕は大学受験に失敗して(半分以上はこのブログをやっていたせいで)「高校の卒業式?ふーん。そんなんあったわ」くらいの感覚の人間なので「高校生活終わっちゃった!寂しい!」とか「これから新たな出会いが始まるぜ!」みたいなノリではない登場人物は非常に共感できました!
ストーリーの軸は美紀の専門学校の学費を未納のまま姿を消した父親の捜索なんですけど、その中で描かれる5人の悩みや問題がすごく良かったですね。高崎という東京まで行かなくてもなんでもある大都市という場所で一生を終えていく市民。でもそんなありきたりは嫌で服をデザインしたい美紀は東京を目指して、でも周りとの温度差があって…翼はあるのにがんじがらめなのがすごく苦しそうで夢へ羽ばたけないのが印象的でした。
他の4人もそれぞれ抱えているものがあって、それがどうにも理解されなくてできなくて…不器用な青春の中で輝いていく姿はかけがえのないものでした!物語もふたを開けてみればあっけなかったですけど、映画だったらきっと思わずふふっと笑いが漏れて最高を迎える5人のラストにぴったりなものになるでしょう!
ノベライズですが、映画を知らなくても楽しめる鮮やかなな青春ものでした!面白かったです!
それではこの辺で(≧(エ)≦。)
ISBN 978-4-04-893935-5