どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無駄転載は禁止しています。

さて、今回紹介するのは西塔鼎さんの「死にたがりの聖女に幸せな終末を。」です!
⚠︎若干のネタバレを含みます…
FullSizeRender

ストーリー A
内容は、連邦と帝政圏による戦争が続く世界。そこでは連邦が開発した聖女と呼ばれる少女型の人口生命体が秘蹟と呼ばれる異能で戦争を終わらせようとしていた。しかし長い戦いの中で疲弊が見え始めたこともあり、聖女たちを戦場に本格投入することは見送られた。そんな聖女たちの訓練施設箱庭で調律官を務める人物は聖女たちの体と心のケアをしていた。しかし、戦争が終わったことで聖女たちの運命は変わり…とこんな感じです!
ジャンルはファンタジー。公式あらすじにもある通りドキュメンタリーっぽさがありますね。
西塔鼎さんの新作!デビュー作からずっと追っている作家さんで「かみさまドクター」「エレメンタル・カウンセラー」に続き医療要素を取り入れた作品でしたね!面白かったんですけど…これどうやって感想書いたらいいのか…
序盤は調律官(ウォッチャー)である私の視点から何人かの聖女についてのお話が展開されます。表紙を飾る九重だったり眼鏡っ娘の八刀、不器用な三七守、活発な六花…医師のような存在としての私と聖女たちとの交流は儚さを感じさせつつも永遠に続いて欲しい日常が描かれていて良かったです!聖女たちのやりとりも楽しいですし、何より聖女たち1人1人が本当に魅力的でした!しかし戦争が終わったことで聖女たちの立場は危うくなります。非道な兵器を作っていたことを隠したい連邦。顔が見えない上から逃げるため、生き延びるために聖女たちは帝政圏を目指すことになります。突如として終わる日常と、秘蹟を使う反動で蝕まれていく体、容赦なく聖女たちを殺そうとする敵、さらには聖女たちを殺すために作られた聖女…絶望の中で少女たちは逃げます。秘蹟を使ったバトル描写はオリジナリティがあって楽しめました!また医療要素もしつこくならないくらいなめらかに要所要所で効いてましたね!西塔鼎さんの持ち味とも言える部分が活かされていました!そしてラストからの…あとがき後のあのページですよ…いやたしかにご都合主義すぎるくらいのハッピーエンドでしたけど、あとがきの先にあるアレは…でもあとがき前で終わってしまっていれば多分物足りなくはあったと思います。だからこそ、あの最後の5ページが余計に…そしてそこを読んだからこそわかる最後のページの「本当の意味」。5ページ、最後の5ページなんですよ。アレを読んだからこそわかることが多すぎるんです。なんで私という視点でこの物語が描かれているのかも、ギミックが、物語の骨子が見えてきて、本当の物語を知ることができるんです。それが憎いくらい面白くて背筋が震えて、だからこそこの物語をどう評価したらいいのかわからなくなるんです。面白かったです。でも僕にはわからないです。あの5ページを読んでしまってよかったのかどうかが。

キャラ A
私についてはなにも言えないです。ぜひ作品を読んでください。九重は可愛くてちょっと私をからかうような小悪魔的なところがあって、でも強すぎる秘蹟を持っていて…本当に魅力的な女の子でした!八刀は九重のいいパートナーであり、聖女たちをまとめる包容感もある女の子でした!三七守、六花もいいコンビでしたね!その他にも魅力的なキャラが物語を盛り上げていました!

今後の期待度 評価不能
おそらく一巻完結なので…

どんな人にオススメか?
タイトルに惹かれたならぜひ読んで欲しいです。あとハッピーエンドが好きでも嫌いでも後悔しないような構成にはなってますけど、最後の5ページは読んで欲しいですね…本当の意味で物語が楽しめるので…

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

↓下の画像を保存して書店での予約・取り寄せ・検索にご利用ください!
IMG_3595

ISBN 978-4-04-912408-8