どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています。

さて、今回紹介するのは御影瑛路さんの「利他的なマリー」です!
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ストーリー A
内容は、AR技術を取り入れたカスミシティ。そこでは自らをRELEASEのいう市場に上場し、自らの価値で時価がつくというシステムで繁栄していた。ユウスケは特別な才能もなく大した時価もつかない中学生。そんなある日、彼は《パノプティコン》というアプリがデバイスにインストールされていることに気づく。それはARによって他人を倒し相手の価値を失くすものだった。そんなアプリに巻き込まれたユウスケはクラスの不思議な女の子マリーに助けられる。マリーに惹かれるユウスケは彼女に協力しパノプティコンで正義を貫いていくが…とこんな感じです!
ジャンルはSF。サイバーパンク風な世界観に株や仮想コインの要素を組み合わせた作品になっています!
御影瑛路さんの新作!御影瑛路さんの最近の作品は読んでいないのですが、個人的には「箱マリ」や「Fランクの暴君」「僕らは魔法少女の中」といった強烈な作品を出した御影瑛路さんらしいと感じる作品でした!面白かったです!
まず序盤。設定がいきなりドバドバ語られます。これはちょっと悪手というか、なんか微妙でしたね…設定自体は魅力的なのでもう少しストーリーの中で自然に語られて欲しかったです…しかしそこを乗り越えてマリーという女の子を知り、パノプティコンに入ったあたりから物語は一気に面白くなりました!マリーという女の子に特別な思いを抱くユウスケにその友人のカナタとリリカ。パノプティコンの中で正義を貫き世界を救うために戦うマリーとともに戦います。最初はよくわからなかった設定や世界観がパノプティコンでユウスケたちが戦い始めてからはスルスルと入ってきました。仮想コイン的な時価もなんでこんなシステムになっているのかが、分かるとパノプティコンの中での戦いも面白くなってきますね!そして明かされる真実とさらなる事実。これがわかったあたりからギアがもう一段階入って、一気に加速していきまきたね!丁寧な伏線の回収からどんどん明らかになること。最終的にはこんな風になるとは…びっくりな構成でした…最初こそ設定の多さに戸惑いましたが、読み終わってしまえばめっちゃくちゃ楽しかったです!

キャラ A
マリーはタイトルの通り本当に利他的ですね。感情がないように見える裏側の真実とか過去とかすごく愛おしかったです!ユウスケはコンプレックスを抱える主人公かと思いきや…彼の正体はぜひ読んで確認してほしいです!カナタも最近と最後では全然印象違いましたね。なんでもできる友人キャラかと思ってましたよ…リリカは唯一普通の女の子でなんか安心感ありましたw

今後の期待度 A
割と綺麗にまとまってはいますが、まだまだ続けられそうではありますし続刊あるならぜひ読んでみたいです!

どんな人にオススメか?
サイバーパンク的な世界観で行われる株や仮想コインの要素を取り入れたARバトルが読みたい方は!構成もすごくて序盤では予想できない方向に転がっていく物語にも注目です!気になった方はぜひ!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

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ISBN 978-4-04-912269-5