どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
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さて、今回紹介するのは今慈ムジナさんの「路地裏に怪物はもういない」です!
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ストーリー A
内容は、怪異が居なくなった時代。そこでは乖異という己の空想を現実と認識し世界を塗り替えてしまう超常の力が存在した。最後の怪異として生まれた夏野幽は怪異を殺す少女と乖異を解医する男とともに真祖の吸血鬼と呼ばれる存在に迫っていく…とこんな感じです!
ジャンルは伝奇。異能バトルとも現代異能ともあやかしものともまた違うまさに帯の通り新伝奇が似合う作品ですね。
今慈ムジナさんの新作!今慈さんの作品を読むのはデビュー作の「ふあゆ」以来ですね。2000年代の記憶を残したインパクトのある伝奇でした!面白かったです!
物語はある日突然人として生まれた死なない怪異である夏野幽を中心に進んでいきます!この幽が本当に魅力的でしたね!彼がトリガーとなり様々な乖異事件に関わっていくことになります!吸血鬼に惹かれる少女たち、ナイトプールで溺れる人、なぜか繁盛する寂れた商店街、そして猟奇殺人事件へと繋がるある真相…序盤の伏線が終盤に綺麗に回収されるのは見ていて気持ちがよかったですね!伝奇というのはなかなか説明しづらく伝わりづらいと思うのですが、キャラで言葉で感覚で訴えかけてくるこの感じはまさに伝奇でした!無邪気に人を信じる幽が信じて信じて事件を解決しようとして、それを怪物を切る椿姫が助け、乖異を解医する流が終わらせる。現象としてのバケモノに立ち向かう3人の姿にはとても伝奇を感じました!路地裏に怪物はいないですし、自分の存在すらわかりませんがこの3人が見るものは確かにここにありましたね。うまく説明できませんが、確かにここに僕を呼ぶ魅力がある伝奇でした!最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
幽が本当に魅力的でしたね!人間ではない死なない最後の怪物。でもそんな特性に反して人が大好きで悪意を疑わない。そんな彼が掲げる理想が本当にキラキラして、この物語にぴったりでした!椿姫は怪物を殺す家に生まれた女の子。切ることに関しては一流で、冷静で落ち着いている感じが幽とのコンビ仲を引き立たせていましたね!流は普段は弱気なのに、やるときはきちんとやるのが探偵っぽくてかっこよかったです!

今後の期待度 A
わりと綺麗に終わってはいるんですけどどうやら2巻の構想もあるようで…?続刊あるなら読みたいです!

どんな人にオススメか?
2000年代に流行った?現代を舞台にした?伝奇が好きな方はぜひ!なんか懐かしくて新しいような、そんな平成最後に読むのにふさわしい作品です!伝奇と聞いてビビッと来た方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

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ISBN 978-4-09-451788-0