どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
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さて、今回紹介するのは米澤穂信さんの「いまさら翼と言われても」です!
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このブログを読んでいる人にとってはおそらくアニメ「氷菓」の原作シリーズとして有名な古典部シリーズの最新刊。「氷菓」「愚者のエンドロール」「クドリャフカの順番」「遠まわりする雛」「ふたりの距離の概算」に続くシリーズ第6弾になります。ちなみに今作は短編集となっていて、必ずしも「ふたりの距離の概算」の時系列的な続きにはなっていません。

このブログでは米澤穂信さんの作品を取り上げるのは初めてですが、中学〜高校生の頃に特に好きだったのが米澤穂信さんの作品で高校三年生あたりまでは米澤穂信さんの作品は全て読んでいました。中でも古典部シリーズは最初に読んだ米澤穂信さんの作品であり、初めて最初から最後まで追った深夜アニメということもあり色々思い出が詰まっています。

以下では今作に収録されている六つの短編の簡単な紹介をしていきます。トリックに関する致命的なネタバレはしませんが、ミステリなので未読の方はご注意を。

箱の中の欠落
折木と里志が選挙の不正に挑む短編。焼きそばを食べ、ラーメンを食べと「あれ?折木って麺好き?」と思ってしまいましたね。選挙といえば学園ものの醍醐味の一つですが、折木らしい安楽椅子探偵な謎解きでしたね。犯人というより犯行手段を暴くというのが実に折木らしく、また古典部シリーズらしいと感じました。

鏡には映らない
摩耶花が中学時代に折木が起こした事件?に迫るというもの。後述しますが、今回で折木の過去が小中と明らかになってしまいましたね。卒業制作で折木らしくない息抜きをした理由が気になり調べることに…摩耶花の行動力でサクサクと明かされる謎は気持ちがいいですね。そして折木はヒーローでした。

連峰は晴れているか
こちらはアニメにもなった短編で、記憶が間違っていなければ時系列的にも今作では作中の時系列も初出も1番古い作品。中学時代の教師があるときだね、ヘリコプターに反応したのはなぜか?という謎に折木が迫ります。サクっと解決してえるを納得させる折木はさすがの一言です。

わたしたちの伝説の一冊
摩耶花が主人公の漫研を巡る物語。ミステリ軸というよりも青春軸でしょうか?個人的にはこのお話が1番好きです。文化祭以降(「クドリャフカの順番」)ギスギスを越した対立が生まれた漫研。そこで起こるべくして起こり、そして摩耶花が巻き込まれることになった事件が描かれます。個人的には今作ではこのお話が1番好きでした。摩耶花という女の子が何を思って漫画を描いて、何に向き合ってきたのかがわかる短編でした。

長い休日
折木のモットーの由来である小学校時代のエピソードが明かされるお話。たまたま気分がいい折木が意気揚々と出かけるとえるに出会い…小学校時代のエピソードを折木が語り、なぜあんなモットーで生きるようになったのか。青春の屈託がここにぎゅっと濃縮されていました。

いまさら翼といわれても
表題作。合唱祭に参加するはずのえるを探してほしいと折木が摩耶花に頼まれるところから始まるストーリー。こちらもミステリ要素は少なめですが、青春ものとして、そして古典部シリーズとしてはかなり重要なお話でしたね。なぜえるが合唱祭に来ないのか。その理由を折木は…ラストの余韻もすごく良かったです。

以上になります。20代になって初めて読んだ古典部シリーズでしたが、相変わらずとても面白くて安心しました。次はぜひ長編で折木たちの活躍を見てみたいです。

それではこの辺で(≧(エ)≦。)