どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは園生凪さんの「夢に現れる君は、理想と幻想とぼくの過去」です!
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ストーリー AA
内容は、大学卒業後、仕事を半年で辞めてニートになった天木颯。彼は友人の佐藤克則ことカッツンの家に居候していた。毎日海外ドラマを見て過ごす日々のなかで、颯は夢をコントロールする方法を記載したブログを見つける。颯は小学校の頃のクラスメイト霧崎紗耶香に会うために夢を見る。紗耶香は颯の初恋の人で、そして交通事故ですでに死んでしまっていた。夢の中での紗耶香とのやりとりの中で颯の止まっていた時間は動きだすが…

〜鬼才・園生凪の新たな青春小説〜
「友達いらない同盟」で衝撃のデビューを飾り「公園で高校生達が遊ぶだけ」でその才能を世に知らしめた(と思っている)園生凪さんの3シリーズ目。今回はピリッと辛い青春ものでしたね。
まず言わせてください…

最高

マジでこの作家さんほど《鬼才》という言葉が似合う人は今後出てこないと思います。綴られる物語が、描かれる登場人物が、情景描写が、感情が、文章が、単語ひとつひとつが、これほどまでに完璧で読者の感情を震わせて、心を内側から掻きむしってくる。最高の読書体験でした…!超面白かったです!
勤めていた仕事を半年で辞めニートになるも、家に居づらくなり友人のカッツンの家に転がり込んだ颯。毎日海外ドラマを見て過ごす日々を送っています。いや、本当にすごいです。なんで23の男が海外ドラマ見てるだけのシーンをこんな風に書けるんですか?才能でぶん殴られるとはこのことです。文章ひとつひとつがあまりにも素晴らしすぎます。と、園生凪さんの文章に惚れ惚れしてるうちに物語は静かに動き出します。自分の望んだ夢を見られるという怪しいことが書かれたブログを見つけて、その方法を試す颯。すると本当に望んだ夢を見られて…かつて交通事故で亡くなってしまった紗耶香という少女。小学六年生の頃の景色、彼女と交わした言葉、愛について、日々のたわいのない会話…もう二度と戻ってこない思春期手前の全てが夢にはあって、もう二度と会えない小学六年生のまま時間が止まった紗耶香と会話して、夢から醒めたら、ニートであるという現実を見て、それに対してあまり絶望できなくて…なんでこんなに苦しくて輝かしくて透き通っているんですか…この物語は…じわじわと胸の奥底から沸き立つ感情はこの物語に完璧に支配されていました。少しずつ変わっていく現実、ゆっくりと居場所を失って薬に頼って夢を見て、その果てで颯が選んだことが本当に響きました。217p、1時間の読書でこれほど感動することは今年はもうないでしょう。最後まで最高に楽しませていただきました!超超面白かったです!

キャラ AA
颯は基本的にクズみたいな奴なんですけど、周りに迷惑をなるべくかけないようにしているニートなりの気遣いと過去のおかげで妙に読み手に近づいてくる感じがしましたね。なんだかんだで彼もいい奴なんでしょうね…カッツンは神。マジで最高の友人。マキちゃんは可愛いのにこんなダメな颯に惹かれてしまう女の子…なんでこんな奴に…とか思っていたんですかど、颯はイケメンなんですね…つまりはマキちゃんは面食いと(嘘です)そして紗耶香。頭が良くてで静かな印象で、でも感情がしっかりしていて読書家で…彼女については説明しづらいですがこの作品を読み終わればきっと好きになるはずです。

最後に
今年最高の読書体験でした。園生凪さんの作品をまた読めたことは本当に嬉しいですし、やっぱりこんな面白い作品を書いてくれるんだと安心しました。この作品は一巻完結だと思いますが、また別の作品を出してくれることを願っています。

どんな人にオススメか?
ちょっと不思議な青春ものが読みたい方は!とにかく文章にハマれば最高の物語を楽しめること間違いなしです!とにかく読んでください!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



夢に現れる君は、理想と幻想とぼくの過去



著者



園生凪



レーベル



講談社ラノベ文庫



ISBN



979-4-06-516969-8


表紙の画像は「版元ドットコム」様より