どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは渡瀬草一郎さんの「妖姫ノ夜 月下に契リテ幽世ヲ駆ける」です!
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ストーリー A
内容は、関東大震災後の大正13年。田舎から上京してきた椚雪緒は夜鳴川邸で白蛇の妖の姫と出会う。彼女は父が勝手に決めた縁談から逃れるために、妖を相手に商売をする夜鳴川夜霧に助けを求めたという。雪緒は夜霧と猫のミタマ様と共に妖が住まう街「常夜之町」へ向かう。そこは様々な妖たちが暮らす人間の常識が通用しない場所だった。雪緒は姫の縁談をなんとか断るために常夜之町を駆ける!とこんな感じです!

〜人間の少年と白蛇の妖の姫〜
渡瀬草一郎さんの新作!SAOの外伝(スピンオフ)は読んだことありますけど、オリジナル作品は初めてですね。大正浪漫というより、ガッツリあやかしものでしたが世界観も好みですごく面白かったです!
田舎から上京してきた少年・雪緒。彼は夜鳴川夜霧という商売人の元で下宿することになります。夜霧は妖相手に「化猫堂」というお店で商売をしていて、妖たちの間では人間たちの貴重な品が手に入ったりと一つ重要な位置づけにあります。そんなお店を営む夜霧を頼って家出してきた白蛇の姫との出会いから物語は始まります!序盤は物語への導入という感じで、世界観や雪緒がこの物語でなにをしていくかということ自体は中盤までの200pくらいで語られていく印象ですね。でも、とにかく読ませる文章と雪緒の何事にも驚かない態度で存外サクサク進む感じでハマればサクサクと読めますね!人ではないものが暮らす「常夜之町」もあやかしチックな世界観がありつつも、オリジナリティもあり読んでいてワクワクします!そして本格的に動きだす物語。姫が縁談から逃れるために家出をしたところから始まり、どんどん転がっていくお話に奇妙で耽美さを感じる展開…からのまさかの結末!と、とにかく雪緒を中心とした物語を魅せてきます!てか、姫のお父さんw そんなことで縁談持ちかけたらダメっすよw 摩訶不思議な妖達の世界観と、そんな世界を駆け抜ける雪緒が読んでいて楽しい作品でした!面白かったです!

キャラ A
雪緒はなんかすごい男の子でしたね。豪胆とも冷静沈着ともまた違う落ち着きと圧倒的な強さがありました。姫さまはなんか周りから色々言われてますけど、今は恋を知らない乙女パワー全開で可愛い女の子でしたね!化猫堂の店主である夜霧、キュートな黒猫のミタマ様、そのほか妖たちも魅力的でした!

最後に
渡瀬草一郎さんのオリジナル作品は今回が初めてでしたが、世界観と読ませる文章で最後まで楽しく読ませていただきました!妖たちもすごく魅力的でしたし、雪緒と姫がこれからどうなるのか楽しみです!2巻待ってます!

どんな人にオススメか?
あやかしものが読みたい方は!魅力的な世界観キャラ、そして文章力でページ数な対してサクサク読めます!ハマる人はとことんハマる作品だと思うので気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



妖姫ノ夜 月下ニ契リテ幽世ヲ駆ケル



著者



渡瀬草一郎



レーベル



電撃文庫



ISBN



978-4-04-912791-1


表紙の画像は「版元ドットコム」様より