どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは木緒なちさんの「すべては装丁内」です!
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ストーリー A
内容は、学央館書房の新人編集者の甲府可能子は企画している詩集のデザインに頭を悩ませていた。そんなある日、編集長から烏口曲という凄腕のデザイナーを紹介されるが断られてしまう。可能子の装丁に対する考えが甘いのが理由だという。可能子は装丁の依頼を受けてもらうために奮闘するが無事に本は完成するのか…とこんな感じです!

〜最高の本を読者に〜
木緒なちさんの新作!そういえばLINE文庫さんの作品は初めてですね。エッジは何冊か読みましたけど。個人的にラノベのデザインといえばムシカゴグラフィクスさん、草野剛デザイン事務所さん、Afterglowさん、柊涼さん、そしてKOMEWORKSの木緒なちさんというイメージがあるので、現役のグラフィックデザイナーでしかも作家の木緒さんが本の装丁をテーマにした作品を出すのは本当に楽しみでした!装丁という本のいわば顔を担当する装丁と新人編集者のいいお仕事もの!面白かったです!
学央館という出版社で編集者として働く新人の可能子。彼女は若者に人気の伊吹由里子の言葉を詩集にする企画を立ち上げ、イラストも著名なイラストレーターである城所さおりに決まり後は装丁だけ…!というところで装丁作家がなかなか見つからず編集長から紹介された烏口曲の元へ向かうことになります。しかし、紹介されたのはかわいい系イケメンの偏屈装丁家で可能子は装丁に関する考えの甘さを指摘され仕事を断られてしまいます。き、木緒なちさんもこんな感じなのでしょうか?(そんなわけない)。しかし可能子は諦めずになんとか烏口に仕事を受けてもらおうと奮闘します!こういう熱いガッツがある編集者いいですね!そしてはじまる装丁のお仕事。装丁とはなにか、書店に並んだ時のイメージは?アイデアの出し方は?烏口の仕事を目にしながら、学びながら共に一冊の本を作り上げていく姿はとてもキラキラしていました!普段は気づかないというか、本を読んでるときは考えもしないですけど、デザイナーさんたちがこうして本の《顔》を作るからこそ、本は本になりえるんですよね…終盤の説得シーンはすごく良かったですし微かに香る?恋愛要素?や自由で意地悪?な烏口さんと可能子のやりとりで最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
可能子は元気いっぱいで熱意と体力のある新人編集者!見ていて思わず「頑張れ」と応援したくなるような魅力があるパワフルな女性でした!烏口は少年のような外見には似合わない偏屈でドS?な装丁家。でも腕は確かで、可能子の出したい本にぴったりの装丁をプロとして一生懸命取り組む姿はカッコ良かったです!そのほかのキャラも魅力的でした!

最後に
普段目にしているのに、あまり考えたことのない装丁のお仕事を新人編集の可能子の熱意と共に書ききったお仕事ものでした!これから本を読むときはデザインに目を向けてみえようと思える作品なので気になったかたは!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



すべては装丁内



著者



木緒なち



レーベル



LINE文庫



ISBN



978-4-908588-91-4