どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは東雲佑さんの「図書館ドラゴンは火を吹かない 第二幕 物語の日、神話の午後」です!
⚠︎ネタバレありです。
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前巻の記事↓

ストーリー A
内容は、旅を終えて故郷である骨の魔法使いの森へと帰ってきたユカ。リエッキは骨の魔法使いとすっかり意気投合し、ユカの成長も喜んでいた。そして左利きと約束した決闘にそなえ各地で物語師として熱心に物語を語っていた。そして訪れる決戦の時。ユカは自身の力で呪使い達に立ち向かうが、リエッキの様子が普段と異なり…果たしてユカと左利きの対決はどうなるのか…とこんな感じです!

〜説話を司る神の忘れられた御名においてはじめましょう。〜
シリーズ第2弾!宝島社から発売された単行本、宝島社文庫から出た文庫1巻とは異なり2巻はクラウドファンディングで続刊が実現した作品となります!僕も本当に微力ながらご協力させていただきまして、この美しい物語の2巻を手にさせていただきました。作者の東雲佑さん、イラストレーターの輝竜司さん、編集さん、そしてこの作品の発表に関わったたくさんの人がいて、この素晴らしい物語を書籍で読めたと思います。本当にすごいことです。一読者としてありがとうございますとお伝えしたいです。
2巻は色の魔法使いの挿話から始まります!見えないけどそこにいる兄を持つ特別な目を持つ少年が父を助けたことをきっかけに魔法使いとして目覚め、迫害され、世界の残酷さを知ってなお人々を救おうとします。極彩色に見えた世界が人の悪意によって黒く見えてしまう瞬間は胸を痛切に打ちますね…そして目を生かして生業としていた膚絵師としての旅の中で出会った1人の踊り子。魔法に悩み、恋に悩み、愛に悩んだ青年の物語の最後はやっぱり最後はどうしても少し涙が出てきますね。それでも彼のこの後のことを思えば笑顔になってしまうんですけどwそして再び始まるユカとリエッキが過ごした素晴らしい過去のお話。ユカとリエッキは旅を終え骨の魔法使いが住む森へと帰ってきます。骨の魔法使いと過ごすユカとリエッキは本当に幸せそうでしたね…ユカの成長を喜び、リエッキを娘のように可愛がり、森の動物たちに囲まれる…こんなに幸せそうな物語の登場人物を僕は他に知らないです。そして迫る左利きとの決戦。魔法使いと呪使い。迫害されてきた側と迫害してきた側。長い時に渡って人々に植え付けられてきた偏見に立ち向かい、左利きと対峙するユカは確かに物語師でした。そんな彼を見て不安がる親友のリエッキもなんとか説得して挑む左利きとの決闘。もう本当にすごかったです。「図書館ドラゴン」という作品はそれはもう格別に文章が綺麗で流麗で美しい物語なのですが、2人の戦いはまた格別でしたね。特に314、315ページの見開き。ここはイラストも相まって本当に奇跡のようなワンシーンでした。こんなに文章が生きて、綺麗で、こんなにイラストが物語と美しいまでの化学反応を起こして、読者に訴えかけてくる。素晴らしいの一言では表せない究極の物語がここにありました。本当に、本当に最高の読書体験でした。ありがとうございます

キャラ A
ユカはやっぱりすごいですね。こんなにいろんな人に愛されて左利きと戦える。こんな幸福はきっと世界中でも彼だけのものでしょう。リエッキはこんなに弱い姿を見せるとは思ってもおらず、あの場面でユカが驚き慌てたのと同じくらいびっくりしました。普段は強い彼女でもこんな表情を見せることがあるんですね。でもこういう過去があったからこそ、今の彼女がカルメにあんな風に接することができるのかな?と思います。そして左利き。彼はユカの最高のライバルでしたね。呪使いとして認めたくはない事実を前にしてもユカと闘って勝とうとする。その強さがなければユカとの決闘シーンはあそこまでのものにはならなかったでしょう。その他のキャラももちろん魅力的でした!

最後に
単行本で「図書館ドラゴンは火を吹かない」を読んでから随分時間が経って、ようやくこの素晴らしい物語の美しい2巻を読むことができました。ユカとリエッキの物語をこうして読むことができてとても幸せです。

それではこの辺で(≧(エ)≦。)
この作品でブログで紹介したライトノベルが1000冊目となりました!これからも頑張ります!
書籍情報

タイトル



図書館ドラゴンは火を吹かない 第二幕 物語の日、神話の午後



著者



東雲佑



レーベル






ISBN



978-4-9911037-1-1