どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは江本マシメサさんの「北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし 契約夫婦がめぐる四季」です!
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宝島社から発売なかの4巻の記事↓

ストーリー A
内容は、極寒の地で貧乏貴族として生きるリツハルドは夜会で元軍人のジークリンデに一目惚れする。1年間のお試しで結婚することになったふたりはリツの治める土地で暮らすことに。冬はリンゴのコンポートやパンケーキを作り、春は薬草を採取したり村の子どもたちと復活祭を楽しんだり。夏は釣りをしたりアイスクリームを作ったり、冬はワインをお供にキャンプしたり…自給自足の生活の中で2人はゆっくりと距離を縮めていくが…とこんな感じです!

〜1年間の契約夫婦は自然と共に〜
江本マシメサさんの最新刊!そして待ってました!北欧貴族!もう本当にこの作品が大好きでPASH!ブックスさんから短編集が出ると聞いて本当に嬉しかったんですよ!久しぶりにリツとジークに会えて嬉しかったです!
物語は宝島社から発売されているノベルス版の方の1巻から2巻の時系列の短編集になります!4巻ではそれはもうリツとジークが幸せ夫婦だったのでこうやってぎこちない距離感の2人を見るのはなんだか新鮮ですね…この作品の魅力はなんといっても厳しくも美しい雪の世界で生きるリツとジークの仮初の夫婦生活ですね!ジークに一目惚れしたリツは彼女のことが大好きなんですけど誠実にジークのことを大切にして、ジークもリツの好意をゆっくりと受け入れて一緒にいたいと思う存在になっていく…そんな2人の関係は寒い季節から温かい季節へ向かっていく中でゆっくりと熟成されていきます。過酷な世界で自然と共に生きるというのは言葉以上に難しく、雪に閉ざされて行商人がこれなかったり冬に備えて保存食をたくさんつくったり、トナカイや犬の世話をしたり、民芸品を作ったり…一見大変に思える生活がキラリと輝く瞬間があって、あぁこれが生きるってことなんだなと実感しますね…個人的なお気に入りはアイナのお話。アイナはお気に入りのキャラの1人なんですけど、エメリヒとの文通を楽しみにしている女の子らしい可憐さや素直じゃないけどリツの結婚を嬉しく思っているところとか思わず胸にギュッときました。あと個人的にはククサという木の瘤で作られたカップが出てきたのがすごく嬉しかったですね…確か2巻でリツとジークが一緒に作るんですけど、これがすごく印象に残っていたので2人がククサで杏酒を飲むシーンはなんかこう言い表しにくい嬉しさがありました!四季をめぐる素敵な短編が詰まった最高の短編集でした!面白かったです!

キャラ A
リツは本当に誠実でいい男ですね…妖精のようだと言われてますけど、力もあってたくましく雪の世界を生きているかと思いきやときには無邪気になったりして見ていて飽きない男性です。ジークはやっぱり見た目もあり「かっこいい!」が先に来るんですけど、リツの前では女性らしい一面を見せてくれたりしてかわいらしい一面も。そしてアンナちゃんは色々彼女の事情を知っているのもあってか、エメリヒとの文通にいろんな思いを込めているのを知ってじーんとしちゃいました…

最後に
また読みたいです!リツとジークのお話!なかなか宝島社の単行本1〜4巻が重版されないですし、この際PASH!ブックスさんで全巻再刊してもいいんですよ…リツとジークが幸せそうな夫婦生活を送っているだけで明日への活力になるのであた短編集出してほしいです!待ってます!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし 契約夫婦がめぐる四季



著者



江本マシメサ



レーベル



PASH!ブックス



ISBN



978-4-391-15411-5


表紙の画像は「版元ドットコム」様より