どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは今村夏子さんの「あひる」です!
FullSizeRender

『むらさきのスカートの女』で第161回芥川賞を受賞した今村夏子さんの初の芥川賞候補作。表題作「あひる」に加えて「おばあちゃんの家」「森の兄妹」というそれぞれにつながりのある短編2作を収録しています。

今村夏子さんの作品は初めて。先日、書店であひるが描かれた表紙な惹かれて購入しました。以下、本作に収録されている3作品の簡単な紹介と感想です。

あひる
表題作で第151回芥川賞候補作。あひるを飼い始めてから子どもがよく遊びにくるようになった家を舞台にした奇妙でどこか恐ろしい作品。平易な文章であひるを飼い始めてからの日常を描きながらも、ふいに顔を覗かせる違和感や不安感が鮮烈に印象に残ります。あひるののりたまは本当に同一人物(同一あひる?)なのか、なぜこんなにも多くの子供たちが家を出入りするようになったのか、深夜にやってきた子供は…奇妙な読後感が印象的な作品です

おばあちゃんの家
自宅のすぐ近くに住むおばあちゃんとみのりの交流を描いた作品。インキョとよばれ1人で暮らすおばあちゃんの元へ洗濯物を持っていき共にご飯を食べたりするが役目のみのり。しかし成長するにつれてその役目はなくなりおばあちゃんも少しずつ変わっていきます。しかしおばあちゃんの行動の謎は後述の「森の兄妹」でゆるやかに明かされていきます。

森の兄妹
モリオとモリコ、もりが名前につく2人を主人公にしたお話。山に入りおやつと称して自然のものを食べる兄妹が出会ったのは窓から顔を覗かせるおばあちゃん。おばあちゃんは2人にあめを渡すなど細やかな交流をしていくが…この作品を読むことで「おばあちゃんの家」をよんで感じた奇妙なおばあちゃんの行動にもどこか納得がいくような感覚になりました。実際、おばあちゃんはもう二度と現れなかった2人を探していたのでしょう。ぼくちゃんにみんなあげるために。

以上です。今村夏子さんの文章はとても読みやすいながら読者を掴んで離さないような不思議なパワーがあると感じました。これからも機会があれば読みたいです。

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



あひる



著者



今村夏子



レーベル



角川文庫



ISBN



978-4-04-107443-5


表紙の画像は「版元ドットコム」様より

あひる (角川文庫)
今村 夏子
2019-01-24