どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは笹木さくまさんの「不殺の不死王の済世記 1」です!
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ストーリー A
内容は、緑腐病という死に至る病が発生したクリオ村。大人たちは死に絶え残った子どもたちも虫の息だった。魔法の才能を持つ少女・ミラも母親を亡くし残された命はあと少し…そんな中、突如禍々しい骸骨の不死王・テリオスが現れ残った子どもを助ける。最初は怖がっていたミラたちだが、骨を使役し農業を手伝いミラたちに勉強を教えるうちに徐々に打ち解けていく。そして明かされるテリオスの願い。それは戦いをなくして人類を幸せへと導くことだった。しかし王都からテリオスを倒しにきた騎士によって事態は急変し…とこんな感じです!

〜滅びかけの村が不死王の力で?〜
笹木さくまさんの新作!個人的には初挑戦の作家さんですね!最初から最後まで丁寧かつ手堅いファンタジーといった感じで楽しく読ませていただきました!面白かったです!
まず序盤。緑腐病という病気が蔓延し滅びかけのクオリ村と、いきのこった少女・ミラの様子が描かれます。序盤はかなりハードな展開でしたね…そして救世主たるテリオスが現れます。ミラたちわずかに残った子どもたちを治して労働力として骨でできたゴーレムを授け勉強を教える…最初は魔物として有名なリッチがどうして子どもたちを助けるのかと警戒していましたが、徐々に打ち解けていって勉強を教えるうちに先生と呼ばれるまでに…辛い経験をたくさんした子どもたちがこうして笑顔になっていく過程が丁寧に描かれているのは好印象でした!そして王都からテリオスを討伐するために聖騎士・ディーネが派遣されてきたところから物語は動き始めます。最初は子どもたちを助けたテリオスを倒すか否か…といったところにスポットが当たっていましたが、なぜクリオ村で緑腐病が起きたのか、そして…と話が広がっていく過程は夢中になって読んでしまいましたね。伏線の回収も丁寧でしたし、最後の罪の贖わせ方も復讐のやり方としては最高だと思いました!最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
ミラは魔法の才能がある少女。最初は頼りなさげな感じでしたがテリオスに勉強や魔法を教えてもらう中で戦う力はもちろん1人の人間として成長していく姿が魅力的でした!テリオスは優しい人間でしたね。いや不死王なんですけど…子どもたちに勉強を教え、自分の夢を語り、人を殺さずに世界を平和にするという思いで行動して…時折コミカルな姿を見せるのもグッドでした!その他のキャラも魅力的でした!

最後に
丁寧で伏線の回収も見事ですごく読みやすくてワクワクするファンタジーでした!これから2巻、3巻と続くとさらに面白くなりそうですね!続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
手堅いファンタジーが読みたい方は!派手さはないですが、魅力的な登場人物と丁寧な文章に綺麗な伏線回収、終盤に向かうにつれて盛り上がる展開で安心して最後まで楽しめます!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



不殺の不死王の済世記 1



著者



笹木さくま



レーベル



ファミ通文庫



ISBN



978-4-04-736064-8


表紙の画像は「版元ドットコム」様より