どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは古宮九時さんの「Babel1 少女は言葉の旅に出る」です!
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ストーリー AA
内容は、現代日本から突然異世界に迷い込んでしまった女子大生の水瀬雫。砂漠のど真ん中で途方に暮れていた彼女は行き倒れかけたところを商人たちに助けられる。その商人たちの一緒にいたエリクという魔法士の青年と出会うことで雫の運命は変わっていく。日本に帰還する術を探す雫のために、共に旅をすることを決めるエリク。彼が対価として求めたのは雫の国の文字をエリクに教えることだった。剣と魔法の世界で、言葉をきっかけ世界に触れるファンタジーが始まる!

〜異世界に来た少女が紡ぐ言葉のファンタジー〜
古宮九時さんが電撃文庫から発表した「Babel」のリブート作品!元はWEBで発表していたものを書籍化しています。流れとしては「WEB→電撃文庫版→電撃の新文芸リブート版」となっています。
まず言わせてください

最高

子どもの頃、初めてファンタジー小説を読んだ感動を皆さん覚えていますか?その時の感動やワクワク感、知らない世界に触れる初めての感情を覚えていますか?2度目のそれを味合わせてくれたのが本作品です。めっちゃ面白い。原初的な感覚を呼び起こす、ファンタジー小説初体験の記憶を思い出させてくれる最高の作品でした!古宮さんありがとうございます!
まずさっくりと電撃文庫版との違いを…ちなみにWEB版は未読です。あちらはあとがきにもある通り、かなり文章が削られていたようです。確かに雫がこの世界にきてすぐにエリクと旅をすることになって、そのあたりもう少し丁寧に描いてほしいなと思っていたのでかゆいところに手が届いた感じです。その他にも思い出す限りでぱっと語られていた部分が圧倒的に濃く深くなっていて、電撃文庫版とは比べものにならないくらいファンタジーしていました。あちらもその年の半期トップ10に入るくらい面白かったですが、本当にこのリブート版は面白すぎます!
物語は雫が異世界にやってくるところから始まります。普通の文系女子大生18歳の雫が突然異世界に。しかも灼熱の砂漠に。この時の彼女の行動はなかなかチャレンジャーでしたが、物語を読み進めていくと「あぁ雫らしい行動だな」と思わず苦笑いさせられますね。いや正しいんですけどw そして砂漠で行き倒れかけたところ商人たちに助けられます。そこで出会ったのが魔法士のエリク。近くの町に送り届られ、日本に帰る方法を探している雫に興味を持ちます。そしてファルサスという魔法大国に手掛かりを求めて雫とエリクは旅をすることになります。雫は日本に帰るためにエリクを頼り、エリクはその見返りとして雫から日本語をはじめ英語やドイツ語を教わる…このエリクが雫に文字を教わるというのがこの世界を紐解く一つのキーになっているんですよね。この世界では言葉が一つしかなく、日本語や英語のように別言語が実質存在しない。別言語が存在する当たり前にエリクは興味を持って、エリクの世界の常識に雫は驚く。言葉を教える/習う中で、同じような生き物や概念があるのにない部分があることに気づく。世界ってこうして掘り下げられていけるんだという感動と、ファンタジーの醍醐味がギュッと濃縮されています!ファルサスを目指す2人の旅は決して楽なものではありません。魔法に関連する事件に巻き込まれたり、伝承やおどき話のような体験をしたり…しかし豪胆で精神的にも体力的にもタフな雫と常に冷静で学者肌なエリクが共に力を合わせて、この世界が2人に課す難題を乗り越えていく姿は胸が踊ります!特に5章の禁じられた夢想は圧巻の一言。ファンタジーでここまで胸が躍る経験はなかなか味わえません!古宮さんが同じく電撃の新文芸から出している「Unnamed Memory」の300年後を描く作品ということもあってそちらを既読の方には「ほぉ」と思う場面や「えっ?」と思う場面もありそれもまた楽しいですね!最後まで最高のファンタジーを楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
雫のキャラすごく好きです!私は普通の文系女子大生です!とか言っておきながら異世界にあっさり適応しちゃうのすごいですし、精神的にタフで魔法関連の事件に巻き込まれてもケロっとしてますし、この子一体何冊総重量何キロの本持ってきたんだ?というくらいの本を常時持ち歩いているから体力もありますし…18歳の少女という設定とその豪胆さのギャップが好き!エリクはまさに学者というような青年。人間に興味がないといい、魔法についてロジカルに雫に説明したり、反対に雫が教える言葉について鋭い質問を飛ばしたり…魔法士といっても攻撃魔法が得意なわけではないので戦闘となると心配になる場面もありましたが切れ味抜群な頭で困難な場面も乗り越えていく姿は頼り甲斐がありました!

最後に
文庫版の何倍、何十倍も面白い最高のファンタジーでした!秋に2巻も出るということで今からすごく楽しみです!この世界で雫とエリクがどこを旅して何を見て何を思ってどんな風に世界に関わっていくのか…続刊楽しみに待ってます!

どんな人にオススメか?
とにかくファンタジーが読みたい方は!異世界転生・転移ものというより剣と魔法のファンタジーや海外翻訳ファンタジー作品が好きな方は特に!絶対にハマること間違いなしです!初めてファンタジーを読んだときに味わった感覚をもう一度味わえるような。そんな作品です!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



Babel1 少女は言葉の旅に出る



著者



古宮九時



レーベル



電撃の新文芸



ISBN



978-4-04-913133-8


表紙の画像は「版元ドットコム」様より