どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
十歳の誕生日を迎えたアリスは父親からウサギ耳型のヘッドギアをプレゼントされる。それは不思議の国のアリスをモチーフにした仮想空間で五つの謎を解くゲームが遊べるというものだった。父親のような名探偵に憧れるアリスはゲームマスターである白ウサギに導かれて謎解きを始めるが…
さて、今回紹介するのは早坂吝さんの「アリス・ザ・ワンダーキラー 少女探偵殺人事件」です!

2014年にメフィスト賞を受賞しデビューした早坂吝さんの作品。時々ミステリを読むのでお名前は見聞きしていましたが早坂さんの作品は初挑戦。不思議の国のアリスに謎解きを持ち込んだミステリ作品として楽しく読ませていただきました。面白かったです。
十歳の誕生日を迎えたアリスは名探偵の父親からウサギ耳型のヘッドギアをプレゼントされます。それをつけることで不思議の国のアリスをモチーフとした仮想空間へ行き謎解きが始まる…童話のエッセンスを取り入れたミステリはいくつか読んだことがありますが、こうしたVR技術を融合させる導入は新鮮でした。
そして仮想空間にやってきたアリスはゲームマスターである白ウサギに導かれ五つの謎を解いていきます。このアリスの世界観はとてもよかったですね。不思議の国のアリスにはあまり明るくないですが、アリスを彷彿とさせるエピソードの中に謎を散りばめていて謎が出てくるまでの過程も楽しいです。
アリスがゲームの中で解くなぞは五つ。謎は図を交えて出題されるので、読者もアリスと一緒に謎をとくことができますね。謎解きもトリッキーな方法を使用したものから話に散りばめられたヒントを拾ってロジックで解決していくものまで幅広く読んでいて非常に楽しかったです。
終盤では衝撃の真実が。このあたりの展開は好みが分かれそうですが、個人的には好きな展開でした。ラストの一文もすごく好きです。
アリスモチーフの楽しい謎解きミステリでした。気になった方は。
それではこの辺で(≧(エ)≦。)
それではこの辺で(≧(エ)≦。)
書籍情報
タイトル | アリス・ザ・ワンダーキラー 少女探偵殺人事件 |
著者 | 早坂吝 |
レーベル | 光文社文庫 |
ISBN | 978-4-334-77961-0 |