どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは砂義出雲さんの「株では勝てる俺も、カワイイ女子高生には勝てない。」です!
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ストーリー A
内容は、デイトレーダーとして成功している奥田理人は25歳にしてタワーマンションで金銭的な不自由なく優雅に暮らしていた。そんなある日、常盤木灯香という女子高生を偶然助けることになる。タイムマシンを作りたいという彼女に不信感を抱く理人だが、彼女の事情を知りタイムマシン製作のパトロンとなり彼女を家に泊めることに。人の心が理解できない理人ととある事情を抱えた灯香との同居生活が始まる!とこんな感じです!

〜お金があってもなんでもはできない〜
砂義出雲さんの新作!個人的に発挑戦の作家さんです。未だにデビュー作のイメージが強い作家さんなんですけど、デビューから10年も経っていらっしゃるんですね…事情を抱える女子高生とお金はあるけど人の心がわからない青年のライトな同棲ラブコメでした!面白かったです!
若くしてデイトレーダーとして成功するも、人の心が分からずなんでもお金で解決しようとする理人。そんなある日、彼はヤバそうな奴らに追いかけられている女子高生・灯香を助けることに。タイムマシンを作りたいと突拍子もないことをいう灯香に不信感を抱く理人だが、彼女の事情を察してタイムマシンを作る灯香に出資するという名目で同居生活を始めることに。同棲までの流れはまぁなかなかツッコミどころありますけど(^_^;)人の心がわからない理人くんのエピソードはなかなか面白いのでよしって感じですかね…そんなこんなで同棲生活を始める2人。しかし存外にドキドキするシーンはなく、むしろラブコメの皮を被って現実を淡々と突きつけてきます。灯香の合意があるとはいえ、未成年を家に泊めた時点で犯罪だからと突きつける理人の腐れ縁の多由。それに対して金で解決しようとする理人。灯香が抱える事情をやはりお金で解決しようとする理人。そして明かされる理人と多由の青春しきれなかった高校時代…同棲ものの甘々ラブコメですよーって近づいてきておいてここまで現実という苦味をコーディングして提供しようとするの、個人的にはちゃめちゃに好きですね。そのくせラブコメするところはきちんとしていくんですよね遊園地デートとか。なんなんだ。すごい。ラストは王道な盛り上げて方で最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
理人は本当に人の心がわからない奴でしたね…なんでもお金で解決しようとして、そして資産が500億円とかあるので金銭感覚がヤバい。すげー奴でした。灯香は最初タイムマシンがどうとかいう印象が強かったので電波ちゃんかと思いきや想像以上に普通の女の子でしたね…年相応にかわいくて、自分の境遇とかそういうのもちゃんと向き合っている女の子でした。多由は個人的にめっちゃ好きでしたね…理人のことを悪く思っていなくて、でも高校時代に失敗した2人の青春があって、ちゃんとした大人として灯香のことを注意しようとしてそれに嫌悪する自分に気づいていて…こういう女の子めっちゃ好きです…

最後に
結構キリのいいところで終わっているのですが続刊はあるんですかね?個人的に理人と多由の関係は深掘りして欲しいので2巻があればぜひ2人の過去を…!続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
ライトな同棲ラブコメが読みたい方は!意外と甘々な展開はなくラブコメの皮を被って淡々と現実を突きつけてくるのですが、甘苦いというかそんな感じのこの作品独特の面白さがあります。気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



株では勝てる俺も、カワイイ女子高生には勝てない。



著者



砂義出雲



レーベル



MF文庫J



ISBN



978-4-04-680327-6


表紙の画像は「版元ドットコム」様より