どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは呂暇郁夫さんの「楽園殺し 鏡のなかの少女」です!
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前巻の記事↓
ストーリー A
内容は、有毒な砂塵が舞う偉大都市。荒廃した都市では有毒な砂塵から身を守るためそこで暮らす人々はみなマスクをしていた。そして砂塵を取り込み様々な能力を発現させる人々がいた。都市で悪事を働く砂塵能力者を取り締まる粛清官のシルヴィは射撃の名手として剣を扱うシンと共に偉大都市で暗躍する悪を狩っていた。そんなある日、人を獣に変貌させるドラッグが流通するという事件が発生する。黒幕を追うシルヴィとシンだが、ドラッグの流通にはある黒い過去が関係していて…とこんな感じです!


〜少女の復讐〜
呂暇郁夫さんの新作!といっても前作にしてデビュー作の「リベンジャーズ・ハイ」と世界観が同じというか、シルヴィ視点になったほぼ続刊ですね。ストーリー的にも前作の続きという立ち位置が強く個人的にはこの作品単体よりは前作も読んでいる方が楽しめるなと感じました。
閑話休題。
お話としてはまだまだ序盤というか、完全に続く前提の1巻でしたが荒廃した偉大都市を舞台にしたどことなくサイバーパンクを感じる素晴らしいSFアクションでした!面白かったです!
まず序盤。シルヴィの任務の様子が描かれます。どことなく焦りを感じる彼女の行動と、そんな彼女に訪れる危機を防ぐチューミーことシン。前作での二人のバディっぷりは様々な危機を乗り越えて完璧になっていく過程がとことん最高でしたが、今回はちょっと不穏な感じですね…そして二人に人を獣に変化させるドラッグの調査が命じられます。偉大都市で幅をきかせるギャングたちが売り捌くそれは、偉大都市に根を深く生やすばかりか都市の過去にも深く関わる代物で…まだまだ全容は見えてこないですけど、こういう問題は見ていてぞくぞくしますね。一方、シルヴィはとにかく色んなことに焦ります。自分より後から入ってきたくせにあっさりシルヴィの階級を抜いたシンに対して、そして両親殺しの復讐を果たせない自分に対して…偉大都市で巻き起こるアレコレに対して自分が何もできていない。彼女の焦りがとにかくガンガン伝わってきます。物語は終盤に急展開。捉えられていた男の脱走を機に人を獣に帰るドラッグの事件は一気に偉大都市に牙を剥き始めます。そして戦いの中でシルヴィはシンと決定的な溝を作ってしまいます…ここからどうなるのか…というところで終わってしまい正直かなり中途半端感は否めませんがこの時点でもかなり面白いので続刊に期待ですね。

キャラ A
シルヴィは「リベンジャーズ・ハイ」の時と全然印象違いましたね…彼女がこんなに焦っているところなんて正直想像できませんでした。でも乗り越えてほしいですね。シンはシルヴィの良きパートナーで彼女をなんとか救おうとしていましたが…戦闘中の行動が裏目に出てしまいましたね…シンも頑張ってほしいです…

最後に
1巻時点ではまだまだ序盤かつかなり中途半端なところで終わっているのでとにかく早く続刊が読みたいです!続き待ってます!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



楽園殺し 鏡のなかの少女



著者



呂暇郁夫



レーベル



ガガガ文庫



ISBN



978-4-09-453012-4


表紙の画像は「版元ドットコム」様より