どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回紹介するのは作者さんの

ソレオレノ

です!
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ストーリー A
内容は、砂漠に覆われた世界で虫型マシン<虫樹>に乗って各地の財宝を追い求めていた冒険者のリョウ。しかし彼は無尽蔵の水をもたらす古代の遺物・アフラージを手に入れてしまったことにより仲間達の裏切りにあい食べ物すら与えられない監獄に閉じ込められてしまう。それから10年。脱獄のために毎日穴を掘っていたリュウの元に王の娘であるエンがやってくる。かつてリュウが乗っていた虫樹ソレオレノを使い監獄からの脱出に成功したリョウは、かつて自分を裏切りアフラージによって世界を支配した仲間たちを倒すために再び虫樹に乗ることになるが…とこんな感じです!

〜虫型マシンに乗って大地を潤せ〜

喜多川信さんの新作!個人的にはデビュー作である「空飛ぶ卵の右舷砲」以来の作品ですね。まず言わせてください…この作品すごく面白いです!なんだこれは!イスラムを感じる砂漠に覆われた世界を舞台に虫型のロボットに乗りかつて仲間だった者たちへ復讐するために立ち上がる…!久しぶりに心の底から面白い!と思える作品でした!最高です!
まず序盤。リョウの脱獄シーンが描かれます。仲間たちに裏切られ気が遠くなるほどの時間を監獄で過ごすリョウ。食べ物はおろか飲み物すら一才あたえられずに口にするのは開いた天井から落ちてくるデーツ(ナツメヤシの実)や岩壁を伝ってくる水。そんな過酷な状況でもリュウは折れずに復讐のために脱獄のための穴を掘り続けます。まずはこの脱獄シーンでやられましたね…生きるってこういうことなんだということがガツンと感じられる文章。リョウという男の生き様。もうなにもかもがすごくてビビります。
そして物語は王の娘であるエンがリョウを助けにくるところから動き始めます。かつてリョウと共に旅をし戦った虫樹・ソレオレノ。かつての姿は見る影もなくなったソレオレノでの限界ギリギリの脱出劇は飲み込まれましたね…エンから今の世界の状況を聞き無尽蔵の水が手に入るアフラージを手に入れてしまったことで変わったかつての仲間たちに復讐することに。しかし復讐は簡単にはいきません。最強の相棒だったソレオレノは主要なパーツが奪われてしまいボロボロ。エンの勢力は脆弱で満足に援軍も得られない。そして10年のいう月日で失われてしまったリョウの天才的な虫樹の操縦技術…色々なものを失って、弱くなったことを自覚して、人間らしく絶望して手が届かないと諦めて…それでもそれでもなお立ち向かおうとするリョウの姿は本当に人間臭くて美しい。虫樹同士のバトルも苛烈かつ生物的な躍動感を感じるものですごいの一言。終盤の怒涛の展開もいい。最高にワクワクするファンタジーでした!面白かったです!

キャラ A
リョウの人間くさいところが本当に大好きでしたね。監獄ではあれほど貪欲に脱獄を試みていたのに、いざ外に出て仲間たちに復讐できるとなると自分の衰えや敵の強大さに小さくなって…でも最後は己の正義に従って強敵に立ち向かっていう姿が本当に美しい。エンはアフラージによって支配された世界の平和を取り戻すことを願う王女。リョウに戦いの全てを賭ける一方で、王女として気高く民をそしてリョウを支える。高潔という言葉がぴったりな少女でした!

最後に
イスラム的世界観で描かれる虫型ロボットアクションものとしてめちゃくちゃ楽しく読ませていただきました!これはぜひ2巻も読みたいですね!続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
とにかく面白いファンタジーが読みたい方は!この作品は本当に手放しで絶賛できる作品です!リョウの人間くさいところ、激しいだけじゃない虫樹同士のバトル…その全てが最高です!気になった方はぜひ!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

ソレオレノ



著者

喜多川信


レーベル


ガガガ文庫

ISBN


978-4-09-453066-7
表紙の画像は「版元ドットコム」様より