どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回紹介するのは涼暮皐さんの

ネームレス・レコード Hey ウル、世界の救い方を教えて

です!
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ストーリー A
内容は、機械生命体により滅亡寸前まで追い詰められた人類。教会が選ぶ予言の英雄と呼ばれる人々が人類生存圏の拡大を担い、彼らが救ってくれることに希望を抱いていた。英雄だった父の息子として生まれ幼い頃から英雄に憧れていたレリン。学院でも主席を取るなど優秀な探索者だったが、英雄に指名されずやさぐれていた。そんなある日、レリンは圏外で本来敵であるはずの機械の少女・ウルに出会う。ウルはなんと人類が滅ぶという未来を知っており、最悪の未来を回避するためにレリンは彼女と一緒に行動するが…とこんな感じです!

〜英雄になりたかった〜

涼暮皐さんの新作!読むのがすっかり遅くなっちゃいましたね…いやだって涼暮さんの新作はメンタルに深刻な影響を与える可能性がなきにしもあらずなので…それはともかく今作は英雄になりたかった少年と未来を知る機械の少女というコンビが織りなす滅亡回避の物語として楽しく読ませていただきました!面白かったです!
まず序盤。英雄になれなかったレリンの姿が描かれます。涼暮さんのこの「何者にもなれなかった主人公」の描き方の解像度がめちゃくちゃ高くて英雄になれななかった…の独白が胸にくるんですよね…英雄にはなれなかったものの、英雄になることをどこか諦めきれないレリン。偉大な英雄だった父親の幻影を追うように父親の遺産である銃を手に、人間を襲う機械の化け物が跋扈する圏外へ。そこで出会ったのが機械の少女ウル。未来を知る彼女に協力し人類の滅亡を回避するために共に行動することに…ウルとの出会い、戸惑い、そして共同戦線を張ることにという流れはテンポ良くてガンガン読ませてくれますね。そして始まる英雄になれなかった少年による正史には描かれない英雄の物語。英雄になった友人を陰で救い、諦めきれない憧れにしがみつきながらウルと一緒に人類を救う…未来に争うために絶望的な状況に立ち向かうレリンの姿は見ていてワクワクしますね!終盤は盛り上がり最高潮なバトル展開!絶望的な状況を前にしても立ち向かえるレリンはやっぱりただの英雄志望じゃないですね!今回も最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
レリンの英雄になれなかった…の解像度の高さが本当に凄まじいですね…どんな絶望的な状況にも真っ直ぐ立ち向かえる強さが魅力的でしたね。ウルは機械の少女なんですけど妙に人間らしいというか「ほめてほめて!」な子犬っぽいところとか会話の端々に見える私ってすごいんです感がかわいくて好きでしたね。その他のキャラも魅力的でした!

最後に
英雄になりたかった少年による絶望に立ち向かういいファンタジーでした!まだまだ明かされていないことも多いですしぜひ続きが読みたいですね!2巻待ってます!

どんな人にオススメか?
英雄志望の少年の絶望的な状況に立ち向かうファンタジーが読みたい方は!子犬系機械少女のウルちゃんも可愛くて魅力的ですしバトルシーンも熱い!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

ネームレス・レコード Hey ウル、世界の救い方を教えて



著者

涼暮皐



レーベル

MF文庫J


ISBN

978-4-04-681585-9

表紙の画像は「版元ドットコム」様より