どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回紹介するのは神戸遥真さんの

本日は、離婚日和です。

です!
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憧れのウェディングプランナーとして働くも担当したカップルが次々と離婚してしまい職を失った別居鳴美。そんな彼女は友人の離婚式をきっかけに離婚式のプランニング事務所で働くことになる。美形だがどこか掴み所のない所長・桐山と共に離婚式を取り仕切ることに。離婚する様々な夫婦に出会い人生の再スタートに立ち会う鳴美は心を動かされていく…

神戸遥真さんの作品。発売日近くに買っていたのにすっかり読むのが遅くなってしまいました…離婚日和という一瞬ギョッとする単語が入った作品ですが離婚する夫婦の再スタートの背中を押してあげる。温かくて人情味の溢れる作品でした。面白かったです。

ウェディングプランナーとして働くも担当したカップルが立て続けに離婚し新婚クラッシャーとまで呼ばれた鳴美。職を失った彼女の元に届いたのは友人からの離婚式の招待…という感じで物語はスタートします。離婚式なんて本当にあるのか?と調べてみたら実際にあるようで、さらにあとがきを拝見させていただくと実際に離婚式プランナーの方にインタビューされているようで…離婚式に関する書籍も参考文献として載せられていてまだまだ知らない世界はあるのだなと驚きました。

友人の離婚式に納得がいかない成美は離婚式プランナーの桐山に突撃しにいきます。この突撃力は彼女の良さでもあり弱点でもありますね。桐山に説得?された鳴美は友人の離婚式で裂人(仲人の対義語)をすることになり、離婚式を経験したことで離婚式に対する考えが変わります。そして元ウェディングプランナーという経歴を活かし桐山の事務所で働くことになります。

離婚をプランニングするというこれまでとは真逆の仕事に最初は戸惑うもののしっかり依頼者と向き合い、時に熱く離婚式に取り組む鳴美は見ていて思わず応援したくなりました。離婚をすると言っても様々な事情を抱えた夫婦に対して心から寄り添う鳴美姿は本当にこの仕事に向いているのだなと感じました。猪突猛進っぷりが時に仇となることもありましたがそれもまた彼女の良さでしたね。

終盤では桐山の持つ問題にしっかりと向き合い、彼の背中もしっかり押してあげる鳴美はとても素敵でした。桐山もただかっこいい上司なのではなくこうして悩んだり弱いところもあると知るとどこか愛おしいですね。

離婚式をテーマにした人情味溢れる素敵な作品として最後までとても楽しく読ませていただきました。実はいくつか積んでいる神戸遥真さんの作品もあるのでこれからも少しずつ読んでいきたいですね。もちろんこれから発表発表される作品も楽しみです。

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

本日は、離婚日和です。



著者

神戸遥真



レーベル

メディアワークス文庫


ISBN

978-4-04-914467-3

表紙の画像は「版元ドットコム」様より