どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのは榛名丼さんの

「レプリカだって、恋をする。」

です!
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☆感想☆

ストーリー A
内容は、愛川素直という少女に7歳の頃に出現した自分と瓜二つの<レプリカ>であるナオ。彼女はオリジナルである素直に変わって具合が悪い日や定期テストの日は素直の代わりに行動していた。そんなある日、怪我でバスケ部から離れている真田くんが素直の所属している文芸部に入部することに。そんな彼に恋をしてしまったナオは素直と見分けてもらうために、ナオである日は髪をハーフアップにして過ごすことに。素直の借り物でレプリカであるナオの恋の行方は…とこんな感じです!

〜もう1人の自分〜

第29回電撃小説大賞大賞受賞作!raemzさんの素敵な表紙で発売前から楽しみにしてました!レプリカの少女視点で描かれる爽やかな青春恋愛ものでした!面白かったです!
まず序盤。素直のレプリカとして生活するナオの様子が描かれます。素直の体調が悪い日に呼ばれて素直の代わりに学校生活を送る…オリジナルではなくレプリカであるナオ視点で描かれる物語というのがとても新鮮でしたね。そしてナオとして文芸部で活動していると真田くんという男子が入部することに。バスケ部のエースとして活躍するも怪我をしている彼の入部に驚くものの、オススメの本を貸したりと徐々に距離を縮めていきます。そして始まる青春恋愛もの!素直がナオを学校に行かせる日だけしか会えないという制限の中で、彼に見分けてもらうために髪をハーフアップにする工夫が特別感あっていいですね!一緒に学校をサボって動物園に行ったりちょっとしたドキドキや青春の共有がグッときます!しかしそんな爽やかで甘酸っぱい恋愛の裏で感じるのは自分はレプリカだという負い目。所詮自分は素直の分身でしかない。オリジナルではなくナオとして世界に出現できるのも彼女に呼ばれた時だけ。そんな制約が歯痒くてもどかしいですね。そしてあることをきっかけに素直から呼ばれなくなってしまいナオと真田くんの時間は止まってしまいます。素直に呼ばれなければ肉体どころか意識すら保てないナオの辛さが…終盤にかけて色々な問題を解決しながら収束していく展開にはページをめくる手が止まりませんでした!最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
ナオがすごくよかったですね!素直のレプリカにして彼女とは反対の性格を持つ少女。ただ綺麗でかわいいだけの女の子ではなくて、レプリカであることの葛藤や恋する彼女の姿はとても魅力的でした!真田くんもいいキャラしてましたね!ナオにとって憧れでもあり支えでもある。ナオに誰よりも優しい彼の姿はとても良かったです!その他のキャラも魅力的でした!

最後に
爽やかな青春恋愛ものでした!大賞受賞にも納得な大満足の1冊でした!綺麗に完結しているので1巻完結ですかね?榛名丼さんの作品はこれからも読んでいきたいです!

どんな人にオススメか?
青春ものが好きな方は!女性主人公の青春ものは割と珍しいのでは?オリジナルがいる分身体側から描かれる青春は爽やかで甘酸っぱいです!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

レプリカだって、恋をする。



著者

榛名丼



レーベル

電撃文庫


ISBN

978-4-04-914873-2

表紙の画像は「版元ドットコム」様より