どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのはショーン田中さんの

「天羽ルイナの空想遊戯 彼女の作った鬼畜ゲームを、僕が攻略するまで」

です!
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☆感想☆

ストーリー A
内容は、異常と破滅に満ちた世界バリスノーン。滅びの運命にある世界で不死の存在である英雄たち。そんな世界は天羽ルイナという1人の美少女によって作られていた。自分の作ったゲームのシナリオを自分で攻略し、バッドエンドに導くことを至上とするルイナ。そんな彼女と同じ読書研修会に所属する高瀬はハッピーエンド至上主義者として彼女の物語に挑むことになる。果たして高瀬はバッドエンドになりたがる世界を救うことができるのか…とこんな感じです!

〜バッドエンド至上主義に立ち向かう〜

第37回ファンタジア大賞金賞受賞作!久しぶりにめちゃくちゃ面白いラノベのファンタジー読んだな!と思える作品でした!めっちゃ面白かったです!

まず序盤。バリスノーンについて簡単な説明とルイナと高瀬の関係が語られます!ファンタジーなはじまり…かと思いきや視点が一気に現実に向けられる始まり方で物語にぐいっと引き込まれましたね!ルイナの美少女だけどぶっ飛んだ感じや高瀬の唯一彼女と対等に話せる感じもよかったですね!最高の始まり方でした!

バッドエンド至上主義者で自分の作った物語を破滅に導こうとするルイナ。そんな彼女に思うところがあり高瀬は自身の作ったキャラクター「高瀬クレイリー」として彼女の作った物語に挑みます。このあたりはTRPGに覚えがある方だとすっと理解しやすいですかね?個人的にTRPGにはあまり馴染みがないのですが、それでも高瀬クレイリーの設定にはワクワクしますね!

そして高瀬による物語の攻略が始まります!バリスノーンという世界は架空で、現実にいるルイナと高瀬がサイコロを振りながら物語を攻略している。そうしたフィクションの中のフィクションであることがわかっていても、彼らの物語に思わず飲み込まれてしまいます。これほどまでの臨場感でバッドエンドに向かう物語をなんとかしようとする。その熱量に圧倒されます。

キリの良いところでバリスノーンでの物語が中断されて、現実に視点が戻ってくるところもよかったですね!ルイナのエキセントリックなところや、高瀬がなぜ彼女の作った物語に参加したのか…そうした背景が明かされていく過程も楽しいです!

終盤はこれでもか!というくらい盛り上がりますし、ラノベのファンタジーに求めるものが全て詰まった作品でした!面白かったです!

キャラ A
ルイナはエキセントリックな美少女!バッドエンド至上主義者で孤高な存在ですが、そんな彼女が見せる人間らしい部分が非常によかったですね!高瀬は最初はルイナの唯一の理解者のポジションなのかな?と思っていたのですが、物語を読み進むに連れて印象が変わってきましたね…こういう男好きです!

最後に
TRPGを下敷きにしたファンタジーとして楽しく読ませていただきました!これはぜひ続刊が読みたいですね!まだまだルイナと高瀬がバッドエンドな世界を攻略していく過程がみたい!続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
ファンタジーが好きな方は!TRPGが好きな方は特におすすめです!フィクションの中で描かれるフィクションと視点の移動、そして圧倒的な物語に魅了されること間違いなし!太鼓判!おすすめです!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

天羽ルイナの空想遊戯 彼女の作った鬼畜ゲームを、僕が攻略するまで



著者

ショーン田中



レーベル

富士見ファンタジア文庫


ISBN

978-4-04-075776-6

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