どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのは和田正雪さんの

「嘘つきは同じ顔をしている」

です!
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☆感想☆

オカルトを専門に扱う弱小出版社の編集者である山城は社長の命令で事故物件のマンションに住むことになる。優秀なアルバイトである小野寺はるかと共にマンションで起こる怪奇現象を調査することになる。同じマンションの住人である武藤家では小学校3年生の息子が行方不明に、霊能者として一躍注目を集めた葛木竜泉、そしてYouTuberの冴木早菜はマンションを仕事場に怪奇現象を動画のネタにしようとするが…心霊マンションを舞台にしたオカルトが今始まる!

和田正雪さんの新作!前作「夜道を歩く時、彼女が隣にいる気がしてならない」がすごく面白かったので新作楽しみにしてました!今作は心霊マンションを舞台にした群像劇として楽しく読ませていただきました!面白かったです!

物語は4つの視点で進んでいきます。弱小のオカルト出版社に勤める若手編集者の山城、小3の息子が行方不明になった武藤大樹、元ホストで役者現霊能者の竜泉、そしてオカルトなどを扱い過激な動画や配信で人気を集めるサーナこと冴木早菜…人の視点を交互に入れ替えながらお話は進んでいきます。

最初は不気味な心霊マンションにたまたまあつまった4人のお話という印象でしたが、ページをめくるごとに心霊マンションにまつわる謎が明らかになっていきます。マンション周辺に伝わる伝承、早菜が追う心霊現象、帰らない息子に疲弊していく大樹、そして竜泉が明らかにする心霊の正体…ずっと誰かにみられているような、そんな不気味さを感じながら物語を読み進めることができます。

個人的に好きだったのは竜泉の視点。売れない舞台役者兼ホストだった竜泉が、霊能者役として見出されテレビの人気者になっていく過程は読んでいて面白かったです!

一見繋がらない4人の物語が終盤で一気に繋がっていくのは圧巻でしたね。心霊の正体もホラーかつとても興味深いものでした。また続きものというわけではありませんが、前作を読んでいる方ならさらに楽しめる描写もあり最後まで大満足でした。

オカルトを扱った群像劇として最後まで楽しく読ませていただきました!この作品を読んだ方はぜひ前作も合わせて読んでいただきたいですね!もちろんこの作品だけでも楽しめます!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

嘘つきは同じ顔をしている



著者

和田正雪



レーベル

角川書店


ISBN

978-4-04-115808-1

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