2014年08月

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
今日は曇天ですね(。-(ェ)-。 )まあ、外に出ないんで関係無いですがw

さて、今日紹介するのはヒロユキさんの「アホガール」です。
著者のヒロユキさんは芳文社、スクエア・エニックス発刊のガンガン、週刊少年マガジンで活躍している作家さんで、現在は週刊少年マガジンで「アホガール」、ヤングガンガンのほうで「漫画家さんとアシスタント2」を連載中です。

また、現在週刊少年マガジンで「ACMA GAME」を連載中の恵広史はヒロユキさんの実姉です。兄弟で同じ雑誌で連載するのって案外史上初かもしれません。

基本的に物語は四コマ漫画で進行し、時々番外編で四コマ以外が掲載されています。

ざっくりとしたあらすじ。
隣の家に住む花畑よしこはものすごいアホ、そんなアホな子に不運にも気に入られてしまった阿久津明は、よしこの母親に頼まれたこともあり、よしこを真人間に変えようとするが…前途多難な日常を歩むことになる、とこんな感じです。

話ごとに若干ムラがありますが、基本は四コマでリズムよく進むので読みやすいと思います。
現在四巻まで刊行しており、週刊少年マガジンのほうでも連載中ですので気になった方はぜひ。

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
今週のジャンプは銀魂が熱かったですねw

さて、今日紹介するのは田中慎弥さんの「切れた鎖」です
著者の田中慎弥さんは2005年に「冷たい水の羊」で新潮新人賞を獲得、その後は「蛹」で川端康成賞を最年少で獲得、さらにそれを収録した今作で三島由紀夫賞を受賞、さらに映画化もされた「共喰い」で芥川賞を受賞するなど、純文学の主要な賞の大半を獲得しているという、まさに昨今の純文学作家の中ではエリートとも言うべき存在です。

また田中慎弥さんと言えば、芥川賞受賞時に石原元都知事に向けた挑発ともとれる発言が有名です。あの時の発言の鮮烈さと「共喰い」を読んだときの感動は今でも忘れられません。それほど威力を持った作品でした。

さて、僕は前述の共喰いから田中慎弥さんの作品に入ったのですが、共食いの印象があまりにも強すぎたので、今作は有名な賞こそとっているものの大したことはないだろうと思っていましたが、逆に共喰い以上に記憶に残る作品となりました。

まず、田中慎弥さんの作品の特徴として挙げておきたいのが、親子関係と、もう一つが空想と現実が交わって行く描写です。

田中慎弥さんは芥川賞受賞作でそうだったように親子関係を書くのが非常に秀逸です。共喰いでは父と子、「第三紀層の魚」では祖父と孫、本作収録の「切れた鎖」では祖母と孫の関係が描かれます。
微妙な距離感、会話、暴力と性、その書き方は他の作家では決して真似できない筆力があります。

さらに空想と現実が交わって行くシーンですが、これらは今作でもいくつか見受けられます。この描写は、田中慎弥さんという作家の表現力を全てつぎ込んだ、他の作品では見ることが不可能と言っても過言ではない、田中慎弥さん独特のカラーを生み出しています。

上記二点に関して言えば、今後田中慎弥という作家を超える人物は二十年は出てこないと思います。

今作に収録されている作品は短編が三つ、「不意の償い」、川端康成賞受賞の「蛹」、表題作の「切れた鎖」です。

不意の償いは、子供を身籠った妻と夫の関係を、夫を通して書いた作品で、現実のさりげない描写に空想が紛れ込んでいく過程、そこからもどってくる主人公の様子が丁寧に描かれています。

そして、僕の中で共喰いの印象を全て払いのけた蛹は、カブトムシになろうとする幼虫を、森全体を俯瞰しつつ描写し、少しずつ成長していく姿が田中慎弥さんの筆致で見事に描かれています。
これだけは死ぬまでにぜひ読みたい短編です。

表題作の切れた鎖は祖母と孫の関係を、共喰いに収録されている第三紀層の魚を彷彿とさせる見事さで描いています。
血縁により引き継がれていく人としての欲望、田舎の描写、些細な心情の変化、どれをとっても完璧です。

気になった方は蛹から読んで見てください。その表現力に圧倒されます。
一冊で川端康成賞受賞作も三島由紀夫賞受賞作も読める「切れた鎖」ぜひご一読を!
それではこの辺で(≧(エ)≦。) 

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
今日は久しぶりに地震が起きて少しび びっくりしましたΣ(・□・;)

さて、今回は本の紹介ではなく昨日書いた「最終兵器彼女」でお話しした「セカイ系」についての僕個人の考察をしてみたいと思います。
あと、初めに言っておきますが、僕の世代はセカイ系ムーブメントの後に当たるので、セカイ系直撃世代とは若干考え方や、セカイ系作品に対する認識が異なるかもしれませんが悪しからず…m(_ _)m

まず、セカイ系の定義についてですが、最終兵器彼女の記事で僕は「主人公とヒロインの物語のために他の要素を極限まで減らしたある種閉鎖的な物語」と、いう書き方をしました。
セカイ系についての予備知識がない方はこれが正しいかどうかもわからないと思うので、有名な評論家の意見を載せておきます。

東浩紀さんによる定義
セカイ系とは「「主人公(ぼく)とヒロイン(きみ)を中心とした小さな関係性(「きみとぼく」)の問題が、具体的な中間項を挟むことなく、「世界の危機」「この世の終わり」などといった抽象的な大問題に直結する作品群のこと

前島賢さんによる総括
物語を破綻させてまで自意識というテーマを展開させようとした『エヴァンゲリオン』(ことにその後半部)というアニメ作品の影響で「みずからのジャンルの虚構性、チープさを明らかにした上で、なおかつ真摯な物語を語ろうとした」[33]のが一連のセカイ系作品だったのではないかという。

⚠︎上記はWikipediaからの引用、抜粋です

東浩紀さんの方は「僕と君を中心とした小さな関係性の問題が、具体的な中間項を挟むことなく、世界の危機などに直結する作品」前島賢さんが「エヴァンゲリオンの、ことにその後半の影響を受けた作品」という定義を打ち出しています。
では、具体的にどのような作品がセカイ系と呼ばれているのでしょうか?

東浩紀さんは最終兵器彼女、新海誠さんのアニメ「ほしのこえ」、秋山瑞人さんの「イリヤの空、UFOの夏」の三作品を代表作として挙げられました。
ほしのこえに関する知識は持ち合わせていないので割愛しますが、上記二作品はどちらも「ヒロインの行動、選択が世界の危機やそれに準ずるもの」に関わってきます。さらに、「主人公は戦いには参加せず、ヒロインの力(戦力)になることができない」の二点が共通します。

東浩紀さんは主人公達の危機、行動がそのまま世界の危機にシンクロする、そしてその世界の危機に関わる国家や国際機関、社会の描写がほとんど描写されていない。と、言っています。
僕個人としては、この「世界規模の戦争や危機が一切描写されずに、主人公とヒロインの行動が世界の命運を左右する」というのがセカイ系の最大の特徴だと思います。

では、前島賢さんの定義はどうなのか。
僕個人としては「エヴァンゲリオンの影響」というのは、セカイ系初期作品には見られても時代が進むごとに形が変わって行ったのではないかと思います。

最終兵器彼女、イリヤの空、UFOの夏はどちらも2000年、2001年に発刊されたものです。では、この流れを受け継いだと僕個人が思う作品はどうなのか。

まず僕が個人的にセカイ系だと思う作品は谷川流さんの「涼宮ハルヒの憂鬱」です。

この作品では、ヒロインの涼宮ハルヒは超常現象を起こす存在、前述した世界規模の戦争やそれに準ずるものを起こす存在です。にもかかわらず、本人にその自覚はなく、しかもその超常現象を止める役割を果たすのはヒロインではなく主人公のキョンやサブヒロイン達です。

今までの定義とは大きく違いますね、しかし、これは主人公達を中心としたごく小さな、閉鎖的な世界=学校や周辺の町を舞台とした物語なのです。ヒロインの涼宮ハルヒが超常現象をおこすことは、世界すら変える可能性があるのに、お話自体は世界規模のものではありません。

この作品の発刊は2003年、つまり上記二作品、セカイ系の先行的な作品が発刊されてからまだ1、2年後の作品なのです。
今までは、戦闘少女と平凡な主人公の関係というものが、枠として存在しましたが、それがなくなったことになります。

でも、涼宮ハルヒの憂鬱はセカイ系と評しても問題のないと思える作品です。僕個人としてはですが(苦笑)

次に例にあげるのは、海猫沢めろんさんの「左巻キ式ラストリゾート」という作品です。

この作品はとあるPCゲームのスピンオフとして2004年に刊行された作品(上の画像は星海社から再刊されたもの)ですが、帯に伝説的奇書とあるように、今までのセカイ系作品とはまったく違った雰囲気を持つ作品です。

作品の詳細は割愛しますが、このお話では主人公はヒロイン達に迫る強姦魔の正体を調べるために動きます。ヒロインが世界の危機やそれに準ずるものに立ち向かうという構図は涼宮ハルヒの憂鬱同様になくなっています。さらに舞台は閉鎖された学校です。

この作品ではセカイ系の閉鎖的な世界が閉鎖された学校として描かれます。さらに言えば、その学校が物語の中では世界の全てです。つまり、強姦魔は世界の危機に準ずるものとして扱うことが可能で、セカイ系の作品だと僕個人としては思います。

セカイ系作品は年を追うごとに少しずつ形を変えているのです。

僕個人の総括です。
セカイ系とは、最初に書いた通り「主人公とヒロインの物語のために他の要素を極限まで減らしたある種閉鎖的な物語」だと思います。
初期では無力な主人公と戦闘少女というヒロインを基盤にしながらも、その後は、限られた範囲で起こる世界を変えてしまうような出来事の解決を、主人公やヒロインや脇役が解決していく物語。ということになると思います。ここで重要なのは世界情勢や社会が、極力描かれないことにあると思います。要するに世界がどうなっていようが、主人公とヒロインの関係を描く上では弊害にならないのです。

以上が僕のセカイ系の考察です。次回がいつになるかはわかりませんが、次にセカイ系について取り上げる記事を書く時はセカイ系の行方について書きたいと思います。

僕個人の見解なので、これを読んだ人の中にはこれはおかしいと思う部分もあると思いますが、どうぞ悪しからず(苦笑)
それではこの辺で(≧(エ)≦。) 

こんばんは(≧∇≦)
ブロク書こうと思ったらいつの間にか、日曜日になっていました(苦笑)
べ、別にSAO見てたわけじゃないからね? 本当だよ? はい、嘘です。がっつり見てましたw

さて、気を取り直して本の紹介を。
今回紹介するのは高橋しんさんの「最終兵器彼女」という漫画です。
高橋しんさんは言わずと知れたベテラン漫画家で、「いいひと。」は過去に草彅剛主演でドラマ化もされました。
今作は俗にセカイ系と呼ばれるジャンルの筆頭で、アニメ化、実写映画化もされました。セカイ系ムーブメントに一躍かった作品と言っても過言ではないでしょう。

えっと、今セカイ系という言葉を出したんですが、このセカイ系というのはめちゃくちゃ噛み砕いていうと、「主人公とヒロインの物語のために他の要素を極限まで減らしたある種閉鎖的な物語」という感じですかね? 今作を紹介するにあたっても各所で説明していきますが、おそらく足りないと思うので、後日他のセカイ系作品の紹介やセカイ系に関する記事を作りたいと思います。

このお話は、主人公の僕(俺)ことシュウちゃんとヒロインちせの、切ない恋の物語です。

えっ、たったこれだけ? と思う方もいるとは思いますが、これだけです。三行で説明できるほどシンプルです。というか、読んでいただければわかると思うんですけど、このお話はあんまり説明できるものではないのです。

ざっくりとしたあらすじ。
舞台は北海道のとある田舎町、ちせの告白により付き合うことになったシュウちゃんは、ぎこちないながらも想いを深めていく。
しかし、そんなある日シュウちゃんは友達と出掛けた札幌で戦闘に巻き込まれる。そこでシュウちゃんが見たものは、兵器となって戦っていた恋人ちせの姿だった、とこんな感じです。

まずは主要登場人物、というか主人公とヒロインの紹介。
一人目は今作の主人公、シュウちゃんことシュウジです
メガネをかけた主人公っていつの時代も大抵いますが、シュウちゃんみたいなかなり能動的なタイプは少ないと思います。

次にシュウちゃんの恋人ちせ。
高校三年生てすが身長は147cmしかありません。ちっちゃいですね(苦笑)

ちなみに身長がこちら↓
タバコの箱と比べられるヒロインがかつていただろうか? いいえ、いません(苦笑)
基本的には、この二人が物語の中心となりお話は進んでいきます。

主人公達の世界では世界規模の戦争が起こっていますが、その様子が語られることはありません。また、戦争と戦うのは主人公ではなくヒロインです。
上記二点がセカイ系の最大の特徴で、主人公はヒロインが帰ってくる場所にいることしかできない。また、主人公はヒロイン、世界に対して無力です。昨今流行っている俺TUeeeeeとは違い、主人公は悩むこと以外何もできないのです。
これがセカイ系が流行った最大の要因で、普段無力で社会に対して何もできない読者が、強いキャラクターに憧れを抱くのではなく、無力な主人公に自己投影をし、感情移入が容易というのが最大のセールスポイントだったわけです。セカイ系の主人公はかっこ良くないのです。

一巻の一章は世界観の説明や登場人物の紹介に当てられますが、二章の最後では二人の恋の物語が起動します
このシーンの後は行ったり来たりを繰り返しながら、ひたすら二人の恋を見届けることになります。↑のシーンは初めて読む時には何気ない一シーンに感じるかもしれませんが、一度全巻を読破してから読むと、これを見ただけで泣けてきます。それほどの名シーンに昇華します。

全七巻と大ヒット作にしては巻数も短く、昔の漫画なのでお手頃な値段で買えると思うので、興味のある方はぜひご一読ください。
あと、この作品は一応青年漫画なので、あまり低年齢の方は読まないでくださいね(苦笑)
それではまた(≧(エ)≦。) 



どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
今日は割と涼しいですね( ̄(エ) ̄)v
こんな日が毎日続けばいいのに…なんて思っていたら、友達と遊びに行く日は雨の予報で、涼しくなるのはいいけどなー、と少し複雑です(苦笑)

さて、今日はたまたま新宿に行く予定があったので紀伊国屋新宿本店に行って来ました!
友達は本屋は池袋だろう、とやたら主張するのですが、僕的には新宿に二つある紀伊国屋、アニメイト、BOOKOFFを巡るルートが最強だと思いますw 新宿万歳\(^o^)/

それでは本題。
タイトルに本屋探訪なんて書きましたが、ただ単純に店内で少し面白いものを見つけたので紹介しようというだけです(汗)あんまり期待しないで、軽く読み流してください。

まず、店内に入る前に、入り口で妖怪ウォッチや黒子のバスケのスマホケースが置いてあるのに気がつきました。
最近の紀伊国屋はこんなものまで売ってんだなー、と少々驚きました。

店内に入り2階に上がると、文庫・文芸書のコーナーに辿りつきます。そこで面白いものを見つけました!それがこちら↓
少しわかりづらいですが、直木賞を受賞した黒川さんの破門が、なんと団扇になっていました。これは衝撃ですw いくら販促のためとはいえ団扇とは…
あまり人気がないのかまだ大量にありました(苦笑)今後、紀伊国屋に行く方で興味のある方はどうぞ。

続いて紹介するのは、角川文庫の過去の売り上げベスト100です。
棚を大胆に使用してレイアウトされていましたが、なんと1位はダン・ブラウンのダ・ヴィンチ・コードでした…日本人作家に1位をとってもらいたかったです(苦笑)ちなみに2位は東野圭吾さんでした。
僕の好きな米澤穂信さんの氷菓は33位でした。もう少し頑張って欲しかった
その他にも綾辻行人さんのanotherや、あさのあつこさんのバッテリーはランクインしてました。

今回は時間もなかったので以上のみの紹介ですが、店舗面積は都内随一の紀伊国屋新宿本店、興味の湧いた方はぜひ。あと、一つ注意点をあげると漫画は別館で扱っています。なので、漫画を買おうと思うなら、別館に行きましょう。

また夜になったら本の紹介するので、そちらも読んでみてください。
それでは(≧(エ)≦。) 

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