2015年02月

氷菓、GOSICKに続く一般レーベルで刊行されているライトミステリがアニメ化です。


うーんこれはどうだろうか…
読んだことはあるのですが、このブログではまだ未紹介でしたね。北海道を舞台にしたミステリです。探偵が死体から骨を取り出して標本にする仕事をしていて、それがタイトルにもある櫻子さんです。

正直死体が一種のテーマにもなっているのでドラマよりはアニメに向いてそうですが、イマイチ原作が弱い気が…まあ、ライトミステリとして読む分には面白いですし、ミステリとしての出来もそれなりですが、高校生以下の子があまり出てこないので、アニメになった時画が大人ばっかりになってしまいそうです(汗)

まあ、見る人によってはそれでいいかもしれないですけどね(苦笑)氷菓、GOSICKに比べるとこの時点でまずふりかもしれないですね。

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
昨日までは書き溜めていま記事の更新だったので、ブログリニューアル後の記事がブログ再開&リニューアルを知らせる記事の下にいってしまいましたが、今日からはまた毎日記事を書いていきたいと思います!

さて、今回紹介するのは第二十一回電撃小説大賞大賞受賞作の「ひとつ海のパラスアテナ」です!
鳩見すたさんは今作で第二十一回電撃小説大賞の大賞を受賞しデビューした新人さんです! 帯の推薦コメントは「翠星のガルガンティア」の監督を務めた村田和也さんが書いています!

ちなみに、もう書店にあるかどうかはわかりませんが、ポストカードもついてきました!
もしかしたら店舗によってはまだあるかもしれないので、欲しい方は探してみるのもいいかもしれません。

ざっくりとしたあらすじ。
アフター、それは地球が海で覆われてしまった時代。人々は船上やゴミなどが集まってできた浮島などで生活していた。
そんな中、浮島から浮島へ手紙などを届ける仕事をするメッセンジャーのアキはカエルのキーちゃんと自らの船パラス号と共に力強く生きていた。
そんなある日、白い嵐によってアキは小さな浮島で遭難してしまい…とこんな感じです!

ジャンルは海洋冒険もの。ただし、「十五少年漂流記」や「ロビンソン・クルーソー」とは違い、海に覆われてしまった地球で力強く生きていく少女達に焦点を当ててストーリーが進んでいきます!

電撃小説大賞は受賞作の中に割と女性主人公が多い気がするのですが、大賞受賞作では紅玉いづきさん以来ではないでしょうか? さらに男装少女となると史上初かもしれないですね。

序盤はアキが遭難、誰もいない小さな浮島でサバイバル生活がメインとなりますが、その浮島から脱出しタカ(こちらも少女)と出会ってからはアフターと呼ばれる海で覆われた世界での生き方みたいなものが中心となります。

百合要素があったり、ビフォア(おそらく現代に近い時代で海に覆われる前の時代)の遺産が海に沈んでいたり、その恩恵を受けて生活しているのは、なかなか読者の魅了させるのではないかと思います。

ただし、いくつか気になった点があります。
まず一つは船の部品や器材を()を使って説明すること。例えば本文中ではバラスト(重り)みたいな風に専門的な用語が()を使い説明されているのですが、()でわざわざくくるくらいならそれを使っている描写を交えて説明して欲しかったなー、と思いました。まあ、細かいところですけどね(苦笑)
もう一つ言わせてもらうなら、ハードな世界観なのに終盤はやや御都合主義だったかなと。別に普通のライトノベルならあれでいいと思いますが、海ってこんなに怖いんだよというのを見せつけておきながら最後は実質名前しか登場していないキャラも救われてるし、少し物足りないような気がしました。

ただし、去年、一昨年よりは遥かに面白く個人的には「ブギーポップ」「キーリ」「塩の街」「ミミズク」「エスケヱプ・スピヰド」と並べても遜色ない出来だと思うので、売れ行きは厳しそうですがこれからがんばってもらいたいです!

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 
第二一回電撃小説大賞受賞作はあともう一作品「マンガの神様」を紹介したいと思います!

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
なんとか受験も終わりブログが再開できる運びとなりました!そしてこのたびブログ開始から半年ということで新規一転ブログをリニューアルしました!

ブログ名は僕の好きなライトノベル、壁井ユカコさんの「キーリ 死者達は荒野に眠る」からとりました! 素晴らしいタイトルなのに、僕がひねったらセンスのないタイトルになりましたね(苦笑)なんかすいません(汗)

さて、ブログをリニューアルして再開するわけですがやることは今までと変わりませんw
一応以下に書いてみます。

・純文学の紹介
・一般文芸の紹介
・ライトノベルの紹介
・少年漫画の紹介
・青年漫画の紹介
・ライトノベル調査企画
・気になったライトノベル系の話題の紹介
・来月発売の注目ライトノベル
・同人サークルSUNder BIRDの活動紹介

以上となります!
うん? 何か一つ増えましたね。そうです、同人サークルを始めることになりました! こちらのほうはまだサークルを作っただけなので、これからなのですが、今後活動が本格化したら色々報告していきたいと思います!

今後ともこのブログを応援していただけるとうれしいです! どうぞよろしくお願いしますm(_ _)m

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)

ただいまブログのリニューアル準備を行っているので再開までしばらくお待ちくださいm(_ _)m

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
リニューアル第一弾の記事となります!これから頑張ります!

さて、今回紹介するのは伊藤計劃さんの「虐殺器官」です!
伊藤計劃さんは2007年に本作でデビューし、「ベストSF2007」「ゼロ年代ベストSF」「SFが読みたい! 2010年版」など名だたる賞で1位を獲得、さらにオリジナル長編二作目となった「ハーモニー」は「第30回日本SF大賞」「ベストSF2009」第40回星雲賞日本長編部門を受賞するなどした名実共に日本のゼロ年代SF史上最高の作家です。しかし、惜しいことに2009年に満34歳の若さでお亡くなりになりました。

また、実質最終作となった「屍者の帝国」(序文)は盟友円城塔によって書き上げられています。

ざっくりとしたあらすじ。
9.11以降テロとの戦いは転機を迎えていた。先進国は徹底した情報管理システムによってテロを一掃したが、後進国では内戦や大規模虐殺が急激に増加していた。
米国の特殊部隊に所属するクラヴィス・シェパードは大規模虐殺の影に潜むジョン・ポールを追いチェコへ向かうが…とこんな感じです!

ジャンルはSF、ミステリ系の賞も受賞していますが、メインはテロリズムに対抗する世界のあり方を描いている近未来ものと言ったほうがしっくりくると思います。

これだけは言いたいのは今まで読んできた一般文芸の中では断トツに面白いということです!
僕が短い人生の中で読んできた一般文芸はまだ3桁台ですか、これは越えられないだろうと確信していた乾くるみさんの「イニシエーション・ラブ」を軽々超えてきました。

何がすごいかというと、まさに伊藤計劃さんという作家さんが限りなく普遍性を持った作品を処女作で作り上げたことです。近未来の情報管理社会、虐殺の残酷さ、特殊部隊の行動、そして虐殺器官という未知の存在…これらを全てきっちり組み合わせて一つの小説作品にしたのがとにかくすごいです! さらにこの第一稿をたったの十日で書き上げたことにも驚きました。こんなすごい小説を十日で書き上げることは普通の作家には不可能と言っても過言ではないでしょう!

また、前述の普遍性は何もSF界に限った話ではありません。ミステリ系の賞を受賞したことや、宮部みゆきさん、伊坂幸太郎さんが絶賛するように幅広くこの作品は認知されています。

まず度肝を抜かれるのが第一部。最初の一文で伝わる悲しみと残酷さ、そこから第一部の終わりまでの怒涛の展開に一気に引きずり込まれます! 特にさりげない一文に込められた伊藤計劃さんの思い、華麗とは程遠いながら練りに練られた戦闘。これには圧巻の一言です。

そして第二部、三部と続き第四部。ここにこの話を入れたことがこの作品の何よりの正解だったと思います。一応このブログではネタバレはなしなので深いところには突っ込めませんが、フィクションの限界をやってのけたと言っても過言ではないでしょう。

第五部の衝撃からエピローグに続く背筋が凍るような最後も素晴らしいの一言に尽きました。この終わり方には賛否両論ありそうですが、ソファでピザを食べるシェパードはまさに今の日本人を体現しているようにも見えました。

とにかく読んで損することは絶対にないと言い切れるほど素晴らしい作品です。未読の方でその評判を聞いているという方はぜひ一読してみてください!
また、現在本屋で流通しているのはアニメ映画のピンナップイラストが表紙に描かれているものがほとんどなので、買いづらいという方は僕のように旧装版を探してください。そこまでする価値がある一冊です!

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 

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