2015年03月

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
今日はいつもどおりランニングをしてきたのですが、四キロのうち残り一キロというところで突如背後にライバル(緑のジャージを着た男性)が現れまして、追い抜かれまいと頑張ったのですが、残り百メートルというところで抜かされてしまいました(泣)

さて、今回紹介するのは清原紘さんのオリジナルデビュー作「ツミツキ」です!
清原紘さんは2005年にデビューした漫画家さんで、小説のイラストやゲームなど幅広い活動をされている方です。漫画では乙一さんの作品や綾辻行人さんの「Another」のコミカライズを手掛け、小説のイラストでは松岡圭祐さんのQシリーズを担当するなど有名な作品がいくつもあります。また、デビュー十年目ながらまだ三十代前半と年齢も若い方です!

清原紘さんは有名作品のイラストやコミカライズを担当されているわりには知らない人も多いでしょうが、印象的な瞳と髪の毛一本一本にいたるまでの丁寧な描き方は個人的には大好きな漫画家さんでもあります。

ざっくりとしたあらすじ。
とある街に伝わる「ツミツキ」の伝説。それに知らず知らずの間に蝕まれていく少女達と、黒江と名乗る謎の少年。罪の意識に囚われた少女達が辿る運命は…とこんな感じです!

ジャンルはホラー・妖怪系ですが、そういったギミックよりも残酷描写の方が印象に残ります!

この作品は連作短編に近い形をとっていて、最初と最後のお話がつながるようにできています。ただし、ツミツキや謎の少年黒江の正体が一話目でわかってしまうので、全体の芯は少女達がどの様な罪に囚われているのかに当てられています。

まず、言いたいのは清原紘さんは絵がめちゃくちゃ上手いことです!特に 人物がすこぶる上手いです! 先ほど説明した通り髪の毛の一本一本にいたるまで、睫毛の一本一本にいたるまでがしっかり描きこまれています。さらに動きや影の付け方も芸術的で、とにかく見る人を圧倒します!個人的には清原紘さんの描く瞳がとても好きで、目だけに限ればありとあらゆる漫画家さんの中でもトップクラスなのではないかと思います!

ストーリーの方は長らくオリジナル作品をやっていないこともあってか、決して上手いとはいえませんが、一回読み終わった後にもう一度読みたくなるような不思議な引力があります。特に一話と四話は読み終わった後にまた読みたくなってしまい、もう一度読み直してしまいました。

この作品は一巻関係済みです。四六版なので、普通のコミックスより若干値ははりますが、絵で読ませるような漫画を読みたい方にはオススメです! ただし、ところどころグロいので苦手な方はお気をつけて…

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
今日はギターを弾いていた時に突然ストラップがはずれてギターが落下。本体は無事でしたがシールドがやられました( ꒪Д꒪)シールドも安くはないので買い直すのが…

さて、今回紹介するのは有川浩さんのデビュー作「塩の街」です!
有川浩さんは今作「塩の街」でデビュー、当時はまだMW文庫がなかった電撃文庫では珍しくハードカバーで作品を発表し注目されていましたが、代表作「図書館戦争」のヒットで一般文芸読者にも名を知られるようになった作家さんです。乙一さんや桜庭一樹さんが大きな賞を取って一般文芸にシフトしたのに対し、有川浩さんは徐々に一般文芸にシフトしまイメージがありますね。また本屋大賞の常連でもあります。

有川浩さんは個人的には直木賞に一番近い作家さんだと思うのですが、作品の質や映像化作品数の割りには各文学賞から遠い作家さんです。デビューからかなり経つのに有名な賞はまだ電撃大賞と星雲賞しか受賞していないことを意外に思っている方も多いのではないでしょうか?恋愛小説系の賞はもっと受賞してもらいたいのですが…

ざっくりとしたあらすじ。
塩害。それは突如現れた塩の塊により人々が謎の死に襲われていく災害。日本は塩害により、国としての機能が低下し塩害に対して為す術もない状態が続いていた。
そんな世界で生きる小笠原真奈はある日、治安が悪くなった街で暴徒に襲われたところを秋庭に助けられ、成り行きから共に生活することになる。二人は塩害の世界で生きる人々と奇妙な出会いを繰り返していくなかで、塩害についてを知る人物に出会う…とこんな感じです!

ジャンルはSF。と、いってもやはりデビュー作から有川浩さんは有川浩さん。恋愛ものの要素がかなり強いです。

有川浩さんは今作を含む自衛隊三部作(「塩の街」「海の底」「空の中」)を発表されていますが、個人的に一番面白かったものが「空の中」で、一番記憶に残っているのが今作です。

まず、作品自体がとても美しいです。塩という白に埋め尽くされた世界で描かれる純粋な恋。これが心に強く響きます。この作品が他の有川浩さんの作品と比べて、特別優れているという点はおそらくないです。しかし、荒廃した世界で生きる二人は生きることに一生懸命で、満たされた世界で生きる現代人に無言の批判をしているようにも思えます。

それに加えて本編もそれ程長いわけではなく250p程度です。この短いページ数で秋庭と真奈という二人の登場人物を描ききったところにも好感が持てます。特に真奈は印象という意味ては有川浩さんの作品に登場した人物の中で一番だと思います。弱い世界で強くあろうとする真奈には共感する人も多いのではないかと思います。

この作品は電撃文庫版、ハードカバー版、角川文庫版の三種類がありますが、無難に後日談まで収録されている角川文庫版をオススメしたいです。後日談は旅の終わりという一番最後の短編が個人的には好きです!

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
今日は卒業式やその後のもろもろで少し疲れてしまったので、こんな話題をご紹介


単刊完結のオススメライトノベルですね。個人的には「僕らはどこにも開かない」「キミとは致命的なズレがある」「ビスケット・フランケンシュタイン」「雨の日のアイリス」などがオススメです!過去にはいくつか単刊完結のオススメライトノベルを紹介しているので、そちらも参考にしてみてください!

ライトノベルは基本的にシリーズが前提なので、単刊完結の作品自体はかなり少ないですが、名作と呼ばれる作品が多数あります! 今後もそういった作品を紹介していこうと思います! 
なんか打ち切りみたいな終わりになってしまいましたが(−_−;)まあ、明日もブログを更新しますので(苦笑)

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
最近新人賞に出す作品の推敲を終えて、次の作品の執筆を始めました。三人称視点で書いているのですが、やっぱり三人称って難しいですね(汗)一人称視点は開示できる情報が限られていますが、三人称はある意味無限に開示できますからね…これがすごく難しいです。

さて、今回紹介するのは大人に伝えたいライトノベルの面白さです‼︎ 出版業界、オタクコンテンツとして無視するのが今では不可能となっているライトノベル。いわゆるライトノベルに触れてきた世代はまだまだ少なく、ライトノベルに対して理解が少ないのが現状です。
「どうして子供が文学ではなくライトノベルを読むのかわからない」「なぜ一般文芸が今ライトノベルに影響されているのか」こういった疑問を持っていられる方は非常に多いと思います。

でも、実際にライトノベルを読む機会はないし、そもそも何を選べばいいのかわからない。そんな方のために、ライトノベルを理解するための10冊を選んでみました! この本を読めばライトノベルの魅力に少しでも気がつけるはずです‼︎ また今回はいわゆるキャラ文芸(一般文芸とライトノベルの融合)やライトノベルに近いものやライトノベル的要素を持つ作品も選びましたので、ライトノベルは恥ずかしくて買えないという方もぜひご一読を。それではいってみましょう!

ビブリア古書堂の事件手帖
まずはこれ。累計600万部を記録した近年稀にみる大ヒット作品。古書やそれに関わる人達に関する謎を解くミステリです。
普段一般文芸を読まれている方の中で読んだことのある人はわかりますが、比較的読みやすいキャラ文芸です。ドラマはひどかったですが、作品自体は毎回楽しめます。周りに読んでいる方も多いと思うので、迷ったらまずこれです!

氷菓
今でこそ角川文庫で出ていますが、元々はライトノベルレーベルで発売されていた越境作品。人の死なない青春ミステリです! 山本周五郎賞受賞作家米澤穂信さんのデビュー作としても有名です。屈託を抱えながら生きていく登場人物達にはとても共感できます。

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない
直木賞作家桜庭一樹さんが一般文芸読者にもその名を認知されるきっかけにもなった跳躍作です。こちらも氷菓と同じく元々はライトノベルレーベルで発売されていたものを一般文芸として再び売り出したものです。自らを人魚と名乗る転校生を取り巻く悲惨な環境にスポットを当てた作品です。ライトノベルとしては比較的暗いお話ですが、短く心に響くものがあります。

夜は短し歩けよ乙女
山本周五郎賞受賞作、本屋大賞2位という作品ですが、コミカライズもされており、ローファンタジーというライトノベル的要素も強く持つ作品です。京都を舞台に巻き起こる恋愛ファンタジーの傑作です。おそらく今回紹介する中ではもっとも抵抗感なく読める作品ですが、ある意味全然ライトノベルではないのでこれを読んだだけでライトノベルを理解した気にならないで欲しいとも思う作品です。

いなくなれ、群青
新潮文庫内ブランド新潮文庫nexの作品。いわゆるキャラ文芸です。孤島を舞台にした青春ミステリです。作者の河野裕さんはライトノベルでデビューして最近は一般文芸で活躍されている作家さんです。読みやすく、僅かながら挿絵も入っているので、ヒロインが表紙を飾っているという特徴も含めて一番ライトノベルらしいキャラ文芸かもしれません。

クビキリサイクル
こちらは厳密にはライトノベルではないとされることの多い作品ですが、過去には「このライトノベルがすごい!」で1位を獲得したこともあるミステリです。ただし、シリーズとなっていて巻を重ねるごとにミステリではなくなります。とはいえ、シリーズ一巻目の今作は普通にミステリとしても面白いので、ミステリ好きにはオススメです。

プシュケの涙
この作品はライトノベルレーベルで発売されながら後にMW文庫、講談社文庫と二回に渡り作品が移籍した珍しいものです。ちなみに画像は電撃文庫のもので、MW文庫はこれと同じイラストを表紙に使用していますが、講談社文庫版は異なったものが使用されています。青春ミステリかと思いきや最後に感動必至の展開が待ち受ける素晴らしい二部構成の作品です!

雨の日のアイリス
単刊完結ライトノベルとしてはトップクラスの面白さを誇る作品です。ロボットと人間が共存する世界を舞台にした感動のストーリーは普段ライトノベルを読まない方も心に響くものがあるはずです!今なおファンの間では高い評価を誇る作品なので、一般的にライトノベルと言われている作品を読みたいと思う方はぜひ。

ヴァンパイア・サマータイム
こちらも単刊完結ライトノベルとして評価が高い作品です。吸血鬼と人間の恋を描いた作品です。一般文芸読者が漠然とイメージするライトノベル的登場人物は一切出てこないので、普通に共感できる物語として秀逸だと思います。一般文芸読者にもオススメできる恋愛小説なので、普通に恋愛小説を読みたい方にもオススメです。

神様のメモ帳
最後は一昔前ライトノベルらしくないと言われた作品です。ニート、麻薬、暴力団、ヒモ男、自殺、ギャンブル…当時のライトノベルとしてはまずありえなかった要素をこれでもかと詰め込んだ探偵ものです。主人公に共感しづらい部分もありますが、作品の出来はトップクラスで僕にライトノベルの面白さを教えてくれた作品でもあります。シリーズで9冊出ていますが、一読の価値ありです!

以上となります!
最初の説明の通りライトノベルではない作品もいくつかありますが、基本的には僕自身と五十代の親が読んで面白いと言っていたものを中心に選んだので、ライトノベルを理解する一冊としてはどれも最適なものではないかと思います。
いきなりは無理かもしれませんが、ライトノベルを理解することは日本の文化や海外に輸出されるクールジャパンの一つのコンテンツを理解することにもつながるので、読みもせず否定するのではなく読んでみて少しでもライトノベルを読む子供の気持ちを考えてみてください!

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 

朝一でこんなニュースを見かけました。


オーバーラップノベルス…というか、オーバーラップ文庫でもかなりなろう作品を出版しているような(⌒-⌒; )

これで、集英社オレンジ文庫、T-LINE、につづき三つ目ですね。いまいちニュースが入ってこない創刊予定レーベルも一つありますが…まあ、それは置いておきましょう(苦笑)

というか、なろうレーベルはいったいいくつあるんだろう…ぶっちゃけなろう作品は魔法科とダンまちしか読んだことがないのでなんとも言えないですね。なろうっていったいなんなんだろう?

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