どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
今日は花粉のせいか頭痛が…まあ、それでも普通にランニングしたりしていたのですがwまだ頭痛は治りません…
そんな中紹介するのは梓崎優さんの「叫びと祈り」です!
梓崎優さんは第五回ミステリーズ!新人賞を今作収録の短編「砂漠を走る船の道」で受賞しデビュー。この作品は綾辻行人さん、有栖川有栖さんら審査員が激賞したことでも有名です。「叫びと祈り」は数々のミステリ系の賞に軒並みランクインし、満を持して発売した二作目の「リバーサイド・チルドレン」は大藪春彦賞を受賞するなど今注目の作家さんです!
しかし! 梓崎優さんはとても遅筆でデビューから実質五年で上記二作品しか作品を発表していません…せいぜい一年に一作くらいは…と思いますが、まあ兼業のようですし本業が忙しいのでしょう。
この作品は全五編からなる連作短編で、斉木といういくつもの外国語を操る主人公が中心となり物語は進行します。
各短編の簡単な紹介。
・砂漠を走る船の道
塩を運ぶキャラバンが舞台のミステリ。説明した通りこの作品でミステリーズ!新人賞を受賞しました。叙述トリックをうまく取り入れた短編で、最後までまったく気が付きませんでした。これだけでもこの作品は読む価値があると思います!
・白い巨人
「砂漠を走る船の道」から一転スペインを舞台に繰り広げられる推理合戦。正直に言うと「砂漠を走る船の道」を読んだあとに読むと落胆すること間違いなしですが、青春ものの要素を取り入れていると考えればそこそこの出来です。
・凍れるルーシー
前の二つの作品からうって変わって極寒のロシアが舞台の作品。ホラー要素もあり都市伝説っぽい謎を解く感じです。色々な要素を取り入れながらも、綺麗に纏まっていて個人的にはお気に入りです。
・叫び
アマゾンの少数民族を舞台にした作品。エボラ出血熱が少数民族を襲い、滅びの運命をたどる中殺人犯を探すというもの。作品全体から見れば面白さは並ですが、閉鎖的な少数民族の村の描写が優れていました。
・祈り
前の四つの作品の統括的な話。斉木自身がある意味謎となって登場。夢か現か、そんな雰囲気が漂う幻想的な話です。連作短編の〆の作品としてはかなりレベルが高いです!
以上となります!
個人的なオススメは「砂漠を走る船の道」「凍れるルーシー」です!梓崎優さんの作品はとにかく描写が優れていると思うので、海外を舞台にしたミステリを読みたいという方には強くオススメします!
それではこの辺で(≧(エ)≦。)