2015年03月

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
今日は花粉のせいか頭痛が…まあ、それでも普通にランニングしたりしていたのですがwまだ頭痛は治りません…

そんな中紹介するのは梓崎優さんの「叫びと祈り」です!
梓崎優さんは第五回ミステリーズ!新人賞を今作収録の短編「砂漠を走る船の道」で受賞しデビュー。この作品は綾辻行人さん、有栖川有栖さんら審査員が激賞したことでも有名です。「叫びと祈り」は数々のミステリ系の賞に軒並みランクインし、満を持して発売した二作目の「リバーサイド・チルドレン」は大藪春彦賞を受賞するなど今注目の作家さんです!

しかし! 梓崎優さんはとても遅筆でデビューから実質五年で上記二作品しか作品を発表していません…せいぜい一年に一作くらいは…と思いますが、まあ兼業のようですし本業が忙しいのでしょう。

この作品は全五編からなる連作短編で、斉木といういくつもの外国語を操る主人公が中心となり物語は進行します。

各短編の簡単な紹介。

・砂漠を走る船の道
塩を運ぶキャラバンが舞台のミステリ。説明した通りこの作品でミステリーズ!新人賞を受賞しました。叙述トリックをうまく取り入れた短編で、最後までまったく気が付きませんでした。これだけでもこの作品は読む価値があると思います!

・白い巨人
「砂漠を走る船の道」から一転スペインを舞台に繰り広げられる推理合戦。正直に言うと「砂漠を走る船の道」を読んだあとに読むと落胆すること間違いなしですが、青春ものの要素を取り入れていると考えればそこそこの出来です。

・凍れるルーシー
前の二つの作品からうって変わって極寒のロシアが舞台の作品。ホラー要素もあり都市伝説っぽい謎を解く感じです。色々な要素を取り入れながらも、綺麗に纏まっていて個人的にはお気に入りです。

・叫び
アマゾンの少数民族を舞台にした作品。エボラ出血熱が少数民族を襲い、滅びの運命をたどる中殺人犯を探すというもの。作品全体から見れば面白さは並ですが、閉鎖的な少数民族の村の描写が優れていました。

・祈り
前の四つの作品の統括的な話。斉木自身がある意味謎となって登場。夢か現か、そんな雰囲気が漂う幻想的な話です。連作短編の〆の作品としてはかなりレベルが高いです!

以上となります!
個人的なオススメは「砂漠を走る船の道」「凍れるルーシー」です!梓崎優さんの作品はとにかく描写が優れていると思うので、海外を舞台にしたミステリを読みたいという方には強くオススメします!

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
今日は久々に学校に行って少し疲れました(^_^;)まあ、疲れるほど何かしたわけではないんですけどね(苦笑)それにしてもあと一週間で卒業か…

さて、そんなわけで何か本を紹介しようと思ったのですが、疲れたのでこんな話題をご紹介


ライトノベルのリーフレットについての話題ですね。
リーフレットも書店ごとの特典や初版限定など色々なタイプがありますが、大抵はSSか本当にオマケみたいなキャラ説明です。ライトノベルレーベルだとGA文庫の印象が一番強いですかね?

個人的には「まあ、あればラッキー」くらいですね。それ目当てにわざわざ特典がある書店まで行くのが面倒ですし。販促としては微妙かなー、なんて思ったりします。
ただ、アニメ化した作品の円盤についている特典小説を後で文庫としてしれっと売るのはやめて欲しいですね。あれは円盤買った方は怒るだろうし、買わなかった方はだったら最初から普通に文庫で売れってなりますから。デメリットしかありません。

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
この一週間はひたすら本を読み、新人賞に投稿する作品を書く生活を送っているので、たまに外に出ると花粉で死にそうになります(>_<)特にランニングの時はヤバイです(苦笑)

さて、今回はライトノベル初心者企画として面白い作品の発掘方法をお教えしたいと思います!ライトノベルは毎月多い時は50以上の新作が出たりしますΣ(・□・;)その中から面白くかつ、自分に合う作品を選ぶのは至難の技です。そして、初心者はどれを選べばいいかなんてわかるわけがありません!
なので、今回は面白い新作の発掘方法を紹介していきたいと思います!ライトノベル初心者の方で、自分で面白い作品を見つけてみたいという方はぜひ参考にしてみてください!

⚠︎あくまで僕個人の意見です。初心者の基準としてはアニメになった作品しか読んだことがないような人や、これからライトノベルを読もうと思っている人などです。

・面白い新作ライトノベルを見つける!

まず、一つ言っておきたいことはライトノベルは漫画と同じくシリーズで何冊も続き、一般文芸とはちがい一巻完結はほとんどないということです!なので、漫画と同じように一つのレーベル(出版社)から毎月発売される作品の三割から八割はシリーズの続きとなっています。なので、新作はレーベルにもよりますが、毎月二作品から多くても五作品です。ライトノベルレーベルは毎月安定して作品を供給するところでも15近い数があるので新作は毎月最低でも30近くあります。

さて、ではこの中から面白い作品を見つけ出す方法ですが、一つの指標となるのが「特設サイト」「ポップ」「ポスター」「帯」「小冊子」「レーベルが持っている雑誌の発売予定」「供給量」「試し読み」などです。

特設サイトはその名の通りその作品のために作られたサイトです。サイトはレーベルごとの差はあれどストーリーの紹介、キャラの紹介を中心にレーベルによっては壁紙やTwitterのアイコンを配布しているところもあります。
特設サイトが発売前から作られるということは、もちろん発売前から期待値が高く、レーベルとして売っていきたい作品なので当然面白い作品である可能性が高いです。
しかし、作るのに手間がかかるため講談社ラノベ文庫以外では新作のためにわざわざ特設サイトを作るのはまれです。逆を言えばわざわざ作ってまで新作を紹介するということは、もう面白いと言っているようなものなのです!
ただし、注意すべきことは新人賞受賞作の特設サイトです。新人賞受賞作はいくら特設サイトがあろうが、面白いかどうか読んでみるまでわかりません! これだけは注意しましょう。

次はポップです。ポップは書店で販促のために使われる一種の広告です。ライトノベル販売コーナーが狭いところでは置かれていないかもしれませんが、大抵は平積みの台に置かれています。こちらも特設サイトと同じく新作では期待されている作品にしか作られないことが多いので一つの指標となります。
ただし、このポップやポスターは資金力のあるレーベルは濫発しやすいので全てのレーベルに当てはまるかと聞かれれば否です。この二つに関しては信用し過ぎないようにしましょう!

次の帯ですが、こちらは本の下部に巻かれている煽り文句や簡単なあらすじ、キャラの紹介が書かれている紙です。新作には書店側がとったりしていない限り確実についています。この帯にもいくつか面白い作品を見分けるこつがあります。
一つは他の作家さんや評論家のコメントが入っているかどうかです。コメントを書くには、わざわざ帯にコメントを書いてもらうためにその作品をプロに読んでもらう必要があります。そんな手間を踏んでまでコメントを書いてもらうということはそれだけ推したい作品ということで、その作品は面白い可能性があります!
次は大げさな煽り文句が書いていないかです。面白くない作品は大抵大げさな煽り文句がついています。例えば「今年一番〜」「これがダメなら〜」のようなものです。このような煽り文句がついている場合はかなり注意が必要です。

最後は小冊子やそのレーベル独自の雑誌の発売予定を見ることです。小冊子は一般文芸や漫画を買ったときも本に挟まっているものです。そこの来月発売する予定の作品の部分を見てみてください。期待の新作は他の作品があらすじしか載せていないのにキャラの紹介や「あの作品の作家さんの新作!」と書いてあったりします。要するに他の新作と良い意味で差別化されている作品は面白い可能性があります。
次にレーベル独自の雑誌ですが、こちらはレーベルによって仕様が様々なので一概には言えませんが、小冊子と同じように売りたい作品=面白い作品には細かい紹介などがついている場合があります。ライトノベルレーベル独自の雑誌は書店ではなかなか置いておらず、置いてあっても立ち読みなどできない場合がほとんどですが、電子書籍などでは比較的安価で販売しているレーベルもあるので敷居が高いかもしれませんが、少し覗いてみるのもありかもしれません。また、小冊子はレーベルによっては電子書籍で無料配布しているので、小冊子を見るためにわざわざ本を買ったりしなくても大丈夫です。

次に供給量です。
売れると思う作品、売りたい作品はレーベル側としてはたくさん供給したいという思いがあります。なので、発売日の午前中などまだ作品が買われていないまたはあまり買われていない時間帯に本屋に行き平積みされている新作の冊数を見てみてください。レーベルが売れると思った新作はたくさんあり、売れないと思っている作品は明らかに数が少ないはずです。これも一つの指標として信用できると思います。
ただし、大型書店はとにかく数を置くのでわかりにくく、逆に小さな書店は置く絶対数が少ないのでわかりにくいです。また、本屋自体が発注数や店に出す数を調整している場合が多いので一番わかりにくい指標でもあります。

最後の試し読みですが、これは発売前の新作が一話ないし、全ページ無料で読めるサービスです。
ライトノベルを知らない方は「えっ?無料で読めちゃうの?」と思うかもしれませんが、主要なレーベルの半分くらいはこういった試し読みのサービスがあります。なので、面白い作品かどうかは読めばわかってしまうのです!
ただし、公開時期が限定されていたりライトノベルの本質と言っても過言ではないイラストがついていない場合があるので、ライトノベルとして面白いかは本当に面白いかは買うまでわかりません。さらに、一話や半分だけ公開している場合は読んだ部分は面白いけど後半が…なんてことがあるので過信してはいけません。しかし、もちろん一番信用できる指標です!

以上となります!
まあ、あくまで指標に過ぎないので、まずはあらすじと表紙のイラストを見るのが一番です! 月に30以上出る新作から面白いものを見つけるのは難しいですが、逆を返せば30も発売されるなら一つくらいは自分が面白いと思う作品を見つけられるはずです! サイトなどを通じて面白そうな新作を探してみてください!

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
今日は久しぶりに靴擦れで離れていたランニングをしてきました! 靴擦れの方は微妙でしたが、いいピッチで走れたのでいい気分です( ̄(エ) ̄)v

さて、今回紹介するのは伊達康さんの「瑠璃色にボケた日常」です!
伊達康さんは第8回MF文庫新人賞佳作を受賞しデビュー。おそらくこの年の新人賞受賞作の中では一番面白いと言われていたのではないでしょうか?3月に新作の「結局、ニンジャとドラゴンはどっちが強いの?」が発売される予定でしたが、MF文庫のお家芸である「発売延期」で4月に発売が延期されました…本当に出るのでしょうか(苦笑)

ざっくりとしたあらすじ。
紺野孝巳は中学時代天才投手としてその名を轟かせるも、交通事故で野球が出来なくなり、腕っ節の強さから不良として高校生活をおくっていた。
しかし、中学時代同じく野球少年だった小田切が亡くなり孝巳の前に幽霊として現れるようになる。この霊障をなんとかするため、孝巳はお祓い研究会を訪れるが、そこにいたのは校内でも有名な霊能者有働瑠璃で、しかもここはお祓い研究会ではなくお笑い研究会だといい…とこんな感じです!

ジャンルはコメディに青春ものと霊的な要素を足した感じです!

主な登場人物の紹介。
まずは主人公紺野孝巳。中学時代は剛腕として名声を得ましたが、交通事故で選手生命を絶たれてからは不良同然の生活を送っています。

次は有働瑠璃。霊能者として天才的才能を持ちながらもなぜかお笑い研究会に一人所属する少女です。

次は鴫原翠。長い歴史を持つ霊導師の家に生まれた、霊導師として天才的な才能を持つ少女です。
以上の三人が中心となり物語は進行します!

まずこの作品の良い点は会話が面白くテンポがいいことです! この点に関しては中堅以上の作家さんでもなかなか敵う方はいないのではないでしょうか? それに加えてキャラがものすごく生き生きしていて、物語と見事にマッチしています。この二つは新人離れしていると言っても過言ではないでしょう。

あと、シリアスと緩い日常がとてもいい具合に中和していて物語をちょうど良い塩梅で盛り上げています。霊的現象に関する事件を解決する部分は、他の作品では重くなりそうな話題を適度な笑いによって本当にうまく中和しています。王道的なストーリーながら、この二つの要素が互いに絡み合うことにより他の作品にはない絶妙な面白さを演出しています!

この作品は全四巻完結済みです。一巻だけでも十分に楽しめるので、とりあえず一巻だけでもぜひご一読を。軽く読めながらもしっかりとした作品が読みたいという方にオススメです!

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
ブログリニューアル時に同人サークルを立ち上げたと報告しましたが、実はあれ全く進んでいません(苦笑)僕自身は割と暇で設定さえあれば、今すぐにでも書き始められるのですが、盟友の雛垣がなかなか設定を作ってこないので(♯`∧´)現時点で興味のある方などいないと思いますがw発表は夏以降になりそうです…

さて、今回紹介するのは杉井光さんの「六秒間の永遠」です!
杉井光さんの著者紹介は「放課後アポカリプス」のとき紹介したのでそちらをどうぞ↓

この作品は杉井光さんの一般文芸第二作目となるもので、一作目が集英社からでたにもかかわらずなぜか二作目が幻冬舎から発売されました…まあ、なんだかんだ言って杉井光さんですし、何かしらのコネクションがあったのでしょう。

ざっくりとしたあらすじ。
物心ついた頃から炎に惹かれていた主人公紅藤は、ある日自分に発火現象を引き起こす能力があることを知り、その力で父親を殺してしまう。
大人になった紅藤は警察官となるが、ある日突然十二月という普通ではあり得ない時期に花園署の刑事課への異動を命じられる。そこで出会ったのは警視長になりながらもなぜかヒラ刑事の氷室だった。氷室に振り回されながらも日々の仕事をこなしていく紅藤だが、ある時ミツキという麻雀が強い謎の少女に出会う…とこんな感じです!

ジャンルは警察小説です。帯に恋愛ミステリとか書かれていますが、恋愛もミステリも皆無です。ただ、これが警察小説かと聞かれるとかなり怪しいと言わざるを得ません。

杉井光さんの作品は杉井式スターシステム(笑)と呼ばれる独自のスターシステムが使用されていますが、例にもれず主人公は某作品の主人公で、ヒロインであるミツキも某作品のヒロインです(苦笑)まあ、読んだことがない人はわからないと思いますが、杉井光さんの作品は基本的に主人公、ヒロインを中心に登場人物が非情に似ています。

さて、作品のほうですが、今作はかなり煮え切らない感じでした。著者の一般文芸第一作の「神曲プロデューサー」のとあるシーンで携帯ごしにギターと歌を奏でるというシーンがあるのですが(携帯電話は音が届くまで互いに時間差があるので音は絶対に合いません)それが中盤以降ずっと続く感じでした。

多分杉井光さんはラストのヒロインを描きたくてこれを書いたのでしょうが、そこに至るまでの過程が良くも悪くも警察小説としての丁をなしていません。まっとうな刑事が調査をしているわけではないから、という理由も少なからずあるのでしょうが、これならまだこの題材を普通の高校生と探偵が出てくる小説にしてライトノベルとして発売してくれたほうが納得がいきました。

色々言いましたが、この作品が警察小説でも恋愛ミステリでもない。ということを除けば、その辺りの一般文芸よりは読者の心を動かす力を持っています。何か物足りない感が残る作品ですが、杉井光さんの「終わる世界のアルバム」を読んだことがある人ならそれなりに楽しめると思います。
僕自身なんだかんだ言いつつ良作だと思っていますし(苦笑)手軽な感動が欲しい人にはオススメです!

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 

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