2015年04月

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)

さて、今回紹介するのはMF文庫からの傭兵としてガガガ文庫にやってきたさがら総さんの新作「さびしがりやのロリフェラトゥ」です!
さがら総さんは代表作「変態王子と笑わない猫。」がアニメ化されるなど名実ともに人気作家となっている方です。また、渡航さんと共著の「クズと金貨のクオリディア」で初めてMF文庫以外で作品を発表するなど、最近活躍の幅を広げています。また、前述のクオリディア発表時の渡航さんとのインタビューはかなり面白いですw

ざっくりとしたあらすじ。
僕らの学校には吸血鬼が住んでいる。とてもかわいい、さひしがりやの吸血鬼が。女子高生ライトノベル作家、吸血鬼、ギャル系女子、不思議な男子、そして謎の少女…五人が迎える結末は幸せで無ければならなかった…とこんな感じです!

ジャンルはなんでしょう? 吸血鬼ものでもなければ、ホラーでもない。かと言ってラブコメでもなければ青春ものでもない。言うならば奇書ですかね? 

とりあえず言っておきたいことはタイトルに惹かれて購入したら100%後悔します! タイトル通りどころか、その反対という感じの作品です。エロやハッピーエンドという甘さはないです。

物語は女子高生ライトノベル作家の常盤桃香、幼い吸血鬼シギショアラ、ギャル系女子真光寺結、そしてミステリアスな男子高校生能ヶ谷風吹の順に視点が入れ替わりながら、冬休みに起きた一つの事件を追っていくものとなっています。

この作品を読んで感じたのは主観の怖さです。物語の語り手からは普通に見えることも、別の視点から見ると異常だったり、反対に語り手から見て異常なことが、別の視点から見ると普通だったりと、主観を使った新しい面白さがありました。作品の構成は昨今のライトノベルでは随一ではないでしょうか?

また、ロリフェラトゥは一人ぼっちという意味の「ロンリー」と、吸血鬼を指す「ノスフェラトゥ」をくっつけたものだそうです。決して怪しげなタイトルではないそうです(苦笑)

ガガガ文庫でたまに見かけるようやアクの強い作品を読みたい方にはオススメですが、タイトル通りのお話を期待している方は読まない方が懸命ですw 面白さに関しては折り紙つきですので、ライトノベルらしくない作品を読みたいという方はぜひ!

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 

夏鎖は綱垣を待っていた。
夏鎖がいるのは曇天が広がる池袋。いわずと知れた作家の聖地だ。数多の小説の舞台となるだけではなく、池袋に住む作家も多数おり、池袋駅周辺の本屋には名だたる作家のサインが飾られている。太宰治と森鴎外の墓が並ぶ三鷹も作家の聖地ではあるが、池袋には敵わないだろう。
「よしっ…」
夏鎖は待ち合わせ場所である西武池袋線改札前で綱垣を待っていたが、時間である1時を過ぎてもそれらしい人影はない。しかなしにその周辺をうろつくと、綱垣がいた。否、いてしまった。
相変わらず見るに耐えない醜悪な顔面を貼り付けたその頭部は日本人がここまで堕ちてしまったのかと、錯覚するものだった。
「おい」
こちらにまったく気づかない綱垣に声をかけると、パソコンに向けて伏せられていた顔面と、それに付随する濁った瞳が夏鎖の普通のそれに収まり、思わず吐きそうになる。しかし、夏鎖だって伊達に3年近く綱垣と友達?関係であるわけではない。見慣れてしまったそれは気にしないように、雨が降り始めた池袋の街に繰り出す。
夏鎖がまだ昼食をとっていなかったため、軽く食事を済ませた後、手頃な喫茶店に入った。

そして、綱垣のパソコンの中に入っているものを見て愕然とした。
「なんだこれ?」
綱垣が意気揚々に見せてきたのは、前々回でそれなりに形になっていたものの続きでもなければ、前回作り直すと言っていた設定でもなく、ただの梗概だった。
「なめてんの?」
「いや…」
「設定を作ってこいって言ってんだよ。あらすじじゃなくてさ」
「設定って、これがそのーー」
「これは概要とか梗概っていうんだよ! 前会ったときから二週間以上経つのに、何も進んでねーだろが!」
夏鎖は言い切ってため息をついた。
「すいません! 今から作ります!」
「当たり前だ!」
そこから三、四時間、なんとか設定が形になったところで、今日はお開きとなった。
「プロットはいつできるんだよ?」
「い、一週間以内には…」
「三日でやれ」
「頑張ります」
頑張りますは頑張らない奴が言うんだよ。夏鎖は捨てゼリフを吐き捨て、休日の人混みに身を投じた。
「とりあえず設定はできたし、まあよしとするか」
SUNder BIRDはほんの少し、飛び立つ準備を始めましたとさ。

ーto be continued

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
今日は授業がなかったので、のんびりとした一日を過ごしていました。特に書くこともないくらい平凡な一日でしま(^_^;)

さて、今回紹介するのはアニメ「ニセコイ」が絶賛放送中の古味直志さんの連載デビュー作「ダブルアーツ」です!
古味直志さんの著者紹介は昔「恋の神様」でしたので、そちらをどうぞ↓


古味直志さんは大ヒット作となったニセコイの印象が強いせいかラブコメを描く漫画家だと思われがちですが、今作を初めて読み切りなどでは比較的ファンタジーを描くことが多く、絵柄的にもファンタジーと相性が良いです!

ざっくりとしたあらすじ。
トロイと呼ばれる病が蔓延する世界。そこではトロイに対して極端に耐性が高いシスター達がトロイの肩代わりをして、世界の均衡を保っていた。
ある日シスターエルレインはついに体がトロイに耐えられなくなり、発作を起こすが通りかかったキリという名の少年に助けられる。しかも、彼はトロイの発作を止める能力を持っていて…とこんな感じです!

ジャンルはファンタジー。ゲームに影響を受けたと語っている通りところどころにそれが感じられます。

主な登場人物の紹介。
まずはキリ。器用な少年です。
触れると触れた人の身体能力を上げたり、トロイの発作を止めたりする不思議な能力を持っています。

次はシスターのエルレイン。各地を回りトロイの感染者を助けるシスターです。

次はスイ。武の民の末裔でとんでもない戦闘能力を持ちます。

最後はファラン=デンゼル。武術家で、キリとエルレインに身を守るための武術を教えます。

上記の四人が中心となって物語は進行します!

まず、最初に言っておきたいのはこの作品は打ち切りされたと思えないほど面白いです! とにかく面白いの一言に尽きます!

まず、作中に出てくるトロイという病気は患者に触れることによって感染し、消えていなくなってしまう。というものです。この病気が人の死をただ残酷にするだけではなく切なくさせるところが素晴らしいです!

また、キリの能力がトロイととてもうまく噛み合っています。エルレインの発作を止めるために、キリとエルレインは常に手を繋いで(またはキリの体の一部に触れて)いなくてはならないのですが、この設定がとても秀逸です。物語と見事にマッチしています!

また、キリとエルレインが協力して戦う場面は迫力がある一方、所々コメディタッチな部分もあり、メリハリがしっかりしていて魅せる物語となっています。

この作品は全三巻完結済みです。どうしてこれが打ち切りされたのかわからないくらい面白いので、ライトなファンタジー漫画が読みたい方にはオススメです!また、現在ジャンプ+のほうで復刻連載がなされているので試しに読んでみてください! きっとはまります!

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 


どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
一週間が終わりますね…大学がわりと楽しいので、一週間があっと言う間でした! ずっと今週みたいに充実した毎日を送りたいですね。

さて、今回紹介するのは三雲岳斗さんの「ワイヤレスハートチャイルド」です!
三雲岳斗さんは古橋秀之さんや秋山瑞人さんと並んでライトノベルの初期SFを支えた方で、日本SF新人賞を受賞しています。また、ミステリ方面でも活躍されていました。アニメ化された作品は三作品と人気も折り紙つきです。最近は専ら電撃文庫での作品発表が目立っていますが、一般向けの作品も手がけています。

また、この作品の発刊元である「徳間デュアル文庫」は廃刊となっています。同じく廃刊となった「富士見ミステリー文庫」と共に、個人的に名作が数多く残るレーベルだと思うので、これからも作品を紹介していきます。

作品の方は中編の青春ミステリとなっていますが、作中にロボットが出てくるなどどことなく近未来を感じさせるものとなっています。また、表紙は三世代前のライトノベルっぽい感じですが、中は挿絵もなく充分一般向けの内容となっているので、そこさえ気にしなければ普段ライトノベルを読まない方でも充分に楽しめると思います。

また、この作品は雰囲気がとても独特です。読んでいて「ロクメンダイス」を思い出しました。柔らかいようで、芯はしっかりしている、そんな感じです。

ミステリ部分はトリックを見破る感じではないので過度な期待はしない方がいいですが、理系ミステリ的な謎解きは読んでいてなるほど、と思わせてくれました。

中編なのでキャラの掘り下げはイマイチですが、青春ミステリとしてはかなりの出来なので青春ミステリが好きな方にはオススメです! また、記事冒頭で言ったとおりこの作品の発刊元の徳間デュアル文庫は廃刊となっているので、読みたい方は古本屋を探してみてください。確か電子書籍化も、再刊もされていなかったと思うので(^_^;)

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 




どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
今日は大学に遅くまでいたせいで(いうほど遅くないけどw)今日読み切り、紹介するはずだった中編が紹介できません! さらに、紹介するような話題もありません! 八方塞がりじゃんΣ(・□・;)ということで、この後何日かの予定をご紹介!

4月17日 ワイヤレスハートチャイルド 著/三雲岳斗

4月18日  ダブルアーツ 著/古味直志

4月19日 寂しがり屋のロリフェラトゥ 著/さがら総

4月20日 ライトノベル調査企画

こんな感じでいきたいと思います!
20日に予定している調査企画はまだやることが決まっていないので、もしご要望などあれば…って言ってもこのブログには固定読者がいないので、綱垣にでも意見を求めますw

それではこの辺で(≧(エ)≦。) 
何気に忙しい日々ですε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘

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