どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
さて、今回紹介するのはMF文庫からの傭兵としてガガガ文庫にやってきたさがら総さんの新作「さびしがりやのロリフェラトゥ」です!
さがら総さんは代表作「変態王子と笑わない猫。」がアニメ化されるなど名実ともに人気作家となっている方です。また、渡航さんと共著の「クズと金貨のクオリディア」で初めてMF文庫以外で作品を発表するなど、最近活躍の幅を広げています。また、前述のクオリディア発表時の渡航さんとのインタビューはかなり面白いですw
ざっくりとしたあらすじ。
僕らの学校には吸血鬼が住んでいる。とてもかわいい、さひしがりやの吸血鬼が。女子高生ライトノベル作家、吸血鬼、ギャル系女子、不思議な男子、そして謎の少女…五人が迎える結末は幸せで無ければならなかった…とこんな感じです!
ジャンルはなんでしょう? 吸血鬼ものでもなければ、ホラーでもない。かと言ってラブコメでもなければ青春ものでもない。言うならば奇書ですかね?
とりあえず言っておきたいことはタイトルに惹かれて購入したら100%後悔します! タイトル通りどころか、その反対という感じの作品です。エロやハッピーエンドという甘さはないです。
物語は女子高生ライトノベル作家の常盤桃香、幼い吸血鬼シギショアラ、ギャル系女子真光寺結、そしてミステリアスな男子高校生能ヶ谷風吹の順に視点が入れ替わりながら、冬休みに起きた一つの事件を追っていくものとなっています。
この作品を読んで感じたのは主観の怖さです。物語の語り手からは普通に見えることも、別の視点から見ると異常だったり、反対に語り手から見て異常なことが、別の視点から見ると普通だったりと、主観を使った新しい面白さがありました。作品の構成は昨今のライトノベルでは随一ではないでしょうか?
また、ロリフェラトゥは一人ぼっちという意味の「ロンリー」と、吸血鬼を指す「ノスフェラトゥ」をくっつけたものだそうです。決して怪しげなタイトルではないそうです(苦笑)
ガガガ文庫でたまに見かけるようやアクの強い作品を読みたい方にはオススメですが、タイトル通りのお話を期待している方は読まない方が懸命ですw 面白さに関しては折り紙つきですので、ライトノベルらしくない作品を読みたいという方はぜひ!
それではこの辺で(≧(エ)≦。)