2018年07月

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)

さて、今回紹介するのは喜田川信さんの「空飛ぶ卵の右舷砲」です!
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ストーリー A
内容は、人造の豊穣神・ユグドラシルの反逆により大地を追われた人間たち。彼らは地上に蔓延る樹獣や樹竜を恐れ海上に都市を作り生活していた。小型ヘリ「静かなる女王号」の副操縦士ヤブサメは自由奔放な師匠兼船長のモズと共に樹竜を狩り生活していた。そんなある日、2人はその腕を買われて旧都市新宿で行われる大規模探索作戦への参加を依頼される。帰還不可能と言われる危険地域から2人は返って来られるのか…とこんな感じです!
ジャンルは…ファンタジー?ですかね!ポストアポカリプスっぽい感じでした。
第12回小学館ライトノベル大賞審査員特別賞受賞作!小型ヘリで樹竜と呼ばれる竜と戦うド派手なアクションものでした!面白かったです!
ユグドラシルという人工的に作られた神様が人間に反逆し大地から追い出された世界。この世界観が独特でしたね…大地が失われるとなると大抵、海の底に沈めてしまうのですが緑で覆い尽くすという発想…なるほど…さらに人間は海で生活しているもののヘリコプターで大地を目指し樹竜を狩ったり前時代の遺産を手に入れたりします。ここでヘリコプターという設定が生きますよね!確かに航空機とかでもいいんですけど、空中で静止できたり海上都市という環境ではヘリの方がなにかと都合いいですしね。物語は割と王道でヤブサメという18歳の男の子が年上のお姉さんモズとコンビを組んで樹竜を倒すというもの。2人のデコボコなコンビがストーリーを盛り上げていましたね!モズは本当に適当でギャンブルして酒飲んでとダメな大人なんですけど、戦闘となると確かな腕と経験、そして勘でなんなく窮地を突破します!海の上で生活する人々の描写も生活感があって非常によかったです!凶悪な樹竜との戦闘もヘリコプターというあまり馴染みのない乗り物でどう戦うかイメージしやすい工夫がされていましたし、最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
ヤブサメくんはもう少し自分がどういう男か見せて欲しかったですけど、モズという破天荒な女性の元で対等に頑張る姿がグッドでした!モズさんは戦闘時と非戦闘時のギャップが激しかったですね…戦闘時はあんなに凛々しく時に猛々しいのに、非戦闘時は酒は飲むはギャンブルはするわで…でもヤブサメのことを信頼して良きパートナーと認めていることが行動から伝わってきてよかったです!そのほかのキャラももちろん魅力的でした!

今後の期待度 A
続きがあれば読んでみたいですね!というか続きありますよね?まだまだ回収されていない伏線もありますし、これからヤブサメとモズの2人がどんな戦いを見せるか楽しみです!

どんな人にオススメか?
デコボココンビが派手に戦うアクションものが読みたい方は!世界観もいいですし、小さなヘリで大きな竜を倒すのはロマンがあります!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

ISBN 978-4-09-451743-9

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)

さて、今回紹介するのはひそなさんの「グッバイ・ディストピア」です!
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ストーリー A
電車で眠ってしまい遠くに来てしまったミズキ。彼女は隣に座っていたアザミという少女と廃墟を巡る旅をすることになる。何かから逃げる2人の旅路は…
事前情報ほぼなしで読んで見ましたけどこれディストピアものではないんですね(^_^;)タイトルからディストピアものを期待していたんですけど…
内容としてはストーリー性はあんまりなく、それよりミズキとアザミの2人の適温な百合を楽しみながら、旅と廃墟に感情を揺さぶられるみたいな感じですかね?2人の距離感と誰もいない廃墟。廃墟には人の営みの記憶があって、2ミズキとアザミという2人のフィルターから世界を覗き見る…百合と廃墟の不思議なドキドキ感がたまらない作品でした。

キャラ A
ミズキはなんか多分いいところのお嬢様?感あるんですけど、実際はどうなんでしょうか?廃墟にこんな女の子らしい格好なんて…と思いますが、それがまた絵になるというか不思議な魅力を引き出していますね。アザミは元気が良くてパサっとするドライな女の子でまさに世捨て人という感じです。この2人の全然お互いのことを知らないのになんか隣にいる感はすごく良かったです!

A
ミズキとアザミの距離感が最高でした!廃墟とミズキのワンピースの対比もグッド!

総合 A
廃墟と百合というなかなか味わうことない不思議な組み合わせを楽しませてもらいました!2人の関係・距離感も良かったですし、続きも読んでみたいです!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)

さて、今回紹介するのは平坂読さんの「妹さえいればいい。10」です!
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前巻の記事↓

ストーリー A
内容は、ついに千尋が弟ではなく妹だということを知ってしまった伊月。表向きには今まで通りの生活をしていた。妹すべのアニメも好評で台湾のイベントも成功して…売れっ子作家の仲間入りを果たすがある大きな問題が発生して…
シリーズ第10弾!大台二桁ですね!前巻のヒキがどうなるかと思いましたけど、今回も面白かったです!
ついに正体がバレてしまった千尋。しかし伊月の反応は予想外に好意的なもので…ここで伊月のあることに違和感を覚えられるあたり土岐さんは優秀ですね…何気ない日常を送る伊月。那由多とは今まで通りにいちゃいちゃと、妹になった千尋ともそれほど変わらず、楽しいことをしてイベントもこなしてアニメも好評で…でも最後で全てが明らかになります。伊月の決定的な弱点のど真ん中に弾丸撃ち込まれて、それまで通りにっていう方が難しいですよね…今回ページ数も少なく短めですし、ネタバレできない以上書けることは少ないんですけど、伊月としても物語としても終わりが本格的に見えてきた気がしました…

キャラ A
伊月…最後でこんな姿になる伊月は正直見たくなかったです…そうですか…弱点はそこなんですね…伊月の父親の過去話が序盤にドンと乗るんですけど、そことのリンクもよかったですね…今回は伊月のお話なので他のキャラはあんまりどうこう言いたくないんですけど、初さんがさりげなく本気モードに入ったことには注目したいです。あと撫子が天使で青葉が可愛かったです!

今後の期待度 A
いやー…ぶっちゃけ前巻よりも続きが気になります…この先伊月はどうなるのか…早く11巻が読みたいです…

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

ISBN 978-4-09-451742-2

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
さて、今回紹介するのは師走トオルさんの「ファイフステル・サーガ 再臨の魔王と聖女の傭兵団」です!
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ストーリー A
内容は、魔王討伐から198年後の世界。そこには一つの王国と五つの国があった。アレンヘム公国では「アレンヘムの聖女」と呼ばれる女性セシリアが聖女の力で2年後に魔王が再臨することを知る。最悪な未来を回避するために最強の傭兵団「狂嗤の団」の団長カレルと婚約することに。魔王を倒すために五芒国を平定するために動き出す。一方その頃、王国では幼くして王女の座につくことになったマリアンのために暗愚を演じていたヴェッセルが動きだす…とこんな感じです!
ジャンルはファンタジー!ゴリゴリの戦記ものですね!
師走トオルさんの新作ファンタジー!師走トオルさんの作品で初めて読んだのが「火の国、風の国物語」だったんですよね。もう4、5年前ですし実は1巻しか読んでいないんですけど(^_^;)当時はファンタジー戦記にあまり触れていなかったので特別記憶に残る面白さがありました!
そんな師走トオルさんが再びファンタジア文庫で戦記ものを!ということで遅ればせながら拝読しましたが…

とにかく厚い!

この作品を一言で表すなら「厚い!」が1番でしょう!熱いの誤字ではなくて文字通り厚いです!重厚という言葉がぴったりな作り込まれた世界観!ページ数も350pオーバーとボリュームはあるんですけど、それ以上の情報量がギュッと詰め込まれていて、それでいて読者を英雄譚に誘うパワーがありました!すごく面白かったです!
物語のざっくりとした構成は、主人公のカレルが傭兵団「狂嗤の団」の団長となる序までのお話、王国を舞台に暗愚を演じていたヴェッセルがその力の片鱗をのぞかせるお話、そしてカレルの初陣と大きく三つに分かれています。個人的には陽のカレルと陰のヴェッセルのダブル主人公ものかな?と思いました。とにかく序盤の引力がすごいです!カレルの幼少から始まってカレルの現状からのセシリアとの出会い…この流れの美しさですよ…まさに壮大なファンタジーの始まりに相応しいスタートなんですよ…ここで世界観やカレルの状況なんかもしっかりわかってこの密度の高さ…これが求めていた戦記ものですよ…!そして知らされるセシリアの力と魔王復活の気配。この辺りはカレルという男の魅力を存分に楽しみつつ次の展開を期待させる良いバトルシーンがあったりと一つ序盤の見せ場でしたね!そして物語の舞台は王国へ!ここで活躍?というか暗躍?するヴェッセルがまあ最高なんですよ…ネタバレになるので詳しくは書かないんですけど、久しぶりにワクワクする男キャラに出会いました!終盤の策略を用いた戦闘シーンも期待通りのものでしたし、壮大な戦記の幕開けという感じの物語でした!すごく面白かったです!

キャラ A
カレルはいい男ですよ。なんかフラフラしてる奴みたいな評価がセシリアと接するうちに変わってきて…案外まっすぐででも何のために行動するのかわかっている頭の回る男でした!セシリア様はなんというか聖性がすごいですね…こう女神様!みたいな感じではないんですけど、等身大の年相応の乙女ながら自分の使命を理解して、カレルのこともしっかり考えられる…可愛いというより思わず頼りたくなるような芯がある女の子でした!そしてヴェッセル!この男のかっこよさですよ!マジでここまで読者の心を掴む男キャラを生み出してしまうとかもはや神の所業ですよ…!暗愚を演じてでも計算高く腹違いの妹で王女であるマリアンな接するときはしっかりお兄ちゃんで…まだまだ彼の魅力は半分も見えてないです。これからが楽しみですね!

今後の期待度 A
10年に一度出るか出ないか。誇張なしでそのレベルの戦記ものが出てきたと思います!ダンまちの大森藤ノさん大絶賛もわかります!これはぜひこの物語にふさわしい終わりまで読みたいです!8月に出る2巻が楽しみです!

どんな人にオススメか?
戦記ものが読みたい方は!もう本当にこんなに面白い戦記ものに出会える機会なんてこの先早々ないですよ!有坂あこさんのイラストも素晴らしいですし、巻末の大森藤ノさんの文章を読めば!読みたく!なるはずです!お願いします!ぜひぜひご一読を!

それではこの辺で (≧(エ)≦。)


ISBN 978-4-04-072699-1

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)

さて、今回紹介するのは島崎無印さんの「乙女男子に恋する乙女」です!
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前巻の記事↓

ストーリー A
初詣にやってきたまゆたち4人。そこでケイは明日花が自分の正体に気づいていることを知る。ケイは女装してならまゆと自然と接することかできると明日花に説明するが…そしてまゆは自分の男性嫌いを克服するために勇気を出すが…
シリーズ第2弾!今回も乙女男子と恋する女の子を存分に楽しめました!面白かったです!
初詣の時に明日花に正体がバレてしまうケイ。それでもまゆには自分で言えという明日花は優しいですね…明日花的にはまゆに言ってしまってもいいのに…明日花のこういうところはすごく好きです!まゆとゆきの関係もかなり進展しましたね!ゆきがまゆの家に行ったり、辛い時に支えてあげたりとまゆのために行動していて…でもまゆの家庭環境が明らかになってまゆの母親が話したことを知ると…ゆきにはまゆのことを大事にしてほしいなと改めて思いました。巻末のゆきの過去編も良かったですし、今回も大満足でした!面白かったです!

キャラ A
ゆきは今回すごく魅力的でしたね!まゆが頑張ろうとして辛くなってしまったときにきちんと助けてくれるゆきは見た目は女の子でもすごくカッコいい存在でした!まゆの母親に対しても自分のことをきちんと説明できていて…そういうところは純粋にすごいと思いました。まゆは頑張りすぎてちょっと空回りすることもありましたけど、周りの人に支えられて一つ前進したのかな?と感じました。

総合 A
今回も面白かったです!まゆとゆきの関係も進展しましたし、今後2人はどうなるのかケイと明日花もどうなるのか…3巻も楽しみです!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

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