2019年03月

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています。

さて、今回紹介するのは三田誠広さんの「いちご同盟」です!
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中学三年生の良一はピアノが好きだが優秀な弟がいることもあり進路に悩みを抱えていた。そんな彼は野球部のエース徹也に試合の様子をビデオで撮影してほしいと頼まれる。それを見せたい相手はある病気で入院中の直美という少女だった。徹也を通じて直美と親しくなっていく良一。だが、徹也と直美の間に幼馴染という関係を超えた特別なものがあることを知る。自分の気持ちが直美に傾く中で彼女は良一に一緒に心中しないかと持ちかける…

1990年に発行されたあまりにも有名な青春恋愛もの。普段はここまで前の作品だと読んでも感想を書かないことも多いのですが、大学生活最後の一冊はこれと決めていたこともあり感想を書いていこうと思います。ここまで前の作品ならネタバレしてもよいかと思うのですが、普段からネタバレなしで書いているのでネタバレはしません。

ちなみに豆知識ですが、僕のブログのよく見に来てくれるサブカル好きな方向けに言うと「いちご同盟」は「四月は君の嘘」にも登場する作品です。

中学生三年生という思春期の中でもっと多感で精神的に不安定で、かといって青春にはちょっと手が届かない年齢。そんな彼らの物語です。主人公の良一はピアノが好きだが特段才能があるわけではなく、音楽学校を受験するか否かで揺れる少年です。そんな良一に声をかけたのは野球部のエースでまさに学校のスターである徹也。彼に自分の活躍をビデオに撮って欲しいというところから物語は始まります。

徹也がビデオを撮ったのは病室にいる直美という女の子のため。彼女は徹也の幼馴染で病気になる前から彼と親しい関係にありました。最初はただビデオを撮るだけだった良一も徐々に2人の間に溶け込んでいきます。女の子が苦手な良一がすんなりと受け入れられ、受け入れていく様子や巨大なBGMとして流れる良一が弾く感情的なピアノが胸を打ちます。

そして訪れる直美の変化。病室にありながらも元気な姿を見せていた彼女は少しずつ変わっていきます。その中で変化していく良一の想いと、周りの環境。受験に押し流され夏を夏と感じられないまま勉強に打ち込む中で、頑張っても取り残される良一。直美が特別だからこそ、自身に流れる血や自分が嫌になっていく徹也。そんな中で直美が告げた一緒に心中しようという言葉は重みがありました。

そして終盤。ゆっくりとしているようで急変していく事態。かつて自殺した小学五年生の男の子の言葉、不登校になった下馬の末路…死と生がリアルなものとして良一の周囲を渦巻くなかで彼が見て聞いて感じたもの。徹也と結んだ同盟。家族のこと。最後が幸せかどうかはきっと答えは出ないでしょう。しかし、彼らが中学生三年生という季節を通して感じたものがその答えのように思えます。

良一が見たもの全て、感じたもの全て。その全てが甘みと痛みを伴って最後のセリフに込められていたと思います。大学生という肩書きがギリギリ使える今日この作品を読めて本当に良かったと思いました。

それではこの辺で(≧(エ)≦。)


敬愛する漫画家の藤原ここあさんが亡くなられてから4年が経ちました。


僕が大学入学を翌日に控えた日に亡くなり、4年経った今、僕は明日から社会人になります。高校生活という青春を共に駆け抜けた藤原ここあさんの作品を新たに読むことができなかった大学生活が終わりました。

僕は昨年の追悼記事でいつか藤原ここあさんという素敵な漫画家さんがいたことを、好きだったことをいつかは忘れてしまうのではないかと、それが不安だと書きました。しかし全くそんなことはなく、今も当時と同じ悲しみで藤原ここあさんの命日を迎えました。

何度も書いていることですが、藤原ここあさんの作品に出会えて本当によかったです。高校生の頃にdearを読んで、わたしの狼さんを読んで、妖狐×僕SSを読んで、短編集を読んで、まほあくを読んで…魅力的で可愛いキャラたちのやりとりは今でも変わらない輝きがあります。

実はずっと開くことができないままでいた画集を今日開こうかと思いました。でも、まだ手が伸びません。画集を読めるのはもう少し先になりそうです。これを読んでしまったら本当に僕の中で藤原ここあさんの絵を新たに見ることはなくなってしまう。そんな思いからずっとずっと開けないでいます。

毎年この日だけでいいから思い出して欲しい。藤原ここあさんの作品が好きだった方には、こんな素敵な作品を描く素晴らしい漫画家さんがいたということを思い出して欲しい。そんな思いでこの記事を書いています。藤原ここあさんのファンという方はたくさんいると思います。そのなかの1人にでも届けばいい。この悲しみを分かち合えればいい。1ファンとしてのささやかな願いです。

僕はこれからもずっと藤原ここあさんのファンで居続けます。

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
さて、今回は毎月月末恒例の来月発売の注目ライトノベルの記事です!毎度のことながらこれは僕が注目しているラノベを紹介しているだけで、来月発売するすべてのライトノベルを網羅しているわけではないのであしからずm(__)m それではいってみましょう!

4月1日発売 角川スニーカー文庫
「妹がブラコンであることを兄だけは知っている。」著/ミヤ イラスト/葉乃はるか
「最弱ランク認定された俺、実は史上最強の神の生まれ変わりでした お姉ちゃん属性な美少女との異世界勝ち組冒険ライフ」著/天野ハザマ イラスト/Katzchen

4月1日発売 HJ文庫
「魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい? 8」著/手島史詞 イラスト/COMTA
「精霊幻想記13.対の紫水晶」著/北山結莉 イラスト/Riv

4月10日日発売 電撃文庫
「マッド・バレット・アンダーグラウンド」著/野宮有 イラスト/マシマサキ
「魔法科高校の劣等生(28) 追跡編<上>」著/佐島勤 イラスト/石田可奈
「86―エイティシックス―Ep.6 ―明けねばこそ夜は永く―」著/安里アサト イラスト/しらび

4月15発売 GA文庫
「友達の妹が俺にだけウザい」著/三河ごーすと イラスト/トマリ

4月18日発売 ガガガ文庫
「妹さえいればいい。12」著/平坂読 イラスト/カントク
「弱キャラ友崎くん Lv.7」著/屋久ユウキ イラスト/フライ
「編集長殺し5」著/川岸殴魚 イラスト/クロ
「これは学園ラブコメです。」著/草野原々 イラスト/望月けい

4月18日発売 ハヤカワ文庫J
「大進化動物デスゲーム」著/草野原々

4月20日発売 富士見ファンタジア文庫
「甘えてくる年上教官に養ってもらうのはやり過ぎですか?」著/神里大和 イラスト/小林ちさと
「ラストラウンド・アーサーズ3 雪の少女とアーサー殺しの王」著/羊太郎 イラスト/はいむらきよたか
「史上最強の大魔王、村人Aに転生する 4. 孤独の神学者」著/下等妙人 イラスト/水野早桜
「撃ち抜かれた戦場は、そこで消えていろ 2」著/上川景 イラスト/TEDDY

4月25日発売 MF文庫J
「14歳とイラストレーター7」著/むらさきゆきや イラスト/溝口ケージ
「罪人学園」著/水城水城 イラスト/生煮え
「西野 ~学内カースト最下位にして異能世界最強の少年~ 5」著/ぶんころり イラスト/またのんき▼

4月25日発売 オーバーラップ文庫
「死神に育てられた少女は漆黒の剣を胸に抱くⅢ」著/彩峰舞人 イラスト/シエラ 
「暴食妃の剣Ⅰ」著/猫子 イラスト/SWAV

4月27日発売 GCノベルス

「エノク第二部隊の遠征ごはん5」著/江本マシメサ イラスト/赤井てら

以上になります!
注目の新作は「最弱ランク認定された俺、実は史上最強の神の生まれ変わりでした お姉ちゃん属性な美少女との異世界勝ち組冒険ライフ」と「これは学園ラブコメです。」です!前者はとんでもない改稿ということでTwitterで話題になりましたね。表紙がリバーシブル仕様で元のタイトル版の表紙も楽しめます!草野原々さんがガガガ文庫から出す新作にも注目!SF界の鬼才が放つ学園ラブコメ(絶対に学園ラブコメじゃない)はどんな作品なのか…ハヤカワJAから出る新作にも注目です!
注目の続刊は「弱キャラ友崎くん Lv.7」と「西野 ~学内カースト最下位にして異能世界最強の少年~ 5」です!あの衝撃の6巻から短編集を挟んでの本編ということで待ち望んだ人も多いはずです!「西野」は順調に巻数重ねていてファンとしては嬉しいですね!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)
来月から社会人になるので今まで通りとはいきませんが頑張ってブログ更新するのでお願いします!

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています。

さて、今回紹介するのは子子子子子子子さんの「魔術破りのリベンジ・マギア6 九尾の権能と鬼哭の獣」です!
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前巻の記事↓

ストーリー A
内容は、度々海外に行っていたこともあり留年の危機に陥ったティチュと鴨女。補講の変わりに陰陽道に関するレポート提出を言い渡される。晴栄は2人を連れて大和に帰還する。陰陽寮に戻ってきたことで晴栄は自身の成長を改めて実感するが、それはすなわち共に復讐者としてあった狐狼丸との離別を意味していた。そして邪悪の樹の序列七位・九曜が現れることで事態は一変し…とこんな感じです!
シリーズ第6弾!コミカライズ2巻も発売されて順調ですね!シリーズ最長のページ数でしたが、それを感じさせない熱い展開の数々に燃えました!面白かったです!
留年の危機に陥ったティチュと鴨女は補講変わりにレポートを提出することに。たしかに海外行きまくって暴れまくってたら単位足りないですよね…晴栄は2人を連れたって大和の地へ。これまでは欧州が中心だったので和というかモダンな感じは新鮮でした!そして陰陽寮に帰還する晴栄。かつての冷酷な彼ではなくなったことに周囲も晴栄自身も気づくことで始まる狐狼丸との距離感。復讐者として共犯者でもあった2人は晴栄の変化で元来の形を保てなくなります。そして現れるのは最後の神獣である九曜…様々な場所で様々な形で語られるほどの逸話ん残した彼女を前に狐狼丸はある決断をします。でも、その裏にある晴栄への思い…狐狼丸がただ復讐に囚われているだけではないと知れたことで、この後に始まるバトルがさらに熱くなりましたね!後半の怒涛のバトル展開は本当に凄かったです!飛び交う言葉とスピード感!晴栄、狐狼丸、九曜、そして姿を現わすことのできないあの人…それぞれの思いが交錯する中でのバトルは無我夢中で読んでしまいました!バトルだけならシリーズ最高でしたね!晴栄と狐狼丸。2人の関係は改めて最高だと実感できました!面白かったです!

キャラ A
狐狼丸回きたー!と思ったらなかなかに重いというか難しい…これまでの純粋な狐狼丸ではなく、晴栄の共犯者でもない。その中でもう一度…と力を合わせる姿はこれまでの印象をガラりと変えるものでした!ティチュも晴栄の従者的存在から各自に成長しているなと大和訪問で改めて感じました!鴨女はすっかり女の子らしくなって可愛かったです!

今後の期待度 A
面白かったので7巻も楽しみです!まだまだ大和編は続きそうですし、今回不穏な動きがありましたがまだまだ回収されていないのでそちらもどうなっていくのか…続刊待ってます!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

↓下の画像を保存して書店での予約・取り寄せ・検索にご利用ください!
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ISBN 978-4-7986-1883-8

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています。

さて、今回紹介するのは岩見樹代子さんの「ルミナス=ブルー」です!
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ストーリー A
写真が大好きな女子高生の垂水光。しかし新たに転校してきた学校の写真部はなくなっていた。今は写真同好会になっている写真部を復活させるべく葉山先輩と賞を目指すことに!その被写体に同じクラスのギャル秋本雨音と読モをしている美少女の青野寧々に協力してもらうことに。しかし、写真を撮る中で光は2人の過去を知ってしまい…
百合。大好きな百合。すこすこな百合。僕たちの生きがいの百合。そんな百合界にとんでもない作品が現れました!それがこの「ルミナス=ブルー」!マジで好きです!すこすこのすこです!この尊さを求めていた!これだから百合はやめられない!そう思わせる圧倒的なパワーがありました!面白かったです!
光の転校から始まる写真と少女たちのアオハル恋愛物語。転校してきた学校の写真部がなくなっていることを知った光は写真部を復活させるべく雨音と寧々の2人に被写体として協力を依頼します!仲はいいはずなのにどこかぎこちない2人。そんな2人の過去を写真を撮るうちに知ってしまい…あーそうきちゃいますか…過去と今で変わってしまった2人の距離。そんなことを知らないまま撮っていた写真。と気づいたところから生まれる新たな関係。読モとしてキラキラ輝く寧々の抱えるものに触れて手を伸ばす光。そして葉山先輩も…4人の絡み合う思惑と関係性がとにかく素敵でやっぱり百合っていいな。最高だなと思わせる作品でした!面白かったです!

キャラ A
光が可愛かったですね!純粋に写真が好きだからこそ気づかなかった2人の過去。そして変わっていく自分の気持ちに戸惑い…好きです。雨音はギャルっぽい見た目に反して繊細で寂しがり屋で…寧々もまた強そうに見えて弱いところもあって、きっとそんな2人だからこそああいう過去があったんだなと思いました。葉山先輩は頼れるお姉さん的先輩なんですけど、ちょっと小悪魔っぽいところもあって良かったです!

A
すごく繊細で好きです…!風邪で髪やスカートの裾がはためくところとか、涙とか微笑みとか…全てが愛おしくて尊いです…

総合 A
改めて百合の素晴らしさを認識できる作品でした!4人の関係を最後まで楽しめました!2巻も早く読みたいです!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

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