2019年10月

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは世津路章さんの「スイレン・グラフティ2 もすこしつづく、ナイショの同居」です!
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前巻の記事↓

ストーリー B
内容は、彗花の母親が家に帰ってきた。しかし一緒にいるにはアメリカまで行かなければならないという。蓮のことが心配だった彗花は1人日本に残り漫画を書く彗花と再び同居することに…蓮は直接編集者に見てもらうため出張編集部が来る同人誌即売会へと向かう。そこで他の創作者たちに影響を受けた蓮は小さな即売会にサークル参加することを決める。自分たちの本を完成させ無事にイベントに参加することはできるのか…とこんな感じです!

〜同人誌即売会へ〜
シリーズ第2弾!1巻は女の子たちの友情と青春という感じで面白かったので続刊も楽しみにしてました!
まず序盤。彗花の母親が帰ってきてこれからの家族の方向性を決めることに…う〜ん…正直にいうとここはそんなに好きじゃありません…美葉と茎一ってこの物語に必要じゃないんですか…?今後これが何かの伏線になるかもしれないですけど、ぶっちゃけどうしてここで2人がいなくなってしまうのかよくわかりません…なんでしょう?女の子2人にすると百合っぽくなるかと思ったんですかね?蓮の母親の話にも、彗花の感情にもそれほど繋がらないですし…正直前巻のままで良かったです。そして家族のことがひと段落すると蓮は出張編集部がやってくる同人誌即売会へ向かいます。現実だとコミティアですね。そこで編集さんには辛辣な意見を言われるも、同人誌即売会というイベントに興味を持ち自らも規模の小さなイベントに参加することになります。これまでとは全く違う漫画を描き、さらには2人きりの同居生活で度々衝突していく2人。それでも最後はお互いに協力しあって即売会で自分たちの作った本を並べられるようになります!即売会の描写も良かったですし、最後の小さな幸せが訪れるような展開も良かったです!でも個人的には序盤の美葉と茎一が居なくなってしまう展開がやっぱり微妙でした…

キャラ B
前述の通り美葉と茎一が居なくなってしまう展開は好きじゃないです。彗花は相変わらず面倒見がよくて世話焼きで一生懸命な女の子でした。蓮は不器用で優しくてそれでも夢に向かって頑張ろうとする姿が良かったです。

最後に
2巻は期待していたお話とはちょっと違ったなという感じです…う〜ん…やっぱり何度思い返しても2人がただいなくなるのは悲しいです…せめてアメリカから手紙を送ってくるくらいのイベントあっても良かったと思うんですよね…今回は僕には合いませんでしたが好きな方は1巻と変わらずに楽しめると思うので気になった方は。

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



スイレン・グラフティ2  もすこしつづく、ナイショの同居



著者



世津路章



レーベル



電撃文庫



ISBN



978-4-04-912806-2


表紙の画像は「版元ドットコム」様より

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは横田卓馬さんの「ポンコツ風紀委員とスカート丈が不適切なJKの話」です!
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ストーリー A
真面目でカタブツな委員長の桜田門くんは短いスカート丈と髪の色が目立つ小日向さんを毎日注意していた。そんなある日、数学の補修で一緒になった2人。そこで小日向さんは桜田門が馬鹿なことを知る。勉強を教えることになり2人は仲良くなるが、小日向さんは微笑(ポエム)というキラキラネームを知られてしまう…カタブツで融通の効かない委員長と表情豊かなギャルによるラブコメが始まる!

〜この学校の委員がヤバい〜
横田卓馬さんの新作!個人的には背すピン以来ですね〜ダンゲロスとかMTGの漫画もありますけど、個人的にはジャンプの短期集中連載以降青春もののイメージがある漫画家さんなんですよね…閑話休題。新作はコメディよりのラブコメで面白かったです!
髪を染めスカートが短いギャルっぽい小山内さん。そんな彼女を毎日注意する風紀委員の桜田門くん…もう序盤からこの2人のやりとりが面白いですよね。小山内さんの表情あ本当に天才的だと思います!そして数学の補修で一緒になったことをきっかけに徐々に親密な関係になっていく2人。今までは注意される・注意する、追われる・追うな関係だった2人の距離がゆっくり縮まっていく?感じはラブコメみを感じましたね…2人のやりとりも楽しいですしポエちゃんマジ可愛いです!そして増える委員たち。元ヤン保険委員の出淵遊。超内弁慶で図書室でしかイケメンにならない月島聖一…賑やかさを増していく学園生活は楽しそうでしたね…桜田門とポエちゃんのやりとりが楽しい作品でした!面白かったです!

キャラ A
ポエちゃん!ポエちゃん可愛くないですか?ギャルっぽい見た目に反して子どもっぽいところがあったり手が出るのが早かったり母親のことをきちんと考えていたり…こういう可愛く良い子なJK好きです!桜田門くんはなかなか融通の効かない男の子でしたが、要所でキラリと輝くツッコミを見せたり照れもせずストレートに言葉をぶつけていく感じが最高でしたね!元ヤンの保険委員の出淵くん、イケメンなのは図書室だけの月島くん、そしてポエちゃんの友達の田崎ちゃんと秋名ちゃんも魅力的でした!

最後に
やっぱり横田卓馬さんの作品は面白いですね1ポエちゃんのころころ変わる豊かな表情に桜田門くんのストレートな言葉のやりとりが最高でした!面白かったので2巻もぜひ読みたいです!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



ポンコツ風紀委員とスカート丈が不適切会計JKの話



著者



横田卓馬



レーベル



シリウスコミックス



ISBN



978-4-06-517226-1


表紙の画像は「版元ドットコム」様より

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは由多ちゆさんの「くらいもり、しろいみち」です!
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優等生だがひねくれていて勉強以外に友達がいないしょう。彼女は冬の公園で白い女性・ちはるに出会う。目が見えないというちはるは好きな人がいたらどうにかなると思い、しょうのことを好きになるという。田舎でも都会でもない街の公園。ちはるにふりまわされるうちにしょうは少しずつ変わっていくが…

先日Twitterでオススメしていただいて早速読了。なんかこう、どうしようもなくダークな百合が読みたくなる時ありますよね?僕はあります。それが昨日今日でした。どこかほんのりと感じる閉塞感と青春しきれなさ、似ているようで似ていないしょうとちはるの関係が素敵な作品でした。

ひねくれて勉強しか友達がいないしょう。往復4時間もかかる高校にわざわざ通い、家族ともあまり関わらずに過ごす毎日…朝から晩まで長くて長くて仕方ない感じすごくよくわかります…僕も中学生の時はこんな感じでした。

そしてしょうは誰も寄り付かないような公園でちはるに出会います。目の見えない彼女を助けたことで公園でちひろとお話していくようになります。ちひろは不思議な魅力を持つ女の子で、作中では狐のように笑うと言われてましたけど行動もきつねっぽいですよね…あと恋愛感情未満?な感じの百合関係性がめちゃくちゃいいですね…

あとそんな2人の関係を繋ぐものもまた良かったです。世界が終わるわけでもないし、一般から逸脱するほどでもないけど、どうしようもない悩みをそれぞれ抱えて、それが共感のアイテムになって不思議な関係へと昇華していく。こういうのがなんかダークすぎないダークさがあってめっちゃよかったです。

最後のお別れのシーンも良かったですし、ほんの少しだけ変わったしょうの姿もまた印象的でした。決して劇的に何か変わるわけではないお話ですが、じんわりと染み込んでくる2人の関係が魅力的な作品でした。1巻完結なので気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



くらいもり、しろいみち



著者



由多ちゆ



レーベル



まんがタイムきららコミックス



ISBN



978-4-8322-4111-4


表紙の画像は「版元ドットコム」様より


どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは東雲佑さんの「図書館ドラゴンは火を吹かない 第二幕 物語の日、神話の午後」です!
⚠︎ネタバレありです。
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前巻の記事↓

ストーリー A
内容は、旅を終えて故郷である骨の魔法使いの森へと帰ってきたユカ。リエッキは骨の魔法使いとすっかり意気投合し、ユカの成長も喜んでいた。そして左利きと約束した決闘にそなえ各地で物語師として熱心に物語を語っていた。そして訪れる決戦の時。ユカは自身の力で呪使い達に立ち向かうが、リエッキの様子が普段と異なり…果たしてユカと左利きの対決はどうなるのか…とこんな感じです!

〜説話を司る神の忘れられた御名においてはじめましょう。〜
シリーズ第2弾!宝島社から発売された単行本、宝島社文庫から出た文庫1巻とは異なり2巻はクラウドファンディングで続刊が実現した作品となります!僕も本当に微力ながらご協力させていただきまして、この美しい物語の2巻を手にさせていただきました。作者の東雲佑さん、イラストレーターの輝竜司さん、編集さん、そしてこの作品の発表に関わったたくさんの人がいて、この素晴らしい物語を書籍で読めたと思います。本当にすごいことです。一読者としてありがとうございますとお伝えしたいです。
2巻は色の魔法使いの挿話から始まります!見えないけどそこにいる兄を持つ特別な目を持つ少年が父を助けたことをきっかけに魔法使いとして目覚め、迫害され、世界の残酷さを知ってなお人々を救おうとします。極彩色に見えた世界が人の悪意によって黒く見えてしまう瞬間は胸を痛切に打ちますね…そして目を生かして生業としていた膚絵師としての旅の中で出会った1人の踊り子。魔法に悩み、恋に悩み、愛に悩んだ青年の物語の最後はやっぱり最後はどうしても少し涙が出てきますね。それでも彼のこの後のことを思えば笑顔になってしまうんですけどwそして再び始まるユカとリエッキが過ごした素晴らしい過去のお話。ユカとリエッキは旅を終え骨の魔法使いが住む森へと帰ってきます。骨の魔法使いと過ごすユカとリエッキは本当に幸せそうでしたね…ユカの成長を喜び、リエッキを娘のように可愛がり、森の動物たちに囲まれる…こんなに幸せそうな物語の登場人物を僕は他に知らないです。そして迫る左利きとの決戦。魔法使いと呪使い。迫害されてきた側と迫害してきた側。長い時に渡って人々に植え付けられてきた偏見に立ち向かい、左利きと対峙するユカは確かに物語師でした。そんな彼を見て不安がる親友のリエッキもなんとか説得して挑む左利きとの決闘。もう本当にすごかったです。「図書館ドラゴン」という作品はそれはもう格別に文章が綺麗で流麗で美しい物語なのですが、2人の戦いはまた格別でしたね。特に314、315ページの見開き。ここはイラストも相まって本当に奇跡のようなワンシーンでした。こんなに文章が生きて、綺麗で、こんなにイラストが物語と美しいまでの化学反応を起こして、読者に訴えかけてくる。素晴らしいの一言では表せない究極の物語がここにありました。本当に、本当に最高の読書体験でした。ありがとうございます

キャラ A
ユカはやっぱりすごいですね。こんなにいろんな人に愛されて左利きと戦える。こんな幸福はきっと世界中でも彼だけのものでしょう。リエッキはこんなに弱い姿を見せるとは思ってもおらず、あの場面でユカが驚き慌てたのと同じくらいびっくりしました。普段は強い彼女でもこんな表情を見せることがあるんですね。でもこういう過去があったからこそ、今の彼女がカルメにあんな風に接することができるのかな?と思います。そして左利き。彼はユカの最高のライバルでしたね。呪使いとして認めたくはない事実を前にしてもユカと闘って勝とうとする。その強さがなければユカとの決闘シーンはあそこまでのものにはならなかったでしょう。その他のキャラももちろん魅力的でした!

最後に
単行本で「図書館ドラゴンは火を吹かない」を読んでから随分時間が経って、ようやくこの素晴らしい物語の美しい2巻を読むことができました。ユカとリエッキの物語をこうして読むことができてとても幸せです。

それではこの辺で(≧(エ)≦。)
この作品でブログで紹介したライトノベルが1000冊目となりました!これからも頑張ります!
書籍情報

タイトル



図書館ドラゴンは火を吹かない 第二幕 物語の日、神話の午後



著者



東雲佑



レーベル






ISBN



978-4-9911037-1-1


どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは朝賀庵さんの「さっちゃん、僕は。」です!
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ストーリー A
大学生になり北海道から上京した片桐京介。彼は地元で付き合っていた彼女の小山内早智と遠距離恋愛することになる。しかし、京介は隣人の国木田紫乃に惹かれていきついに一線を超えてしまう。しかも紫乃は人妻だった。不倫をしてしまった京介の運命はどうなるのか…

〜あの時、していれば〜
ジャンプ+で連載されている作品。Twitterで流れてきたのをみて買いましたけど、めっちゃ面白かったです!
地元に彼女を残して上京した京介。しかし隣人の紫乃さんと不倫、しかも人妻という個人的には最高しかない要素が溢れてましたね…いいっすねこういう堕ちていく感じ…京介は彼女の早智が拒んだせいで、上京する時には童貞で…という背景もなかなか彼の闇というか心のおくにぐにゃっとした闇を絡みつかせていていい感じでしたね…相手の紫乃さんもなんか闇が見え隠れしていていい感じでした…途中から登場する須川美鈴さん、黒磯朝日くんもいい味出してましたね…ただ京介と早智と紫乃を中心とした不倫劇ではなくて、何やら京介となにかあった女の子が出てきたり、ヤリチンクソ野郎が出てきてかき乱していく感じ好きですよ…物語はまだ始まったばかりという感じもしますが、ゆるやかに堕ちていく感じが最高の作品でした!面白かったです!

キャラ A
京介くん…マジで早智ちゃんがちゃんとやらせてあげれば彼の運命は変わったかもしれないですね…なんだかんだ理性ぶっても男は男ですよ…彼はいいやつで好きなんですけどね…早智はなんか手紙送ってくる時点でメンヘラ臭がなかなかなんですけどw自分が傷つきたくないために大切なものを手放していかないかどうか心配ですね…まぁそんあ気持ちもラストで若干薄れましたが…紫乃さんはヤバいっすね…なんもなくてもこんな綺麗な人が隣に住んでたらクラっといっちゃいますよ…そしてなんか闇がありそうでいいですね…美鈴さんと朝日くんも魅力的でした!

最後に
まだそんなにドロっとはしてきていないので、物語の序盤のほうかな?とは思いますが、緩やかに堕ちていく感じが最高の不倫恋愛ものでした!2巻も楽しみです!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



さっちゃん、僕は。



著者



朝賀庵



レーベル



ジャンプコミックス+



ISBN



978-4-08-882122-1


表紙の画像は「版元ドットコム」様より


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