2020年01月

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは神田夏生さんの「君を失いたくない僕と、僕の幸せを願う君」です!
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ストーリー A
内容は、夏休みが近づく7月のある日。主人公の蒼は幼なじみの一陽の様子がおかしいことい気づく。いつもの笑顔に陰りが差して、なぜか学校一の美少女である涼夜と蒼をくっつけようとする。無邪気で明るい一陽の様子に疑問を覚えるも、蒼は夏祭りの日に一陽に自分の想いを伝える。しかし、一陽から返ってきた答えは…自らが3年後に植物状態となる運命で、その運命から逃れるためにタイムリープをしているというものだった。一陽の運命を変えるために蒼は何度もタイムリープを繰り返すことになるが、それは残酷な試練の始まりに過ぎなかった。果たして2人は運命を乗り越えられるのか…とこんな感じです!

〜ラムネの爽やかさ、想い続けることの残酷さ〜
神田夏生さんの新作!神田さんの作品はデビュー作から読んでいて好きな作家さんの1人!前作「君がいた美しい世界と、君のいない美しい世界のこと」のAちきさんとのタッグ再びですね!今作も面白かったです!
まずはプロローグ。幼い頃の夏のある日の記憶…こういうのいいですよね…ひまわり畑で笑顔で走り回る蒼と一陽ちゃんの姿…2人が幼なじみであるということをダイレクトかつ爽やかに伝える最高の始まりでした!そして時は飛んで高校一年の7月。夏休みを前にソワソワしている一陽ととにかく寝たい蒼の様子が描かれます!一陽ちゃんのちょっとドジというかふわふわしていてかわいいところと蒼のだらしないけど一陽のことを1番見ている感じが最高にグッド!幼なじみしてますね!そしていいアクセントとなっているのが後述する葉介!こいつの馬鹿っぷりがまたいい青春の味を出してましたね!個人的に1番好きだったのはみんなで水鉄砲の撃ち合いをするシーン!め、めっちゃ爽やか!こういう青春したかったですね…バカやって怒られるのも含めていい青春ですよね!3人が当たり前の日常を、青春を過ごしている様子がいいな…と思っていたら一陽が突然変わりはじめます。いつも無邪気で明るかった一陽がなぜか暗い顔をしたり、学校一の美少女である涼夜さんに接近していって蒼と涼夜さんをくっつけようとしたり…そして夏祭りの日、蒼の告白によって全てを一陽は明かします。そして始まる残酷なループ。3年後に植物状態になることが確定している一陽を救うために何度も何度も何度も…やり直しては失敗していく蒼。そして失敗の痛みを全て受け止めなければならない一陽。好きだからこそ、幼なじみだからこそ、誰よりも大切だからこそ、辛そうな気持ちがわかってしまって、諦めきれなくてまた繰り返す。どこにも届かない祈りの果てで、2人は…何気ない一文が伏線になっていたり意外な設定に驚いたり最後までびっくりするようなこともありましたが、一夏の爽やかで無邪気に残酷な恋物語でした!面白かったです!

キャラ A
一陽ちゃんかわいい…なんかこうこんなにふわふわほわほわしている幼なじみの女の子は久しぶりに見ましたね。でも蒼が好きなことはどこまでも本気で健気に彼を一直線に思い続けるところが本当に魅力的でした!蒼は時々素直じゃなかったり、ぶっきらぼうだったりするんですけど、一陽のために全力で戦い続ける姿に感動しました!葉介は本当にいい味出してましたね!オカルトマニアのヤバイヤツかと思いきや、ピンチの時に助けてくれたりその底抜けの明るさが一直線に青春していたり…いい男です!涼夜さんも意外な一面がたくさんあって、清楚なお嬢様とのギャップが最高でした!

最後に
今作も楽しく読ませていただきました!爽やかでもとてつもなく残酷な物語…でも読後感は最高でしたね!寒い冬に爽やかな夏の息吹とラムネのシュワシュワのような甘さを感じるいい青春ものでした!1巻完結だと思うので神田夏生さんの次回作楽しみに待ってます!

どんな人にオススメか?
幼なじみ好きは!こんなに一直線な幼なじみものはないですよ!爽やかな青春ものではあるんですけど、ループが始まってからはかなり容赦ない物語になっていくのでもしかしたら好き嫌いは分かれるかもです…1月に思いっきり夏を感じたい方はぜひご一読を!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報




タイトル



君を失いたくない僕と、僕の幸せを願う君



著者



神田夏生



レーベル



電撃文庫



ISBN



978-4-04-912894-9


表紙の画像は「版元ドットコム」様より


どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのはさがら総さんの「教え子に脅迫されるのは犯罪ですか?6時間目」です!
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前巻の記事↓
ストーリー A
内容は、受験の天王山である夏を再び迎えた天神。いよいよ中学受験が迫る凛たちだが、なんと凛が退塾したいと言い出す。原因は悪意にまみれたSNS…天神は特別講師として星花、冬燕、ヤヤを呼んで問題を解決しようとする。しかし、なぜか3人とデートすることになり当然のようにトリプルブッキング…果たして天神は無事にこのピンチを乗り越えられるのか…そして凛の退塾騒動の結末は…とこんな感じです!

〜大人って汚い〜
シリーズ第6弾!コミックス3巻も発売されオーディオドラマ制作されてとますます人気が出てきていますね!今回も面白かったです!
また夏がやってきて受験の天王山!ですが、今回はあまり塾描写はなくどちらかと言えば小学生ガールズと高校生ガールズとママさんガールズと才能という感じでページ数の割に内容はやや重めなお話。でもさがら総さんの軽快な文章でお話の重みは全然気にならないですね!ガーリッシュナンバーのパロ入れてくるあたり本当にさがらさんは渡さんと仲いいですねw 悪意にまみれたSNS(Twitter)アカウントのせいで退塾しようとする凛。そしてモンペママ…いやっすね。こういう親は…まぁ自分が絶対に正しくて子どものためを思っているはずと信じ込んでいるんでしょうけど…そして小学生ガールズを招いてのSNSの講義を開始!今回はマジで冬燕ちゃんが致死量オーバーの重傷(重症?)負ってましたね…とえたそ…生きて…一方ノリノリなのが星花ちゃん。マジで才能に愛されすぎてますね…才能を持つものと持たないもの。特別でありたい。でも神様はギフトなんて与えてくれてない。期待に応えるのが当たり前。子どもになれない。でも大人にもなれない…当たり前の思春期の感情が張り巡らされてストーリーと完璧にマッチして物語として昇華されるのマジですごいですよね…これがさがら総ですか…そしてラストは絶対無敵の女王に牙を剥くニヤりとさせられるシーンが!いいですね!こういうの!今回も最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
冬燕ちゃん…マジで今回めっちゃ頑張ったのでゆっくりやすんでください…妹ちゃんに死ぬほど甘やかされてください…星花ちゃんは完全無双の最強ガールになってましたね。この子まだ高校一年の華のJKとかマジですか?ヤヤはグッとヒロイン力増してきて存在感すごかったですね…最後のあのシーンはマジですげぇと思いました!小学生ガールズも、汚い大人たちも魅力的でした!

最後に
今回も面白かったです!最後の展開がヤバすぎたので早く7巻が読みたいです!ついに最強無敵ガールの星花ちゃんが…?塾の方も夏を超えると忙しくなるでしょうし、天神もなにやら動きがあるようで…気になる!続刊はよ!待ってます!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



教え子に脅迫されるのは犯罪ですか?6時間目



著者



さがら総



レーベル



MF文庫J



ISBN



 978-4-04-064188-1


表紙の画像は「版元ドットコム」様より

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは岬鷺宮さんの「三角の距離は限りないゼロ4」です!
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前巻の記事↓

ストーリー A
内容は、文化祭で秋玻にフラれた矢野は恋人でなくなってから元気がなくなり心ここにあらずの状態が続いていた。そんな矢野を見ていられない秋玻と春珂はどうにかして矢野に元気を取り戻してもらおうとしていた。そして迎えた修学旅行。2人は矢野に様々なアプローチをするが空振りばかりで…そして最終日、矢野が秋玻の様子がおかしいことに気づき…とこんな感じです!

〜修学旅行で矢野くんを元に戻せ〜
シリーズ第4弾!コミックも発売されて今や青春・恋愛ものラノベでは世代最強のヒット作の一つになりましたね!今回も面白かったです!
文化祭で矢野を振った秋玻とフラれたことですっかり元気がなくなってしまった矢野…矢野くんも文化祭では色々ありましたからね…複合的な要因でこうなってしまうのは…そんな矢野を見て秋玻と春珂はなんとか元気を取り戻してほしいと願います。なんかこうやって言葉だけ並べるとアレですけど、2人の気持ちが本物だからこぞこうやって矢野くんのこと考えられるんだなと思いますね…そして迎える修学旅行。矢野くんと同じ班にはなれなかったものの、彼の元気を取り戻すために色々な計画を立てる秋玻と春珂。大阪、奈良、京都と結構がっつり色々なところ観光する中で秋玻/春珂が感じる全てが瑞々しい描写になっていて最高に青春してますね。そして迎えた最終日で…ちょっとだけ明かされるまだ2人が1人だった頃のお話と、矢野の気持ちと、秋玻/春珂の想い。そして入れ替わりの時間について…3人が分かり合って、うまくいきそうで、希望が持てそうだからこそなんともいえない心地よさと寂寥感が胸を襲います。やっぱりこういう作品なんですよね…今回はちょっと遠回りしましたけどようやく心が通じ合ったかなと思えるお話でした!今回も面白かったです!

キャラ A
矢野くんはマジで心配しましたけど、最後に自分の口から思いをしっかりと伝えてくれたので一安心でした!秋玻と春珂は修学旅行中、どうしても空回りすることがありましたけど想い続けてしっかりと気持ちを伝えて真っ直ぐに向き合ってすごくいい子だなと改めて感じましたね…個人的にはOmochiさんがいい感じにはっちゃけてくれていて見ていて楽しかったですね!今後も時々でてほしいです!あとやっぱり岬鷺宮さんの別作品の登場人物がこうしてこの物語でも生きていることが本当に感慨深いなと改めて…時子ちゃんに細野に千代田先生に…何度読んでもこの物語で生きてくれてありがとうが止まらないですね…

最後に
今回も面白かったです!次の5巻から後半戦が始まるようなのでますます楽しみですね!矢野と秋玻と春珂の恋の行方はどうなるのか…春に出る続刊楽しみにまってます!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



三角の距離は限りないゼロから



著者



岬鷺宮



レーベル



電撃文庫



ISBN



978-4-04-912800-0


表紙の画像は「版元ドットコム」様より


どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは遠藤達哉さんの「SPY×FAMILY 3」です!
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前巻の記事↓


ストーリー A
ヨルの弟ユーリが家にやってくる⁉︎突然の訪問に戸惑うロイド。しかもユーリの正体が秘密警察であることを知る!スパイの天敵である秘密警察を相手にロイドは果たしてヨルとの偽装結婚を見抜かれずに済むのか…そしてアーニャは星を目指して学校で奮闘!ドッジボールで勝てば星をもらえると聞き張り切って体育の授業に臨む…

〜偽装夫婦は今日も元気〜
シリーズ第3弾!待ってました!今回もドタバタしてコメディありつつ、ハートフルな展開ありつつ、アーニャちゃんが天使で最高でした!面白かったです!
序盤は前巻の続きから。姉のヨルの結婚を訝しんだ弟のユーリが家に乗り込んできます!ユーリのシスコンっぷりは凄かったですね…いやまぁヨルのブラコンっぷりもなかなかですが…スパイ対秘密警察の緊張感もありつつ、裏で繰り広げられるドタバタコメディ感がグッドでしたね!一方のアーニャは少しでもロイドの任務の役に立とうと学校で星を取るために奮闘します!アーニャちゃんの体操着姿かわいいですね…結婚もしてないですし子どももいないですけど実質お父さんになりました(えっ)アーニャの努力は空回りしてしまう時もありますが一生懸命な姿は頑張れって応援したくなりますね!今回も最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
アーニャちゃんはマジで天使ですね…ポンコツでうまくいかない時もありますけど、それでも頑張って一生懸命な姿は本当に健気でかわいいです!ユーリはなんか色々ヤバかったっすね…まぁがんばって生きてください…ヨルさんはロイドとの関係に悩んだりもしてましたけどそれでも彼やアーニャのために頑張ろうとする姿がグッドでした!

最後に
今回も面白かったです!アーニャが頑張ってきたことが徐々に結果になり始めた?かもしれないので、アーニャが学校で活躍できるのをさらに楽しみにしてます!4巻も楽しみです!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



SPY×FAMILY3



著者



遠藤達哉



レーベル



ジャンプコミックスプラス



ISBN



978-4-08-882183-2


表紙の画像は「版元ドットコム」様より


どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは五月什一さんの「ゲーマーズ・ハイ 影の王者の後継者」です!
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ストーリー A
内容は、伝説の賭博師の息子であるサキトは祖父によって鍛え上げられたギャンブルの腕前をオンラインゲームで思う存分発揮していた。そんなある日、サキトの前に1人の少女が現れる。エレーナと名乗る彼女はサキトの実力を見込んで裏カジノのテキサス・ホールデム<AoN>に参加して欲しいというのだ。エレーナの祖父と自身の祖父が仲が良かったときき気軽にゲームに参加するが、そこは敗北者が全てを奪われる絶望のゲームだった…サキトに負けた調月健吾と娘のアリスに会いに行く約束をしたことで、彼は負けたら全てを失うギャンブルの世界に飛び込むことになるが…とこんな感じです!

〜あなたが賭けるものは?〜
第15回MF文庫J新人賞佳作受賞作!新人賞らしくキラリと光る才能を感じる作品でした!面白かったです!
最強のギャンブラーの祖父によって鍛え抜かれたサキトはオンラインのカジノゲームでランキングに載るほどの腕前があった。そんな彼の元に現れたのは謎の美少女エレーナで…序盤はサクサクとお話が進んでテンポが良かったですね!出会っていきなり好感度マックスなMっ気女子のエレーナちゃんから香るちょっとえっちな雰囲気が最高にグッド!そしてそれを軽くあしらうSっ気抜群のサキトのやりとりは見ていて楽しいですね!そんなエレーナに頼まれてサキトは<AoN>というゲームに参加することになります。ただのテキサスホールデムかと思いきや…負けたら全てを失う凶悪なゲームだった…主人公が期せずしてこうした人の命が軽いゲームに巻き込まれていく展開いいですね!そしてそのゲームの敗北者である調月健吾と娘のアリスと遊ぶことを約束したサキトは彼女の元へ…ここからはしばらくいい感じのラブコメを楽しませていただきました!アリスちゃんめちゃかわじゃないっすか!いいですね!サキトとのデートで舞い上がっちゃうの最高です!しかし入院しているアリスの容態が急変したことで、サキトは彼女を生かす手術を行う金を手に入れるために再びAoNの世界に飛び込んでいきます…ここからの展開は面白いんですけど、もうちょっとパンチ力があれば…というのが正直なところ…飛鳥くんのライバル感とか、思いもよらない人物と戦うことになった衝撃とか…あとはもうちょっと頭脳バトルして欲しかったなと…ただ最後のシーンを含めてきちんと物語を盛り上げる方向へと導く構成力は見事でしたし、登場人物がストーリーにしっかり噛み合って魅力的でした!最後まで楽しく読ませていただきました!

キャラ A
サキトは約束という信念?呪い?のような軸がしっかりあって、ギャンブラーとしての才能やSっ気なところが魅力の主人公でした!エレーナちゃんはなぜかサキトが大好きな美少女!ちょっとえっちでポンコツっぽくてドMなのがグッド!アリスは病気で入院しているものの、元気いっぱいで笑顔がかわいいとても素敵な女の子でした!サキトとのデートシーンで魅せるかわいい表情の数々が刺さりました!

最後に
個人的には終盤のインパクトが足りないかなと思う部分もありましたが、魅力的なキャラクターと構成力で魅せる新人賞受賞作らしい作品だと思いました!巻を重ねていくうちに面白くなると思うので2巻も期待しています!

どんな人にオススメか?
ギャンブルものが好きな方は!頭脳戦という部分には過度に期待しない方がいいかもです…でも魅力的なキャラクターたちのやりとりは見ていて楽しいですよ!気になった方はぜひ!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



ゲーマーズ・ハイ 影の王者の後継者



著者



五月什一



レーベル



MF文庫J



ISBN



978-4-04-064184-3


表紙の画像は「版元ドットコム」様より

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