2020年02月

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは二月公さんの「声優ラジオのウラオモテ #01夕陽とやすみは隠しきれない?」です!
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ストーリー A
内容は、今年で声優デビュー3年目の歌種やすみこと本名佐藤由美子。彼女は現役JK(ギャル)をしながらも日々学校生活と声優業を頑張っていた。そんな彼女に飛び込んできた新たなお仕事は現役高校生声優同士のラジオの企画!新しい仕事にドキドキしながら現場に向かうやすみ。しかし彼女を待ち受けていたのは同じクラスの渡辺千佳。根暗な彼女は実は人気急上昇中の声優夕暮夕陽だった!クラスでは仲の悪いクラスメイト。現場では仲良し女子高生コンビ!果たして2人はラジオを成功に導くことができるのか…とこんな感じです!

〜険悪?仲良し?ほんとはどっち?〜
第26回電撃小説大賞大賞受賞作!毎年大賞受賞作は発売日に紹介していますが、社会人になったこともあり発売日には紹介できずに遅くなってしまいました(^_^;)大賞受賞作ということで期待していましたが、その期待を裏切らない王道の青春お仕事ものでした!面白かったです!
まず序盤。見開きでやすみと夕陽がラジオをしているシーンから
物語は始まります!2人がラジオをやっている描写をこういうアイコン付きの会話テイストのデザインで見せるの好きです!そして始まる物語。やすみはクラスメイトの渡辺千佳とひょんなことから険悪な関係に…そんな折に飛び込んできたのが現役女子高生同士による声優ラジオの企画。しかしその相手がクラスメイトの渡辺千佳こと声優の夕暮夕陽と知り…声優のラジオは知識だけですけど(アニメのラジオは結構聴いてましたね。氷菓とか)険悪な2人が仕事ではしっかりとラジオトークしていく様子はギャップがあって面白かったですね!夕陽がちょっと常識知らずな一面を見せると収録では笑ってごまかしていたくせに、そのことを馬鹿にしたやすみにつっかかったりして…でもラジオのためと2人で商店街のお肉屋さんのコロッケ食べに行ったりお泊りしたりとビジネスライクな友達関係を繰り広げていきます。なんかこう、仲が悪くてお互い嫌いなんだけど、声優としての実力は認め合っていて根っこの部分で魂のつながりというか絆的なものがあるのいいですね…しかしやすみと夕陽のラジオはなかなか人気がでずしかも夕陽の仕事はどんどん忙しくなっていき…そんな中でのやすみの嫉妬。そして起こる事件。声優がアイドル声優になっているが故の問題や事件を乗り越えて2人が新たなステージに一歩踏み出す様子はすごく盛り上がりましたね!王道な青春お仕事ものとして最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
デビュー3年目の声優歌種やすみこと佐藤由美子はギャル系JKをしながら声優をしている女の子。こういう見た目派手だけど友達思いで家庭的な子いいですね!夕陽に時にはキツく当たりながらも、心の底ではリスペクトがあってライバルで…こういう関係グッド!夕陽は人気急上昇中の若手声優!かわいくて演技も歌も踊りもできて、でもアイドル声優としてのあり方に疑問を感じていて…そんな彼女は普段はなかなか心を見せてはくれませんが、時折印象的な表情や言葉で読者のことをぐっと物語に引き込む引力がありました!

最後に
コミカライズ決定済みと期待されている作品なのでこれからも楽しみですね!やすみと夕陽の関係はとても好きなのでこれからも見ていたいです!続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
青春お仕事もの、声優が好きな方は!王道のストーリーながらやすみと夕陽の険悪だけどお互いのことはリスペクトしあって仕事に真剣な姿は好感が持てます!2人のやりとりもテンポ良くて楽しいですし気になった方はぜひ!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



声優ラジオのウラオモテ #01夕陽とやすみは隠しきれない?



著者



二月公



レーベル



電撃文庫



ISBN



978-4-04-913021-8


表紙の画像は「版元ドットコム」様より



とかタイトルに書くと電子書籍派のいにしえのラノベ読みが「は?電撃文庫って電撃の缶詰やめたの?」とか言い出しそうですけど、最後の電撃の缶詰は『天使の3P!』の10巻が発売されアニメが始まり、当時電撃文庫としてまたラノベの新人賞デビュー作が一巻だけで10万部も売れるという快挙を達成した(今はもっと売れてる)『86-エイティシックス-』の2巻が発売された時。2017年7月発売のものです。現役ラノベ読みなら「結構前だな」と思うでしょうし、実際僕もかなり前だと思います。まぁそれは感じ方次第。

てかそろそろ電撃の缶詰知らない読者もいますよね?えっ?えっ?

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電撃の缶詰といえばまさにラノベ読みがラノベ以外に必ず目を通す必須科目だと思います。表紙の裏にある作家さんのコラムはめっちゃ笑ったし(野崎まどさんとか)まだインターネットにそれほど触れていない頃はここで来月発売の新刊情報を知ることも多かったです。アニメイトとかメロンブックスでもらう冊子は捨ててもこれだけはなかなか捨てられないんですよね。いや高校生の頃は捨ててたんですけど。

んで、2017年代の終わる直前の電撃の缶詰といえば作家さんのコラムが載らなくなり、Twitterで?公式アカウントから「電撃の缶詰2017年8月以降なくなるで」と言われて、そこから一気に終焉の雰囲気が漂いあっさりおわりました。ちなみに電撃の缶詰が終わった翌月の折り込みチラシがこれ

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これから電撃文庫の情報はアプリで見ろよ。といわんばかりの1枚です。悲しみ…俺たちの電撃の缶詰が…と泣き崩れた人はいないにしても「あぁ紙の値段上がったんだな」とか「予算削減か」みたいな王者電撃文庫でもあの電撃の缶詰という伝統を維持できなかったのか…みたいなサムシングはあったと思います。ちなみにここからMW文庫の情報は一切載らなくなります。

とはいえ、ずっと「このアプリで全部見ろ!」という人情的なものを感じないものではなく2018年の5月からは折りたたみ1枚になります。
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まぁこれでも結構そっけないんですけどね。新刊情報が1ページに一作品分あった頃を思うと1ページにその月にでる新刊があらすじもなにも書かれずにびっしりと書かれるのなんかそっけないじゃないっすか。

と思っていたら再びあらすじが載るようになりました。2019年12月からです。
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そうですよね。最低あらすじは欲しいっすよね。そのかわりに電撃文庫と電撃の新文芸以外のことは一切書かれなくなりました。アニメ関係のこととかはもう一切ないです。えっ?電撃の公式アプリ?そんなのないっすよ。

ということで終わったところから始まる電撃の缶詰の話でした。これよりいにしえの話は歴戦のラノベ読みに聞いてください。

ちなみに現在電撃の缶詰的な折り込み冊子を維持しているレーベルはガガガ文庫のガ報だけです(解釈は別れるかもですが)他はみんな電撃文庫みたいな折りたたみの新刊情報か、ペラ1枚の新刊情報です。ま、そんなペラ1枚すら入れず公式サイトに新刊情報すら載せないレーベルもあるようですが。お前のことやぞLINE文庫エッジ

ということで今月の雑談でした。電撃の缶詰持ってる人は大切にしといた方がいいっすよ。本は電子書籍でまた買えるかもですが電撃の缶詰は買えないので。ま、電撃文庫は古い作品の電子書籍化がまだまだ進んでないんですけどね。

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは波摘さんの「デザイア・オーダー -生存率1%の戦場-」です!
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ストーリー A
内容は、突如出現した金属の体を持つドレッドメタルによって占拠された機械都市・東京。ドレッドメタルから東京を取り戻すため、人類はイグジアと呼ばれるエネルギー粒子兵器を開発し凶悪な敵に挑んでいた。主人公の亜崎陽一は人類の中で数少ない機械都市からの生存者として英雄視されたいた。そんな彼の部隊は機械都市への潜入を命じられる。陽一の部隊には新たに緋神ユズハという最強の特殊能力を持つ覚醒者が配属されるが、彼女は指揮官である陽一の命令を全く聞かなかった。果たして陽一たちの部隊は無事に任務をこなすことができるのか…とこんな感じです!

〜侵略者に立ち向かう〜
波摘さんの新作!「アウトロー・ワンダーランド」がすごく好きな作品だったので新作読めて嬉しいです!なかなか容赦のないハードなSFでした。
機械生物によって占領された東京。そこは機械都市とよばれていて…こういう侵略系のSFいいですね!プロローグからいきなり戦闘でハードな世界観を見せたところから物語は始まります。機械都市から唯一生還した亜崎陽一は英雄視されており、彼の部隊も注目されています。そんな中やってきたのは緋神ユズハという最強の覚醒者。この覚醒者が特殊な能力を持つに至る過程もなかなかの残酷さでしたね…特殊能力も万能ではないというところがまたこの作品をよく表しています。ユズハは最強ゆえに陽一のいうことは一切聞かないと宣言し、陽一たちの部隊は機械都市・東京へ。凶悪な機械生物相手に繰り広げられるバトルは緊張感がありましたね…しかし事態はドンドン悪化していき…本当に容赦なく、命が軽く吹き飛んでいくのでなかなかの読み応え…陽一が過去に機械都市に潜入した際の仲間のこと、ユズハの最強の能力が機械生物を前に意味をなさなくなった瞬間…絶望、絶望、絶望の果てでようやく手に入れるわずかな希望。まさにハードSFといった作品でした。

キャラ A
陽一はもうちょっと指揮官キャラを期待したんですけど、終盤はわりとバーサーク状態でしたね(^_^;)まぁ部隊の数も少ないんですど。仲間を生かすために冷徹な命令を下していた彼が最後にユズハにかけた言葉が印象的でした。ユズハはツンデレ感がもう少し欲しかったですけど、最強の覚醒者として黒い過去を抱えていたり前に出て容赦なく敵を切り刻む様子が印象的でした!

最後に
なかなかハードなSFでした。続刊があってもいい感じの終わり方をしているので2巻が出るなら読みたいです。

どんな人にオススメか?
ハードで容赦ない物語が読みたい方は!結構人が死ぬので好みは分かれるかもですが、人の命の軽さと敵の凶悪さが世界観によくマッチしていました!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



デザイア・オーダー -生存率1%の戦場-



著者



波摘



レーベル



LINE文庫エッジ



ISBN



978-4-910040-35-6






どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは珈琲さんの「ワンダンス」です!
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ストーリー A
吃音でうまく喋れず自分の気持ちを抑えて周りに合わせて生きている小谷花木。彼はある日人目をまるで気にせずにダンスを踊る少女・湾田光莉に出会う。彼女と一緒に踊りたい。そんな気持ちからダンス部に未経験のダンスに挑む!青春フリースタイルダンス開幕!

〜頑張って「普通」でいるくらいならやりたいことやって「変」でいいよ〜
珈琲さんの最新作!読むのがすっかり遅くなってしまいました(^_^;)「のぼる小寺さん」「しったかブリリア」が本当に好きなのでまた珈琲さんの作品読めて嬉しいです!今作も面白かったです!
吃音でうまく喋れず自分の気持ちを伝えるのがへたくそな小谷。彼は人目を気にせずに大きなガラスの前でダンスを踊る湾田に出会います。いいっすね…こういう始まり方する青春もの。めっちゃ好きです。中学時代はバスケ部で背も高いから目立っていてリア充よりの小谷。でもうまく喋れないから、周りに注目されるのが怖いからとなかなかうまく生きられない。そんな中で出会った湾田の存在は徐々に彼を変えていきます!ダンスにコンプレックスもあって、しかもダンス部は女子ばかりで完全アウェー。でも湾田ちゃんの言葉で少しずつ成長していく小谷くんの姿は見ていてすごくかっこいいと思いました!ダンスのことをしらなくても解説もしっかりとあって曲名も書かれているので、実際に作中で流れる音楽聴きながら圧倒的なセンスで描かれるコマ割り、そして躍動感のあるダンスを楽しませていただきました!最高の青春ものでした!

キャラ A
小谷くんめっちゃ好きです!中学時代バスケ部で背も高くてイケメンでリア充側なのに、吃音のせいでうまく自分のことを伝えられなくて…そんな彼が湾田ちゃんとダンスに出会ってかっこよく成長していく姿がグッド!湾田ちゃんも小さな体をおもいっきり使った躍動感のあるダンスに、天然のかわいさがあって最高でした!こういう背の低いちっちゃい女の子がかっこよく見える瞬間が好きなんですよね…

最後に
めっちゃ面白かったので2巻も早いうちに読みます!小谷くんと湾田ちゃんがこれからどんなダンスを踊っていくのか楽しみです!青春要素も期待!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



ワンダンス



著者



珈琲



レーベル



アフタヌーンコミックス



ISBN



978-7-06-515483-0


表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのはトネ・コーケンさんの「スーパーカブ6」です!
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前巻の記事↓

ストーリー A
内容は、ついに高校の卒業式を迎え制服に別れを告げる小熊たち。入院により危うかった卒業も補習をなんとかこなすことで無事に卒業の日を迎える。高校生から大学生になるまでの短い期間。小熊たちはこれから自分たちが生活することになる東京に旅をすることに決める。山梨にはない高い建物に明かりの消えない街。刺激的な東京の街で小熊たちはカブを走らせる…とこんな感じです!

〜高校生にさよなら〜
シリーズ第6弾!アニメ化も決定とスニーカー文庫発のカクヨム書籍化作品では出世頭的な作品になりましたね!今回はシリーズに一区切りつく高校生の終わりを描いた物語でした!面白かったです!
事故で入院するも補習をこなしたことでなんとか卒業することができた小熊。礼子と椎と並んでいるといつもの小熊って感じがしますね。病室メンバーはよくもわるくもエキセントリック勢だったので…いや礼子も椎も普通の女の子ではないわけですが…卒業を迎えた小暮たち3人は大学生になるまでの短い間でどこかに行こうと旅を企画します。そしてこれから暮らすことになる東京へ行くことに!これまで何度もいった山梨から東京への道も帰る場所が山梨にはないとなるとちょっと違った雰囲気ですね…卒業式が終わると同時に飛び出して渋谷のフリマでバイクパーツを漁りに行こうとするところはさすがですねw そうして始まった東京旅。山梨とは違いカブを止めるのも一苦労な窮屈な世界。夜でも街は呼吸を止めずに煌々と明かりが灯り続ける…僕はずっと東京に住んでいて大学時代なんかはオールで飲んだりカラオケしたりしてましたけど、そういう人間側にいたので小熊たちの純粋な目で見た東京はよくわかんないかもしれないですね…東京を旅して最後にそこにいくか!というのはすごく良かったですし、終盤はなんだか感慨深くて…小熊が生きて成長した一つの結果を感じられました!面白かったです!

キャラ A
小熊は相変わらず小熊ですね。でも見る景色が確実に変わっていて、あっ小暮は今こんな風に東京を見てこんな風に山梨を感じているんだと思うとなんだか愛おしいですね。礼子はなんだか久しぶりな感じ。入院中は同室のメンバーたちのパワーが凄かったので、こうしてみると礼子はまだマシなほう…ではないですね(^_^;)椎は相変わらず小熊LOVEで安心しました。ちっこい体で一生懸命カブに乗る姿は想像するだけでグッドですね!

最後に
高校生が終わり一区切りついた感じですが、アニメ化もしますしまだまだ続きますよね…?大学生になった小熊がこれからカブとどんな生活をしていくのか楽しみです!7巻も楽しみに待ってます!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



スーパーカブ6



著者



トネ・コーケン



レーベル



角川スニーカー文庫



ISBN



978-4-04-108919-4


表紙の画像は「版元ドットコム」様より




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