2020年07月

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは作者さんの「現実でラブコメできないとだれが決めた?」です!
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ストーリー A
内容は、現実でフィクションのラブコメを体験するためにクラス委員となりデータを集めて自身のラブコメに最もふさわしい登場人物を探す長坂耕平。そんな彼はクラス一の美少女・清里芽衣に告白するためにラブレターで彼女を呼び出すもやってきたのは全く面識のない女子・上野原彩乃だった。興奮してつい自分がラブコメを現実に成立させたいという欲望を彩乃に話してしまう耕平。しかし彩乃は意外にも耕平に協力すると言い出して…現実でラブコメを起こすラブコメの開幕!とこんな感じです!

〜現実でラブコメしたっていいじゃん〜
第14回小学館ライトノベル大賞優秀賞受賞作!数多くの名作青春ラブコメが多いガガガ文庫の次世代を担うにふさわしい新たな青春ラブコメが誕生しましたね!面白かったです!
あとがきにもありましたけど、登場人物に名字は全部山梨県由来なんですね。勝沼…ワイン…飲みたい…閑話休題。
さて、物語はフィクションのようなラブコメを現実でイベントとして発生させるために生きている耕平と彩乃の出会いから始まります。芽衣の靴箱に入れるはずだったラブレターを誤って彩乃の靴箱へin。その結果彩乃が告白場所に来てしまい、勢い余って顔も見ずに告白した結果彩乃にフラれるという…楽しいやつですね。耕平くん。そして現実でラブコメを、という目論見がバレてしまった耕平は彼女も自身のラブコメの登場人物として引き入れようとします。普通に考えたら彩乃は断りそうなんですけどまさかのOK。ここから物語が始まります。現実でラブコメをするために、登場人物になりそうなやつを探す。そのために念入りな調査をして、会話でヒロイン候補の好感度を上げて、友人キャラを見つけて、さらにはいい成績を維持するためにしっかり勉強して…うん、なんか努力の方向が完璧に間違っているんですけど、誰よりもガチにラブコメしようとしているのでこういう調査がめっちゃ面白いですね。さりげない仕草や噂話を情報として集めて統計的に数字をなんちゃらして…とか常人じゃ思いつかないですよ。物語は中盤から彩乃を発端にきな臭くなっていきます。でも耕平が自らの過去を晒してまでラブコメをするためにピンチを乗り越えていくのはめっちゃ面白かったですね!というかこの解決方法はすごい!読んでいて楽しかったです!ただひとつ気になったのが同じガガガ文庫の青春ラブコメやそのほか青春ラブコメのパロの多さ…ぶっちゃけそれらを超えていく力あるんですから作中で千歳神!とか叫ばせなくてよくないですか?喰っちゃえますよ。チラムネも弱キャラも。まぁこの辺は完璧に個人の嗜好ですが…ともあれ最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
耕平はまぁストレートにキツイやつなんですけどwでも現実でラブコメをするためにすごく一生懸命なのが青春って感じで嫌いじゃないです。時々おっちょこちょいだったり予想外の事態に弱かったりするのも、完璧すぎないことで親しみが持ててグッド!彩乃は耕平にはクールで辛辣なんですけど、とにかくスペック高いですね…耕平の一歩間違えたらストーカーの調査にもついていくどころか倍以上の仕事しますし…それにかわいい…芽衣ちゃんは正統派体育会系ほんのりふんわりすきあり系女子かと思いきや…最後で見せてくれましたね。こういう女の子嫌いじゃないむしろ好き。その他のキャラも魅力的でした!

最後に
最後まで楽しく読ませていただいました!ガガガ文庫に新たな青春ラブコメのニューフェイスが来ましたね!続刊は決まっているようなので2巻が楽しみです!

どんな人にオススメか?
青春ラブコメが読みたい方は!ちょっとメタですけど、その辺り気にならなければとにかくイベントひとつひとつが濃いラブコメとして楽しめると思います!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



現実でラブコメできないとだれが決めた?



著者



初鹿野創



レーベル



ガガガ文庫



ISBN



978-4-09-451856-6


表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのはミナミさんの「嘘月-ウソツキ-2」です!
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ストーリー A
誘惑の力に頼らず柏木の恋を応援することにした蒼。しかし、男性を次々と誘惑しまくる吸血鬼の女子・美桜に狙われることに…柏木が好きなら誘惑を使い奪いとれという彼女に蒼が取る行動とは…

〜誘惑だけじゃ物足りない〜
シリーズ第2弾!今回もピュアそうなお面の下にいい感じのドロドロ一歩手前の感情があって非常にいい恋愛してましたね!面白かったです!
吸血鬼の能力である誘惑を使い次々と男子を虜にする美桜。そんな彼女に狙われた蒼は、柏木のことも奪い取れと迫られます。蒼としては一回誘惑を使ったあとの苦しみやあの時の幸せな気持ちを知っているからこそそれを使いたくなくて、彼女を遠ざけようとします。でも結局は柏木のことが気になって2人のデートを尾行して…うーんこの矛盾感情めっちゃいいですね。美桜に誘惑を使われた時の先輩の反応もすごくよかったですね。この人現状1番ピュアなんですよね。だからこそこの感情が確実にドロドロになりそうなんですけど…後半からは柏木のことは切り替えて美術部の活動に精を出す蒼が描かれます。その中で新しい関係が構築されたり、柏木も実は蒼が必要なことに気づいて…と、どんどん物語が加速していきそうな予感…今回も最後まで楽しく読ませていただきました!

キャラ A
蒼は人間らしくていいですね。好きな人に誘惑は使えない。でも先輩との初デートは気になるから尾行する。柏木のことは好きだけど、魅力的な女の子が出てくると気になって…いい男子高校生ですね。今回のメインヒロインの1人である美桜は吸血鬼らしいというか、自分は普通の人とは違うから、特別なんだからという感情があってそれも相まって妖艶さが際立ってますね。後半から出てくる宮村も非常にグッドでしたね!

最後に
今回も面白かったです!後半から物語は確実に動き始めたのでこれからどんな展開になるのか楽しみです!3巻も読みます!


それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



嘘月-ウソツキ-2



著者



ミナミ



レーベル



サンデーコミックス



ISBN



978-4-09-850079-6


表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは零真似さんの「君はヒト、僕は死者。世界はときどきひっくり返る」です!
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ストーリー A
内容は、空に世界時計という巨大な砂時計が浮かび天獄と地国に分かれる世界。地国で暮らす死者のデッドはある夜、天獄から降ってくる1人の女の子と出会う。ファイという彼女に恋をしたデッド。しかしデッドは死者であり、ヒトであるファイとの恋は実らない。彼女が天獄に戻れるようになる天地返りの日まで地国のゾンビからファイを守ることに決めたデッドだが、世界を揺るがす危機に巻き込まれていき…とこんな感じです!

〜死者とヒトのボーイ・ミーツ・ガール〜
第14回小学館ライトノベル大賞ガガガ賞受賞作!角川スニーカー文庫からデビューした零真似さんの作品です。どこまでもまっすぐにデッドとファイの恋を描いた素晴らしいエンタメでした!面白かったです!
まず世界観がすごくいいですよね!空に浮かぶ巨大な砂時計・世界時計。全ての砂が落ちきると天地返りという現象が起きて上下が入れ替わる。天獄にはヒト、生者が住み、地国には死者やゾンビが住む…幻想的なのにどこかリアルさがある世界観でしたね!物語は死者であるデッドがヒトであるファイと出会うところから始まります。空から女の子が降ってくるのって王道を通り越して古典的ですらありますけど、こういう風に描かれるとグッとお話に引き込まれますよね。最初は死者であるデッドをゾンビと勘違いし、襲われると思って逃げ出すファイ。しかし彼女に恋をしてしまったデッドの説得もあり、ゾンビだらけの地国で彼女を守るために戦うことを決めます。ちなみに地獄ではざっくりいうと理性があるのが死者で、理性なくヒトを襲うのがゾンビという感じです。好きだから。それだけの理由でファイを守るために地獄を旅して、ファイのためにゾンビと戦って、ファイのために天獄から
降ってくる食料を見つけて…と純粋にファイのために頑張るデッドは応援したくなりますね!そしてついに運命の日、天地返りの日が訪れます。この日はすごく煌めいていましたね…デッドの気持ちがファイに届いて、ファイがその気持ちに応えて、逆さまになっていく世界でこの世界の象徴でもある世界時計に近づいて…空中で手をつないでくるくると世界で1番自由な2人は読んでいて本当に眩しかったです。後半からは2人の恋が世界を敵に回して、そして世界の危機に立ち向かうお話へ。でもデッドとファイの2人ならどんな困難でも乗り越えられて、どんな時でも必ず2人一緒に戻ってこれる安心感がありました。だからこそこの結末は何にも変えがたいんだと感じました。零真似さん再始動作、最高に楽しませていただきました!面白かったです!

キャラ A
デッドは本当にまっすぐファイという1人の女の子のために行動していてめっちゃ好印象でしたね!死者とか生者とかそういうの乗り越えてめっちゃ幸せになってほしいです!ファイはちょっとバイオレンスだけど元気いっぱいでな女の子!最初は元気がいい印象が強かったですけど、後半になるにつれて頼り甲斐があってでも守りたくなるような魅力のある女の子であることをたくさん知れてよかったです!

最後に
最高のボーイミーツガールでした!零真似さんのこういう作品が読みたかったんです!2巻もあるんですかね?それともキリがいいのでここで終わり?とにかく零真似さんの作品待ってます!

どんな人にオススメか?
ボーイミーツガールを読みたい方は!幻想的な世界観で描かれる死者とヒトの恋物語は、2人が世界を変えてしまうお話は、読めば必ず心に残る何かがあるはずです!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



君はヒト、僕は死者。世界はときどきひっくり返る



著者



零真似



レーベル



ガガガ文庫



ISBN



978-4-09-451855-9


表紙の画像は「版元ドットコム」様より



残業時間が月60時間を超えました。
社畜系ラノベブロガーの夏鎖芽羽です。くそが。

さて、今回は表題の通りラノベの読者活動を続けていくのは難しいよって話です。
今回たらたら感強いので、面倒くさい人は最後だけ読んで。

とにかくラノベってファンの絶対数が少ない。
それはラノベを読む人、書く人みんな認識してること。少なくとも観測できる範囲では。

ラノベの人口は何十万人とかいう記事が昔あった。でもそんなにいるわけない。月に10冊以上買う人はせいぜい1万人前後だろうし、この中で月にその月の新作を買う人なんてもっと少ない。それなのにラノベは毎月200~300冊出るし、新作だって少なくとも50冊は出ている。

そんな数少ない同志に向けて感想書く意味なんてなかなか見いだせない。

そもそも論、読書(漫画やラノベは読書じゃねーよっていうクソ議論はゴミ箱)は人と共有する趣味じゃない。感想を発信する人は1作品あたりよくて1割だと思う。いやそんなにいないか。3%くらい?3000部売れてる作品の感想を300人の人が書いてるわけない。

でも時々、ラノベファンに向けて感想を発信したりする人が出てくる。
でもみんなよくて半年でやめていく。なぜか。大体は自分一人でやきれないことをやろうとするか、レスポンスが得られないからだ。前者はともかく後者は当たり前だ。ファンが少ないだから。

Twitterで感想をツイートしてた人はいつの間にかソシャゲの話しかしなくなる。
ブログに感想書いていた人は環境が変わったらすぐに辞めてしまう。
動画をコツコツ作っていた人もいつの間にか最新動画が1年前になっている。
全部反応がもらえないから。誰も見てくれないから。

特にラノベ読者は、高校生はともかく、あまり他人と関わりたがらない。ラノベの感想を発信する中だと僕ですら社交的な部類になる。だから横のつながりからの拡散も狙えない。

何もない空間に向かってひたすら壁打ちする感覚は、知っているからわかるけどすごくつらい。

レスポンスを得られても、今度は大学生、社会人と変化していく環境がそれを許さなくなる。
自分自身に何があろうとも、ラノベはガンガン発売されるし、どんどん読みたくて読めないラノベが積みあがっていく。そしてレスポンスを得られない感想を発信する。マゾじゃなければ続かない。

それにコスパがいいって言われていたラノベもソシャゲやVtuberを前にすっかり化けの皮が剝がれた。だって無料で何十時間も楽しめるコンテンツだぞ?楽しまない理由がない。それにラノベも年々値段があがっている。5年前くらいはMF文庫Jは全作品定価が同じで626円だった。それが今じゃ最低704円だし800円代もぽつぽつ出始めた。(消費税あがったのもあるけど)。ランチ一食分だ。少なくとも大学生くらいまでにとってがコスパのいいコンテンツじゃない。

と色々理由はあるけど、ラノベの感想を発信したりファン活動する人は貴重だからさ、みんなで応援してみようよ。面白い作品を出会うきっかけになるかもよ。

あっ、僕はここまできたら簡単にやめないので最近ラノベの感想を発信する活動を始めた人を応援してあげてください。ラノベ好きですし。

最後にオススメ本

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは望公太さんの「ちょっぴり年上でも彼女にしてくれますか?6~とびっきりの王子様~」です!
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前巻の記事↓
ストーリー A
内容は、妃さんが義母になるというピンチ?もあったものの、なんとかこれまでの通りの関係を織原さんと築けているモモ。しかし文化祭を目前にウラにピンチが。なんと指宿と口論した末に部屋に引きこもってしまったという。ウラのためにできることはないか…模索する中でモモ、ウラ、カナそしてリュウの3人の間にあった過去の出来事が思い出されて…文化祭編開幕!とこんな感じです!

〜ウラと指宿がピンチを乗り越える⁉︎〜
シリーズ第6弾!短いながらもウラを主人公に据えてしっかりと文化祭編を書き切っていましたね!めっちゃ面白かったです!
まず序盤。妃さんがモモの義母になります。よく考えなくても自分の彼女のお姉さんが義母って究極アルティメットに嫌ですよね…でもそこをうまく受け入れて乗り越えてちゃんと迎えいれることができるモモはいい意味で大人で、悪い意味で子どもっぽくないなと感じました。そして織原さんとの電話のやりとりが…こういう子どもっぽいところも含めて織原さんかわいいって思えますね。そして文化祭編!前巻から動きはありましたが、今回は完全にウラメインで物語が進んでいきます!指宿との口論の末に引きこもってしまったウラ。その原因は…そしてモモ、ウラ、カナ、ここにはいないリュウの4人にあった過去の出来事…中学時代の人間関係って呪いに近いんですよね。成功すれば多分この先の人生失敗しても成功体験を元に取り戻せますし、失敗したらずっと負け続ける。そんな人間の根幹を作るパワーがあると思います。でもそこに向き合って、しっかり乗り越えて、自分の口でしっかりと指宿に言いたいことを言えるウラは陰キャだろうがなんだろうがすっごくかっこよくて強くて見ていてすごく応援したくなりました!そしてモモのサポートが強い。文化祭では織原さんが相変わらずのやらかしっぷりでしたがwラストも含めてこのシリーズで1番印象に残るお話でした!面白かったです!

キャラ A
ウラはあんなに卑屈で陰キャでカッコ悪いところ見せておいて、ここでしっかりと過去と向き合って乗り越えていける強さはすごいですよ。すっごくカッコよかったです!モモはウラのことをきちんとわかってサポートしてあげるのがすごいなって…妃さんの件といい子どもらしくなくて見ていてなんとなく不安ですが、そういうところは織原さんがきちんと見てサポートしているのかなって思います。指宿は思わず「かわいいじゃん」といってしまうかわいさがありましたね。この初さはグッドです!

最後に
短いながらもこのシリーズで1番印象的なお話だと思いました!なんか最終回っぽいですが続きますよね?続刊待ってます!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



ちょっぴり年上でも彼女にしてくれますか?6~とびっきりの王子様~



著者



望公太



レーベル



GA文庫



ISBN



978-4-8156-0563-6


表紙の画像は「版元ドットコム」様より



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