2021年01月

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは屋久ユウキさんの「弱キャラ友崎くんLv.9」です!
⚠︎ネタバレありです!
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前巻の記事↓ストーリー キャラ AA
内容は、レナちゃんに送られてきたLINEをきっかけに決定的にすれ違ってしまった友崎と菊池さん。そのことを知った優鈴と中村から友崎はファミレスに呼び出されて自分のしたことの意味を知ることになる。なんとか菊池さんとの関係は取り直したものの、友崎はゲーマーとしての自分の<業>とも呼ぶべき本質と向き合うことになる。そしてその中で明らかになる菊池さんのことと、日南葵が特別だという感情。果たして友崎は自分と向き合い、菊池さんと、そして日南に対する思いに向き合うことができるのか…とこんな感じです!
〜本質を暴け〜
シリーズ第9弾!累計120万部突破!アニメ絶賛放送中と今まさに油の乗りが最高の状態のシリーズですね!
まず言わせてください…

すごい

とにかくすごかった。413pの物語に屋久ユウキさんの描ける全てが詰め込まれていたと思います。キラキラ輝く青春じゃない。かといって泥臭く醜い自分自身と向き合う物語でもない。本質という誰にもわからない自分の核を暴いて暴いて明らかにして追い詰める。そんな物語でした。そして1巻の伏線をここで回収してくる。圧倒的すぎました。とにかくすごい。すごすぎてすごいしか言えないです。
さて、いつもはストーリーに沿って感想を書いて、キャラの魅力を伝えていくんですけど今回は以下の三つの視点で感想を書いていきます。

・友崎が自分の業を知る
・菊池さんが天使からデウス・エクス・マキナにジョブチェンジ
・日南葵が魔王から人間にジョブチェンジ

友崎が自分の業を知る
友崎がアタファミのオフ会で菊池さんとうまくいっていないことを明かして、自分の本質と向き合うシーンがあります。友崎の人生のプレイスタイルは究極の個人戦でチームプレイではない。その本質が暴かれ、菊池さんとの関係に決定的な亀裂が(目には見えませんが)生じることになります。恋人としての<形式>で誤魔化そうとしていた友崎はこれによって菊池さんとの関係性見直し、もとい自分が1人でどんどん世界を広げていく生き方の見直しに迫られます。ここですごいのがなんだかんだいって自分の本質を変えようとはしないことなんですよね。最初は周りとの関係を捨てて世界を狭めようとして菊池さんとの関係を守るために世界を広げるのをやめようとはしましたが、それは自分を変えようとはしていないですよね。本当は自分が個人戦をするのをやめてチームプレイをしようと考えてもいいはずなのに。そうしないところに友崎の強さの本質があって、ゲーマーとしてキャラを変えて「弱くてニューゲーム」をしようとしたり、みみみの言葉で気づくことができたり…友崎が本当に強キャラの理由は「自分の本質を変えようとしないこと」にあるんじゃないかなと思いました。

菊池さんが天使からデウス・エクス・マキナにジョブチェンジ

僕はこれまで無邪気に大天使・キクチエルとか言ってましたけど彼女はデウス・エクス・マキナでしたね…正直言って怖すぎます…背筋が凍る体験を久しぶりにしました…ずっと菊池さんに取材されていた…?なにそれ。怖すぎます。この物語の中で誰よりも人間離れしていたのは彼女でしたね…いや天使という意味では人間離れしていたかもですけど…文化祭の劇の中で日南にしか知られずに彼女のことを…いや怖い。怖すぎる。菊池さんをかわいい女の子として見るのは多分もう無理です。これ作中だと業って表現されますけど、どっちかというと無邪気な悪意に近い気がします…幼い子供が銃を持っていて安全装置は外れていて何かの動き一つで引き金が引かれるみたいな。しかも他人の核を暴く作品をネットに公開…?確実に弾丸ぶっぱなしてますよ…怖すぎました…

日南葵が魔王から人間にジョブチェンジ

これまで魔王として、倒すべきラスボスとしての日南葵がこの物語ではどこか徹底的に描かれていたと思います。それが今回ラストのたかが10数ページで普通の人間になってしまいましたね。確かに日南葵はこれまでもこれからもきっとパーフェクトヒロインですが、もうただの人間ですね。というか1巻の「人生はキャラ変できる」ってそういうことですか。本当にただの人間ですね。自分の正しさを誰かに証明させるのは魔王でも倒すべきラスボスとしての考えではなく普通の人間ですよね。友崎という強キャラに自分のメソッドを仕込んで正しさを証明させる。日南はどこまでもプレイヤーで、魔王じゃなかったんですね…そのことにすごくがっかりしている自分もどこかいます。この物語の行き着く先は「菊池さんと別れて友崎が日南という最強を倒す」物語だと思っていました。でも実は全然違くて「人間としての日南葵を菊池さんと救う物語」に舵を切ったなんじゃないかなーと思います。少なくとも前者はなくなったのかなと。多分それは文化祭編あたりでなんとなくわかってはいたんですけどね…でもこういう物語になったきっかけが、作者の屋久ユウキさんが友崎と菊池さんとの関係を切りたくないが故の結果なら、僕はそれはなんか違うとも思ってます。それこそ屋久さんが恋愛を神聖視しているのではないのかなとも思います。

と色々書きましたが…9巻ははちゃめちゃに面白かったです。こういう物語を読むために僕はラノベを読んでるんだなとラノベ歴10年にして再認識させられました。10巻待ってます。あと岩浅さん頑張ってください。


それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



弱キャラ友崎くんLv.9



著者



屋久ユウキ



レーベル



ガガガ文庫



ISBN



978-4-09-451878-8


表紙の画像は「版元ドットコム」様より

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのははむばねさんの「元カノと今カノが俺の愛を勝ち取ろうとしてくる。」です!
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ストーリー A
内容は、主人公の白石孝平は中学生の頃からずっと同じクラスの紅林優香に告白されて付き合うことに。しかし!それに待ったをかけたのは青海玲奈。かつて孝平と1日だけ付き合っていた彼女はまだ自分が孝平の彼女だと言い張る。対立する優香と玲奈は三ヶ月間孝平に自分をアピールして、どちらを選んでもらうか勝負することに!授業中、放課後、休日と2人のヒロインによる熾烈なヒロインレースが開幕!とこんな感じです!

〜彼女は2人?どっちを選ぶ?〜
はむばねさんの新作!カクヨム発の書籍化作品ですね。かなりライトで軽い作品でしたが、それ故に2人のヒロインと付き合うという設定を無理なくこなしている印象でしたね。終始明るく楽しい作品でした!面白かったです!
中学の頃からのクラスメイトである優香に告白され付き合うことになった孝平。しかしそれにたった1日だけ付き合った元カノの玲奈が待ったをかけてきて…というのが物語の始まり。序盤にしてはなかなか重たい設定をぶん投げてきますね…玲奈さん…付き合って初めてのデートで「今日はもう解散」を「別れましょう」といって孝平を誤解させただけではなく、1年間も恥ずかしくてまともに喋れないから会話も交わさないという…いやいやあの状況であの言葉だったら絶対誰でも別れようって思いますよ…それを受け入れてあげる孝平…君はすごく人間ができたやつです…そんなこんなで始まるヒロインレース!授業中、放課後、休日をバカップルな3人のラブコメは見ていて楽しいですね!会話文中心で本当にサクサク読めますし、時折見せる3人のギャップが非常に良かったです!実はゴキブリが苦手で辛い物がめちゃくちゃ得意な孝平とか、いつもは抜群のプロポーションでアピールする優香がプールでは玲奈に敗北したり、いつもは優等生でクールな感じの玲奈が実はかなりポンコツだったり…テンポのいいやりとりの中でキャラの魅力を存分に発揮していたと思います!ラストもこの作品らしい締め方でよかったです!最後まで楽しく読ませていただきました!

キャラ A
孝平は聖人みたいな奴でしたね…1年前に自分を振った(と孝平は認識していた)女の子を受けれてあげたり、優香と玲奈のどちらかだけと接するのではなく玲奈と接する時は優香も、優香と接するときは玲奈というように分け隔てなく平等なのが本当にすごかったです…なんなんですかねこと男。優香は元気一杯で見ていて楽しい女の子でしたね!途中ヤンデレの香りを感じたので今後の覚醒に期待したいですね!玲奈は正直その言葉で別れたって思わない方が無理だよ!と序盤の印象は最悪でしたが、健気に頑張る姿を見てちょっと見直しましたね…

最後に
テンポ良くサクサク読めるラブコメでした!伏線も残っているので2巻以降どうなるか楽しみですね!続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
とにかくテンポのいいラブコメを読みたい方は!玲奈にはちょっとかなりえぇ…と思うところもあるかもですが、聖人のようにそれを受け入れる孝平と楽しい3人のやりとりが魅力の作品です!気になったかたは!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



元カノと今カノが俺の愛を勝ち取ろうとしてくる。



著者



はむばね



レーベル



角川スニーカー文庫



ISBN



978-4-04-110946-5


表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのはみかみてれんさん原作、七路ゆうきさん漫画の「もし、恋が見えたなら」です!
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ストーリー A
他人の恋が矢印になって見える少女・鳴は恋愛には関わらないという決心の元、全寮制の女子校に進学する。そこで出会ったのは幼馴染で面倒見のいい紗世と美人なりんな。もう恋はしないと決めたはずなのに2人の恋の矢印は鳴の方を向いていて、しかも2人と寮で同室になってしまう。恋愛を絶対しないと決めた鳴は果たして2人と友達でいられるのか…

〜友達じゃだめですか?〜
ラノベ界の百合の巨匠みかみてれんさん原作の作品!みかみてれんさんの百合はやっぱりはちゃめちゃにいいですね…尊い…恋をしないと決めた鳴が、鳴のことが好きな紗世とりんなに心を動かされながらも学園生活を送っていくいい百合でした!面白かったです!
まずなんといってもこの作品の特徴は恋の矢印ですよね!二色刷りとなっていて、恋の矢印やピンクが色つきで表現されてします!こういうの好きですし、なんといっても鳴ちゃんが実際に目で見えている世界が表現されているのがグッド!
物語は他人の恋が矢印で見えてしまうため、恋愛絡みのトラブルに巻き込まれた鳴が全寮制の女子校に入学するところから始まります。そこで出会ったのは幼馴染の紗世。再開を喜ぶ2人ですが、紗世との間に恋愛絡みの過去が…いいっすね…久しぶりに出会った幼馴染がかわいくなってるの…ベタなんですけど、こういうところにドキドキしちゃうの本当にかわいいです…そして体調が悪そうにしているりんなと出会い、彼女を助けた?ことでりんなから一目惚れされてしまいます。幼馴染としてずっと鳴のことが好きだった紗世、そして一目惚れしたりんな。2人の一緒の部屋で生活しながら鳴は学校生活を送って行きます。鳴が紗世と仲良くすればりんなが複雑な気持ちになり、鳴がりんなと仲良くすれば紗世が複雑な気持ちに…2人の恋心を知っているが故にもやもやとしてしまう鳴。あくまで友達として2人と一緒にいたい鳴が取る行動も素敵でした。最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
鳴は虚弱体質で恋が矢印で見えるという能力を持った女の子!すぐに倒れて紗世やりんなに心配かけますが、何事にも真剣に取り組んで2人の気持ちと自分の思いをしっかりと考えられる健気な女の子でした!
紗世は鳴と幼馴染の女の子。かわいくておっとりしているように見えて、しっかりもので体の弱い鳴のことをいつも支えていましたね…りんなはクールだけどちょっと引っ込み思案というかおとなしめな女の子!近寄り難い美少女じゃなくて、こういう思わず守ってあげたくなるような保護欲を駆り立てられる女の子もいいですよね…個人的には鳴×りんなですかね。解釈違いは認めます!

最後に
二色刷りの表現や、鳴と紗世、鳴とりんなの関係が尊い最高の学園百合でした!2巻もありますよね?みかみてれんさんの百合は本当に好きなので続刊待ってます!


それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



もし、恋が見えたなら



著者



みかみてれん

七路ゆうき



レーベル



角川コミックスエース



ISBN



978-4-04-110934-2


表紙の画像は「版元ドットコム」様より




どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは小田一文さんの「貴サークルは"救世主"に配置されました」です!
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ストーリー A
内容は、とあるアニメの同人活動を2年続けるもなかなか頒布数が伸びない星夜騎士というPNで活動する大学生。しかし彼の運命はある同人誌即売会で変わっていくことに。当然現れたヒメという女子高生に魔王の復活を止める存在だと言われる。最初は半信半疑だったものの、ヒメが化け物と戦う姿を見てそのことを信じる星夜騎士。しかし魔王の復活を止めるには冬コミで新刊100部を完売必要があった。2年間で6部しか頒布できていない星夜騎士は果たして100部を頒布し切ることができるのか…とこんな感じです!

〜同人誌を100部売れば世界は救われる⁉︎〜
第12回GA文庫大賞金賞受賞作!コロナ禍でちょっと厳しい同人誌を取り入れたお話でしたね。自分の同人活動が世界の命運に?という珍しい設定を余すことなく書き切った作品でした!面白かったです!
とあるアニメのカップリングを2年間ひたすら書き続けるも頒布数は通算で6部という星夜騎士。僕もライトノベルの評論で同人活動している身(現在コロナ禍で中断中)なんですけど、最初の即売会で頒布したのは12部でしたね…懐かしい…てか星夜騎士さんその半分しか頒布できてないんですか…僕みたいに文章じゃなくて絵なのに…
閑話休題。
そんな星夜騎士の前に現れたのはかわいい女子高生。しかし突然「あなたは世界を救うために必要な人です!」というようなことを言われます。最初はもちろん疑う星夜騎士ですが、彼女のあまりにも熱心なお願いと魔王の手先である化け物の姿を見て納得することに。そして予言から星夜騎士は冬コミで100部新刊を頒布することに。しかも頒布できなければ魔王が復活してしまう…ということで星夜騎士はヒメの力も借りながら同人誌を制作していきます。ここからはとにかく熱かったですね!Twitterで認知してもらうために毎日5枚もイラスト描いて、もちろん同人誌もせっせと制作して、自分の限界を超えて頑張っていく。そうですよね。同人活動ってこういう熱がこもってるんですよね…解釈違いで喧嘩したり、世界を救うことなんかよりも自分の好きを誰かと共有したい気持ちを優先したり…こういうドロドロとした熱をぶつけたものが同人誌ですよね…そして冬コミ当日。星夜騎士にとっては勝負の、そして世界にとっては魔王が復活するか否かをかけた勝負が始まります。冬コミの描写も見事でしたね…うんすごくいいです。ラストは世界の命運と同人誌の完売というどう繋がるかわからなかったところがきちんとつながって素晴らしいエンディングを迎えていました!最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
星夜騎士は最初は本当にしょうもないうだつの上がらない大学生同人作家という感じでしたが、ヒメの指導の元どんどん同人作家として人間味を増していきましたね…ヒメは最初はかなり突拍子もないことをいうのでエキセントリックなイメージがありましたが、どこまでも星夜騎士を支える最高のヒロインでした!

最後に
同人活動×世界の命運というどう繋がるかわからない二つの要素がストーリーを通して見事に繋がるいい作品でした!まだ回収されていない伏線もあるのでぜひ2巻も読みたいですね!続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
同人活動している、興味がある方はぜひ読んでみてください!すっごく熱く同人誌に向き合う星夜騎士の姿がめっちゃいいです!同人活動と世界の命運という繋がらなさそうな要素がストーリーを通してがっちりと噛み合うのもグッド!気になったかたはぜひ!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



貴サークルは"救世主"に配置されました



著者



小田一文



レーベル



GA文庫



ISBN



978-4-8156-0887-3


表紙の画像は「版元ドットコム」様より




どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは七奈ななさんの「男女の友情は成立する?(いや、しないっ!!) Flag 1. じゃあ、30になっても独身だったらアタシにしときなよ?」です!
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ストーリー A
内容は、とある田舎の中学校の文化祭でフラワーアクセサリーを販売していた夏目悠宇。全然アクセサリーが売れずに落ち込んでいたところ、とんでもない美少女の犬塚日葵が自身の人脈をフル活用してアクセサリーを完売させてしまう。その出来事をきっかけに親友となった2人は「30歳になっても独身だったら結婚」という約束の元、アクセサリーショップの開店を目指して頑張ることに。2年後、高校に進学した2人は相変わらず親友として仲良くしていたが、悠宇が初恋の相手と再会したことで2人の親友関係に亀裂が入り…果たして男女間の友情は成立してそれは維持できるのか…とこんな感じです!

〜男女の友情は成立しますか?〜
七奈ゆうさんの新作!電撃の新文芸で作品を発表されている方ですね。電撃文庫は初とのこと。個人的にも初挑戦の作家さんになります!とにかく悠宇と博葵の親友?関係が絶妙なラブコメでした!面白かったです!
田舎の中学校でフラワーアクセサリーをきっかけに出会い親友関係になった悠宇と日葵。とここでまず言わせてください…「男女の友情は成立しない!」いやしないですよ!男女の友情は成立しないです!お互いがジェンダー的なもの抜きにして異性愛者なら成立しないです!それはまやかし!マボロシ〜(IKKO)無理無理マジ無理絶対無理。と男女の友情は成立しない教会副理事長の僕が言っておきます。
閑話休題。
さて、フラワーアクセサリーが全然売れずにピンチだった悠宇を助けてさらには将来の約束?までかわして運命共同体という名の親友関係になった2人。悠宇がアクセサリーを作り、それを身につけた日葵がSNSで宣伝し順調に売り上げを伸ばしていく。2人の関係はアクセサリー販売はもちろん友達としても確固たるもので、下ネタを言ったりなかなかに激しいスキンシップもあり…クッソ…男女の友情は…成立しないんじゃ…いやするのか…?と男女の友情は成立しない教会副理事長の僕の内心が揺れたところで悠宇は学校で榎本凛音という黒髪美少女と出会います。いいっすね。黒髪美少女。好きですよ。黒髪美少女。その子が持っていた悠宇が作ったフラワーアクセサリーを直したことで近づいていく2人の距離。そして悠宇の初恋の人であることが発覚します。ここから悠宇と日葵の関係が徐々に狂いはじめます。初恋の人に出会えたことでフラワーアクセサリー作りに力が入る悠宇、悠宇がこれまでフラワーアクセサリーにしか向けていなかった視線が凛音にも向けられるようになり自分の中に生まれた気持ちに気付く日葵。アクセサリー作りが進む中でこじれていく関係…このこじれ方がまた「男女の友情は成立する!」という前提の下に成り立っていて、だからこそ危ういみたいなのが非常にいいですね。そしてこの決着の付け方も見事…これには男女の友情は成立しない教会副理事長の僕もニッコリです。最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
悠宇はフラワーアクセサリー作りが生き甲斐な少年。こういう何かに一途系男子はめちゃすこですね。日葵のことをよく知っていて信頼しているからこそ、こうしていい関係が保ててあんな風に喧嘩できるんですね…日葵は明るくてボーイッシュでめちゃくちゃかわいい女の子!こんな女の子と男女の友情は成立しません!男女の友情は成立しない教会副理事長の僕は怒りますよ💢とにかく仕草や表情がすごく可愛くて、いたずらに成功した時の表情泣いちゃった時の、自分の感情に気付いた時の表情…その全てが愛おしいです…かわいい。凛音ちゃんは最初はツンツンしてハリネズミな感じの女の子でしたが、悠宇のアクセサリーと情熱に見せられてどんどんかわいい女の子になっていきましたね!黒髪ロングは正義!

最後に
男女の友情を取り入れためっちゃ面白いラブコメでした!2巻もすでに決まっているとのことで続刊が楽しみですね!はちゃめちゃに待ってます!

どんな人にオススメか?
男女の友情は成立する?というワードにピンと来た方は!親友としての悠宇と日葵の関係、そして気持ちに気付いてしまってからの2人の関係…とにかく尊いです!またフラワーアクセサリーの描写もすごく丁寧で読んでいて悠宇がどんなアクセサリーを作っているのかその光景が浮かんでくる素敵なシーンでした!気になった方はぜひ!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



男女の友情は成立する?(いや、しないっ!!) Flag 1. じゃあ、30になっても独身だったらアタシにしときなよ?



著者



七奈なな



レーベル



電撃文庫



ISBN



978-4-04-913372-1


表紙の画像は「版元ドットコム」様より




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