2021年01月

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは有馬桓次郎さんの「ステラエアサービス 曙光行路」です!
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ストーリー A
内容は、戦後飛行機産業が発展した世界。憧れの亡き父の後を継ぎ商業飛行士としてデビューした夏海。彼女は姉の美春が経営するステラエアサービスという会社で妹の秋穂のサポートも受けながら日々仕事をこなしていた。しかし仕事をしているうちに夏海のパイロットとしての致命的な欠点が明らかになり…さらに山で遭難者が発生し駆けつけられるのが夏海しかいないという状況に陥るが…とこんな感じです!

〜小型飛行機で空へ!〜
元々気になっていた作品だったのですが、発売月に買いたい作品が多くスルーしていた今作。先日、作者さんにTwitterでリプライをいただいたこともありこの機会に読んでみました。やっぱりプロペラ機には夢がありますね…南アルプスを望む山梨県を舞台にハートフルな作品でした!面白かったです!
まず現代日本より航空産業が発達した世界という設定が素晴らしかったですね。作者の有馬さんが戦史ライターということもあり、設定はカチッとしていて航空産業が発達した世界というイメージが掴みやすかったです!物語は天羽家三姉妹の次女である夏海が商業飛行士としてデビューするところから始まります。戦闘機・飛行機はあまり詳しくないのですがやっぱりプロペラ機というのは趣きがあっていいですね…夏海が乗る三式連絡機を整備するのが第二次世界大戦時にビルマの最前線で整備士をしていた夏海の祖父という設定もグッド!こういう頑固オヤジ好きです!姉の美春が経営する会社で飛行士として働く夏海。そしてそのサポートをする妹の秋穂。美春が頑張って取ってくる以来は農薬散布ばかりで、退屈する夏海ですがそれでも仕事はミスばかり…最初は飛行士になりたてだからと思っていたら、ある依頼で夏海の飛行士としての致命的な弱点が判明します。ここの夏海の落ち込み具合と葛藤はよかったですね…地元では名の知れた飛行士だった父親。しかしうまく飛べない自分。なんとか調子は取り戻してもフラッシュバックする失望の言葉…そんな風に落ち込んでいる最中に空を飛ぶ夏海に無線が。今にも雪崩を起こしそうな山から遭難者を助けて欲しいという依頼…絶望的な条件の中で真価をはっきする夏海の姿はかっこよかったですね…最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
夏海は元気一杯な女の子!すごく元気が良くてルンルン気分で飛行機に乗っていてかわいかったですね。壁にぶち当たったてそれを乗り越えていく姿もグッド!姉の美春は穏やかそうに見えて実はかなりやり手な女性。ステラエアサービスが籍を置く県営空港でも一目を置かれる存在とキャリアウーアン的な雰囲気と、穏やかな姉というギャップがグッド!秋穂は元気一杯な姉にいつも困らされている妹。でもあることから県営空港では一目を置かれる存在で…こういう秘密がある女の子いいですね…そのほかのキャラも魅力的でした!

最後に
面白かったので2巻もあるならぜひ読みたいです!プロペラ機に女の子が乗ることはとてもロマンがあることなんですよ…2巻待ってます!

どんな人にオススメか?
飛行機が好きな方は!プロペラ機はロマンです!山梨県を舞台に繰り広げられる飛行機を中心としたヒューマンドラマは人の温かさを確かに感じられます!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



ステラエアサービス 曙光行路



著者



有馬桓次郎



レーベル



電撃の新文芸



ISBN



978-4-04-913327-1


表紙の画像は「版元ドットコム」様より




2020年上半期どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)

さて、今回は2020年に読んだ新作ラノベの総決算企画として新作ラノベ10選を紹介していきます!2020年に読んだ新作ラノベは137冊くらい(シリーズも入れると190冊くらい?)でした。今年はとにかく新作ラノベを読むことに力を入れて過去最多の読破数になりましたね…コロナとかもあっていつも以上に「新作ラノベを応援しなくちゃ!」と思って結構読みました。まぁそのおかげて続刊読むのがかなりおざなりになったわけですが…まぁ新作ラノベに貢献したいのが一番なのでいいんですけど…そんなわけでいってみましょう!

2019年の記事↓



条件
・2020/1~2020/12に1巻が発売された新作ラノベが対象
・シリーズ続刊は含まない
2020年上半期2020年下半期に紹介したラノベが必ずしもここに入るわけではありません。また上半期・下半期10選以外からも選出することがあります。


それではまずは2020年の新作ベストをご紹介!僕が読んだ新作ラノベで一番面白いと思ったのは…古宮九時さんの「Babel」です!
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リブート作品ということもあって上半期ベストには入れなかったのですが(どうしても推したい作品もあったので…)でもやっぱり2020年のライトノベルはこの作品なしには語られない。電撃文庫版の何倍もパワーアップして面白い。絶対に2020年の一番にしなくちゃいけないと思ってこの作品を選びました…!とにかく読んでほしい言葉と世界に触れるファンタジーです!

「Babel」古宮九時 電撃の新文芸
現代日本から突然異世界に迷い込んでしまった女子大生の水瀬雫。砂漠のど真ん中で途方に暮れていた彼女は行き倒れかけたところを商人たちに助けられる。その商人たちの一緒にいたエリクという魔法士の青年と出会うことで雫の運命は変わっていく。日本に帰還する術を探す雫のために、共に旅をすることを決めるエリク。彼が対価として求めたのは雫の国の文字をエリクに教えることだった。剣と魔法の世界で、言葉をきっかけ世界に触れるファンタジーが始まる!
子供の頃、初めてファンタジーに触れたあの時のあの感覚。その全てを思い出して、もう一度あの時の感動を感情を面白さをその全てを思い出させてくれる作品です!突然異世界にやってきてしまった雫が魔法士のエリクと出会い旅をする中でお互いに教えあうそれぞれの世界の言葉。その中で掘り下げられる異世界のこと…とにかくこれ以上面白いファンタジーにはなかなか出会えないです!電撃文庫版既読ならぜひ読んでほしいですし、まだ読んだことがない方はぜひぜひ読んでください!後悔させません!






以下9作品です!


「ボクは再生数、ボクは死」石川博品 エンターブレイン
しがない28歳の会社員の狩野忍はVR空間<サブライム・スフィア>で世界最高のモデラーが作り上げた世界最高の美少女シノとしてVR風俗に通って遊んでいた。そんなある日、ツユソラというこれまでにない美女娼婦に出会いあっという間に彼女の虜になる。しかしツユソラはすぐに百万単位のお金が動く超高級娼館へと移籍してしまう。彼女を指名するためにシノは会社の先輩であるイツキと共にストリーマになり動画配信を行うことで多額の金を稼ごうとする。だが、動画や配信は次第に過激さを増していき…そしてツユソラに会いに行けるようになったシノはツユソラに関する衝撃の真実にたどり着くことに…
とにかく圧倒的なVRの描写魅力の作品!VR描写に関してはあと3年はこの作品を超える作品は出てこないですね。それくらい引き込まれました。VRをとことん楽しむために現実の自分はオムツを履いていたり、VR空間ならではの人殺しあり&倫理観ギリギリの無法地帯感とか…そんな現実とVR空間での振る舞いのギャップも魅力的でした。サブライム・スフィアで繰り広げられるセックス&バイオレンスな物語は読みやすい文章も相まってどんどん引き込まれていきましたね!ツユソラに関する衝撃的な秘密もよかったですし、設定・ストーリー・キャラ全てが最高でした!

紹介記事↓





「今はまだ「幼馴染の妹」ですけど。」涼暮皐 MF文庫J
願いを叶えるという星の涙という都市伝説が出回る街。そんな街で主人公の伊織は幼馴染の妹・双原灯火に出会う。久しぶりに出会った灯火はなぜか伊織につ小悪魔系後輩キャラとして付き纏う。本当は照れ屋で子犬系な彼女は、小悪魔系とは自称だけで伊織に攻められるばかり…そんな彼女にはある目的があり…
ラブコメで唯一背筋が凍った作品。凍らせるな。いや本当に最高に面白いんですけど。突然押しかけてくる謎の後輩。小悪魔系を自称するも全然そんなことはなく子犬系な灯火。そんな彼女と伊織のやりとりにニヤニヤしていたら、3章から突然牙をむくラブコメ。読み進めていく中でなんとなく気づいていた違和感がつながり、ストーリーは思わぬほうへ転がっていく。なぜ幼馴染の妹である灯火は急に伊織にアタックしてきたのか。与那城というクラスメイトはなぜ伊織にキツく当たるのか?もう1人の幼馴染である陽星の伊織の扱いは?そして疎遠になってしまった幼馴染は?今どこでなにをしているのか?願いを叶える星の涙とはなんなのか…令和時代のラブコメの最高峰にして頂点。そして次世代ラノベラブコメのリーディングヒッター。とにかく読んで一緒に胃を痛めましょう(激痛)

紹介記事↓




「オーバーライト」池田明季哉 電撃文庫
イギリスのブリストルの大学に留学する日本人のヨシ。彼はバイト先のゲーム店の壁が落書きされているのを見つける。バイト先のブーことブーディシアにそれはグラフティというアートのひとつだということを教えてもらう。バイト先のゲーム店に落書きをした犯人を探すことになったヨシとブー。その中でブーがかつてブリストルのゴーストと呼ばれた天才的なライターであることを知る。グラフティをやめてしまった彼女が抱える秘密とは?そしてグラフティを町から消そうと市議会との戦いが始まり…
新人賞受賞作の中では本作がNo.1でしたね…バンクシーの生誕地イギリスはブリストルを舞台にした作品!グラフティというアートをめぐり熱いヒューマンドラマが繰り広げられます!作者の実体験を元にしたリアルなイギリスの描写、アートであり文化であり生き様であるグラフィティにヨシが魅了されていく過程…グラフィティなんて落書きだと一蹴してしまう大人たちに立ち向かうヨシやブーの活躍がとにかく痺れました!

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「楽園ノイズ」杉井光 電撃文庫
自分で作った音楽の再生数が伸びないことに悩みを抱える村瀬真琴。彼は姉のアドバイスの元、女装をして演奏する動画をあげる。すると謎の女装JKミュージシャンとして一躍話題になる。しかし、その動画をたまたま見ていて音楽教師の花園美沙緒先生に正体がバレてしまい女装ミュージシャンであることを秘密にしてもらう変わりにこき使われることになる。そんなある日、同じく花園先生にこき使われる冴島凛子と出会う。かつて天才と呼ばれたピアニストの彼女はなぜピアノを辞めてしまったのか…そして真琴の元には次々と問題を抱えた音楽少女が集まっていくが…
杉井光さんの音楽ものは最高だなと改めて認識した作品。音楽の才能を持ちながらも何か悩みや問題を抱える少女たちとバンドを組むことになる真琴。文章を読むだけで知らない音楽が頭の中に流れだすのは杉井光さんの作品だけです!終盤の展開からのライブシーンは本当にズルい!僕の大好きな杉井光さんの最高の作品でした!

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「ブレイドスキル・オンライン」馬路まんじ オーバーラップ文庫
現実では圧倒的不運に日々泣かされる高校生のユーリは新たにブレイドスキル・オンラインというVRMMOを始める。攻略サイトで最強とされる職業・サモナーと最強武器の弓、そしてステータスの割り振りは幸運値極振りとゲームを楽しむ準備万端!かと思いきや攻略サイトの情報は全てガセ⁉︎サモナーはゴミ職業、弓は最弱武器、幸運値極振りはクソステータス!しかもかっこいいアバターを手に入れるはずがランダムで美少女アバターに⁉︎最弱からブレイドスキル・オンラインに挑むことになったユーリだが、幸運極振りステータスで成り上がっていく!
やっぱりこの文章力は凄まじいですよね…常にハイテンションなのに物語を一切破綻させないどころか、どんどん面白さが加速していくの本当に最高すぎます…!そしてその文章で読ませる物語は構成力抜群でどんどん引き込まれていく…なにもかもが圧倒的でした…ガセ情報に踊らされて不利な状況からゲームを始めたにもかかわらず幸運値で勝ち抜いていくそのプレイスタイル…バトル描写も秀逸で頭脳的な側面の中に熱さも兼ね備える…非の打ち所がない圧倒的な作品でした!

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「悪役令嬢(ところてん式)」なみあと HJノベルス
女子大生のゲーマーのコノミは後輩からやったことのない乙女ゲームを借りる。早速プレイしてみるとなんとそこはゲームの中⁉︎しかもコノミはなぜか悪役令嬢のアイリーンになっていて、アイリーンはゲームの主人公であるシャーロットに⁉︎ゲーム内で好き勝手に振る舞うおバカなアイリーンがシャーロットの体で行動していたら2人とも破滅してしまう!そこで悪役令嬢の皮を被ったコノミは主人公の皮を被ったアイリーンをサポートしてゲームのTRUEエンドを目指すことになるが…
コメディはこの作品が圧倒的でしたね…なみあとさんの作品は大好きで全作拝読させていただいているのですがこんなに楽しいコメディも書けるのかと読んだ時驚きましたね。思わずくすっと笑ってしまう楽しい悪役令嬢ものコメディ。効率厨大学生ゲーマーのコノミが悪役令嬢アイリーンの体に、そしてアイリーンは主人公のシャーロットの体に…という設定はまさにところてん式。物語は一転二転する展開にTRUEエンドを目指して頑張るコノミとアイリーンのコンビが楽しかったです!オススメです!

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「あなたのことならなんでも知ってる私が彼女になるべきだよね」藍月要 ファミ通文庫
感情が目で視える特殊能力を持つ宮代空也。人の心を震わせるほどの絵の才能がある彼は毎日誰かのために、そして自分のために絵を描いていた。そんな彼の隣の席に座るのは人間嫌いを自称する凄腕プログラマー女子高生の久城紅。彼女は空也のことが大好きだったが、恋をすることが初めて10日に一度彼に話しかけるのが精一杯。でも空也の情報が欲しい紅は持ち前の高い技術力で空也の情報を集めまくり…自分の気持ちが素直に伝えられないストーカー女子と感情が視える男子のすれ違い?ラブコメの開幕!
上半期のラブコメがおさいもなら下半期のラブコメは間違いなくこの作品。超ピュア×最強ストーキング系ラブコメのくせにラストであんな感情にさせるなんて本当にズルいです…!空也のことが大好きでめっちゃストーカー(ハイテク)するのに想いを全然伝えられない紅。そんな紅ちゃんがラストであんな風に涙を流すなんて…マジでズルすぎます…クールな紅さんはどこ行ったんですか…ストーカーガールとのすれ違いが最高なラブコメでした!

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「わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ! (※ムリじゃなかった!?)」みかみてれん ダッシュエックス文庫
高校デビューを果たしクラスでもそれどころか学校でもトップのグループに所属することになった甘織れな子。しかし根は陰キャな彼女はなかなかグループの空気感に馴染めずに窒息寸前!屋上で一休みしていると同じグループに所属し学校のスーパースターである王塚真唯が現れる。なぜかれな子が飛び降りをしようとしている勘違いで2人は急接近!ようやく心を許せる友達ができた!かと思いきや真唯は恋愛的にれな子が好きになってしまい…あくまで友達として真唯と付き合いたいれな子はあるルールを決めて2人の関係に決着をつけようとするが…とこんな感じです!
2020年はラノベ百合元年とも言えるくらい百合が流行した中で、そのブームに火をつけて引っ張っていった一人はやはりみかみてれんさん。コメディテイスト強めでサクサク読めてグイグイくる美人な真唯さんが麗しすぎましたね…あくまで真唯とは友達でいたれな子と、れな子と特別な関係になりたい真唯さん。そんな二人が日常の中でドキドキ…ころころ変わるれな子の表情も最高ですし百合読みたいならこれ!と自信をもってオススメできる作品です!

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「雪の名前はカレンシリーズ」鏡征爾 講談社ラノベ文庫
異世界から襲来する「冬時間」と呼ばれる転生生物。彼らと感情を代償にして迎撃する人工天使の少女たち。語り部の四季オリガミはそんな少女たちのメンテナンスを行うカオナシとして日々ゴミのように扱われながら生きていた。そんなある日、最強の人工天使・赤朽葉カレンと出会ったことで彼の運命は変わっていく。感情を教えてほしいという彼女と共に戦い、そして失う。オリガ戦役記念都市を舞台にした物語が開幕する。
2020年セカイ系と呼ばれた作品を彷彿とさせる作品が何作品も出てきたんですけど、その中でも特に印象に残ったのがこの作品。忘れてきたゼロ年代のすべてが詰まったセカイ系的SF作品。ゼロ年代、ファウスト、世界系、君と僕、世界と自分、自意識…そんな僕らがかつて歩んできた、一片に触れてきた要素が散りばめられた素晴らしい作品。オリガミとカレンの関係性。そしてカレンというヒロインを失う物語。読めばわかる。とにかく読んでほしい。そんな作品です。

紹介記事↓





以上になります!
2020年も甘々ラブコメだったり、ワクワクするファンタジーだったり、緻密な設定が魅力のSFだったり、爽やかな青春だったり、てぇてぇ百合だったり…色んな作品に出会うことができました!今回紹介した作品はそんな作品たちのなかでもイチ推しなので気になった作品はぜひ手に取ってみてください!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのはすえばしけんさんの「元世界最強な公務員 1.帰還勇者、身分を隠してたのに新人冒険者の世話をすることになりました」です!
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ストーリー A
内容は、異世界と日本が接続された世界。かつて勇者ノインとして異世界を蹂躙した邪竜を倒した久住晴夏。しかし勇者として戦う日々に嫌気がさした晴夏は地球に戻ったあとは平凡な日々を送ろうとしていた。だが学校を中退した彼を雇ってくれるところはなかった。異世界の知識を活かして陣郷市市役所に新設された冒険者ギルドに勤めることに。ギルドとして受け入れた新人女子冒険者をサポートすることになるが、彼女たちにはそれぞれ秘密があり…さらに異世界側で何やら問題が発生し…とこんな感じです!

〜また勇者が訳あり新人冒険者をサポート⁉︎〜
参加させていただいているHJ文庫公式レビュアープログラムの作品。すえばしけんさんの作品は初挑戦ですね。昔は結構HJ文庫でお見かけしたお名前だと思ったらHJ文庫から作品を発表されるのは6年ぶりなんですね…異世界と繋がった日本を舞台に新人冒険者の女の子たちとのちょっと非日常な日常が楽しいファンタジーでした!面白かったです!
日本と異世界が繋がり行き来が可能になった世界。異世界が繋がった際に、あちら側に飛ばされてしまった晴夏はそこで聖剣と適合し勇者として邪竜を倒し世界を救います。しかし勇者としての日々に嫌気がさした彼は日本に戻り平穏な生活を送ろうとします。でも学校も中退扱いの彼を受け入れてくれる職場はなく…というところから物語は始まります。異世界帰り、というのは決して珍しい設定ではないですが序盤少ないページでサクッと説明して物語にすっと入り込めるのは好印象ですね。そして日本側にも出現し始めた魔物への対策として、また異世界と日本を繋ぐ架け橋的存在として異世界の冒険者を受け入れる冒険者ギルドで働くことになります。この冒険者ギルドは市役所の〇〇課みたいな存在ですね。晴夏はそこでミア、リュリ、マリナという3人の少女のサポートをすることになります。現代日本のことを何も知らない彼女たちに日本のことを教えたり、仕事のサポートをしたり…そんな日々が非常に丁寧に描かれていて好感度高いですね。異世界のことを知っている晴夏だからこそ、彼女たちの抱えるものに寄り添えている気がしました。そんな交流の日々のなかで見えてくる彼女たちの抱える秘密…ただかわいい新人冒険者だけではない彼女たちの一面が物語の中で掘り下げられることでぐっとお話に奥行きが出ていましたね。そして終盤は異世界からやってくる問題の解決へ…かつて勇者だった晴夏が葛藤しながらもミア、リュリ、マリナと共に強敵を倒す場面はとても盛り上がりましたね!ラストも非常にグッド!最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
晴夏は最初は掴み所がない感じでしたが、3人の少女たちを交流していくうちに彼が何を考えて行動しているのかが見えてきましたね。3人の良きサポート役でした!ミアはかわいい見た目と上品さに反して戦闘狂な女の子!使う武器も死神の鎌でかわいさとのギャップがいいですね!ラストで見せた表情も最高!リュリは3人の中でリーダー役の女の子。しっかり者でなんでもそつなくこなしますが、負けず嫌いな一面も…一生懸命なところが可愛かったです!マリナは大人びた容姿の割にはおどおどした感じの女の子。でも仲間思いで戦闘でもいざと言うときに活躍してくれる頼りがいのある女の子でした!

最後に
異世界帰りの勇者をモチーフにしたちょっとドタバタ日常系ファンタジーとして楽しく読ませていただきました!2巻もあるならぜひ読みたいです!続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
日常系のファンタジーが読みたい方は!オーソドックスな設定に魅力的なキャラでグイグイ読ませてくれます!ヒロインたちもかわいいですし、最後の盛り上がりもグッド!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



元世界最強な公務員 1.帰還勇者、身分を隠してたのに新人冒険者の世話をすることになりました



著者



すえばしけん



レーベル



HJ文庫



ISBN



978-4-7986-2372-6


表紙の画像は「版元ドットコム」様より


どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは松村涼哉さんの「監獄に生きる君たちへ」です!
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廃墟に閉じ込められた6人の少年少女。彼らは7年前に起こった真鶴茜殺人事件の犯人探しを行うことになる。児童福祉司だった茜とそれぞれ関係があった6人の少年少女たち。7年前の茜と6人が共に廃墟となった施設に宿泊したあの日、彼らはそれぞれ何をしていたのか。そして証言から導き出される犯人とは…
松村涼哉さんの新作。「15歳のテロリスト」「僕が僕をやめる日」と10代の少年の犯罪と感情を切れ味鋭く描いてきたので新作をとても楽しみにしていました。今作も心を切り刻むような描写が鮮烈に印象に残る素晴らしい作品でした。面白かったです。


7年前、児童福祉司の茜に連れられとある宿泊施設に泊まり旅行をした6人の少女たち。そこで茜は事故死してしまい、少年少女たちはそれぞれ心に傷を負ったまま生活していました。そんなある日、廃墟となったその宿泊施設に再び集められた6人は茜を殺した奴がいるという手紙をきっかけに過去の証言から犯人探しを行うことになります。

序盤は児童福祉司というちょっと見慣れない職業と少年少女の独白に近い証言に物語に入り込みづらいと感じる部分もありました。しかし茜の人柄が輪郭を帯びるようになるとグイグイ物語に引き込まれていきました。

かつて団地で起こった少女の転落死。6人の少年少女の過酷な虐待の過去。暴力ではなく両親の関係悪化や目に見えない傷を負った彼らがどのようにして茜と出会い、そして茜に何を感じてどんな感情を持ったのか。彼らの口から語られるたびにそれらは鋭い痛みとなって胸に突き刺さります。

中盤からは新たな人物が現れいよいよ物語は真相へと近づいていきます。特に茜と距離が近かった美弥の証言は心にくるものがありましたね。疑心暗鬼と緊張の中で明かされる犯人。そして彼ららしい結末。全てが印象的かつ鮮烈な10代の少年少女の物語でした。

ミステリ(というかサスペンス)ということもあり、ネタバレを避けるとどうしても作品の細部を語ることはできないのですが読めば間違いなく記憶に残る作品だと思います。気になった方はぜひご一読を。

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル



監獄に生きる君たちへ



著者



松村涼哉



レーベル



メディアワークス文庫



ISBN



978-4-04-913375-2


表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)

さて、今回は1月前半発売のオススメライトノベルを紹介していきます!
前半は1日から15日発売の作品を紹介していきます!この記事では僕が注目しているラノベを紹介しているだけで、来月発売するすべてのライトノベルを網羅しているわけではないのであしからずm(__)m それではいってみましょう!

12/26発売 角川スニーカー文庫
「『おっぱい揉みたい』って叫んだら、妹の友達と付き合うことになりました。」凪木 エコ(著者) 白クマシェイク(イラスト)
「強気なお嬢様が俺の料理で甘々に」雨宮 むぎ(Author) Nardack(イラスト)
「元カノと今カノが俺の愛を勝ち取ろうとしてくる。」はむばね(著者) けけもつ(イラスト)



 



12月28日発売 HJ文庫
「元世界最強な公務員 1.帰還勇者、身分を隠してたのに新人冒険者の世話をすることになりました」すえばしけん(著) キッカイキ(イラスト)
「最弱無能が玉座へ至る2 ~人間社会の落ちこぼれ、亜人の眷属になって成り上がる~」坂石遊作(著) 刀彼方(イラスト)
「聖剣士さまの魔剣ちゃん2 ~主のために頑張る魔剣を全力で応援しようと思います~」藤木わしろ(著) さくらねこ(イラスト)







12月28日発売 講談社ラノベ文庫
「中古(?)の水守さんと付き合ってみたら、やけに俺に構ってくる2」弥生志郎(著) 吉田ばな(イラスト)
「ラストオーダー2 ひとりぼっちの百年戦争」浜松春日(著) カズナリ(イラスト)





1月9日発売 電撃文庫
「新・魔法科高校の劣等生 キグナスの乙女たち」佐島勤(著者) 石田可奈(イラスト)
「娘じゃなくて私が好きなの!? (4)」望公太(著者) ぎうにう(イラスト)
「絶対にデレてはいけないツンデレ」神田 夏生(著者) Aちき(イラスト)
「先輩、わたしと勝負しましょう。ときめいたら負けです! イヤし系幼女後輩VS武人系先輩」西塔 鼎(著者) さとうぽて(イラスト)
「男女の友情は成立する?(いや、しないっ!!) Flag 1. じゃあ、30になっても独身だったらアタシにしときなよ?」七菜なな(著者) Parum(イラスト)











11月14日発売 GA文庫
「転生魔王の大誤算2 ~有能魔王軍の世界征服最短ルート~」あわむら赤光(著者) kakao(イラストレーター)
「ひきこまり吸血姫の悶々4」小林湖底(著者) りいちゅ(イラストレーター)






以上になります!
さて1月からまたHJ文庫公式レビュアープログラムに引き続き参加させていただけることになりました!なのでHJ文庫の作品推していきますよ!



HJ文庫の新作は1作品!「元世界最強な公務員 1.帰還勇者、身分を隠してたのに新人冒険者の世話をすることになりました」です!元異世界の勇者が新人冒険者少女たちを育てるという教官ものということで楽しみにしてます!教官ものしばらく読んでないですし、あらすじ面白そうなので期待値高いです!

さて注目の新作は「絶対にデレてはいけないツンデレ」「先輩、わたしと勝負しましょう。ときめいたら負けです!」です!神田夏生さん、西塔鼎さんは共にデビュー作から追っている作家さんなのでとにかく新作読むのが楽しみなんですよね。神田さんの新作は秋という季節を背景にツンデレガールとの恋物語ということで必然的に期待度MAXですね!「先輩、わたしと勝負しましょう。ときめいたら負けです!」は後輩がぐいぐい来る系ラブコメということでこちらも楽しみです!

続刊は「最弱無能が玉座へ至る」「転生魔王の大誤算」に注目!「最弱無能が玉座へ至る」は昨年読んだHJ文庫の新作の中では一番面白かったので続刊も読むの楽しみです!「転生魔王の大誤算」は実はダメダメな魔王が一癖も二癖もある臣下と共に戦うファンタジー!こちらも1巻がすごく面白かったので2巻も楽しみです!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)
1月もよろしくお願いしますー

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