2021年12月

どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは牧野圭祐さんの「月とライカと吸血姫7 月面着陸編・下」です!

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前巻の記事↓


ストーリー AA
内容は、共和国と連合王国によるサユース計画は順調に進んでいた。レフはイリナに想いを告げることを決心し、彼女と共に故郷の村に赴く。一方のバートとカイエは共和国製の宇宙船を連合王国製のコンピューターで制御するという大仕事をしてのけ月面着陸へ向けた準備は万全。そして最終ミッション月面着陸に向けたロケットの打ち上げが始まる…とこんな感じです!


〜Fly you to the moon〜
月とライカと吸血姫シリーズ完結!発売されてから読むのが少し遅くなってしまいましたが2021年最後は絶対にこれを読むんだと決めていたので…まず言わせてください…
最高


本当に本当に最高でした!大学時代に出会った1巻完結だと思っていたお話がコミカライズされ、アニメ化され、そして月に行くことなんて想像もできませんでした。そライトノベルを読んでこんなに感動して、こんなにレフ、イリナ、バート、カイエをはじめとした登場人物を応援し、彼らを愛して、物語が終わって欲しくないなんて願うことはなかったです。僕が読んできらライトノベルの中で1番面白いと自信を持って言えるシリーズがこの「月とライカと吸血姫」です。最高のラストをありがとうございます!

物語は前回の続きから。共和国と連合王国という東西のニ大国が共同で月を目指すサユース計画の続きから始まります。いろんな課題が解決されあとは順調にミッションを消化しそして最後の月面着陸をするのみ…その前にレフはイリナに想いを伝えることを決め、彼女の故郷へと向かうことに。イリナの故郷はすごく温かくて優しくてこんなに人間的なイリナは初めて見ました。1巻の頃妖精のようにスケートをする彼女の姿がフラッシュバックして泣きそうになりました…レフとイリナらしい不器用で、でも悲観的な未来なんて振り払ってしまう決意は、2人の絆や想いが本当に通じ合っているんだなと感じる瞬間でした。バートとカイエもめっちゃいい関係でしたね…この2人も3巻の頃を思い出すとこんなに素敵な関係になったんだと胸熱でしたね…そして月へ向けたロケット打ち上げの前日、4人で集まって食事会をするシーンが個人的には印象的でした。みんな歩んできた道も違えば、これから送る未来だってきっと違う。でも月へ行く。それだけの思いを胸に共和国の連合王国の主人公たちがこうして集まって思いを伝え合うのがすごくいい。そしてお互いがお互いの関係を伝えあうのがまたいい…これはお互いに絶対月面着陸を成功させようってなりますよ…そして月へ。宇宙の旅はすごくドキドキしましたね。レフ、イリナだけではなく連合王国のネイサンがまたいい味出してるんですよ…月にたどり着いて着陸する。そして迎えるラストは今年読んできたあらゆる本を超える極上の時間でした。そして僕は泣きました。本当に最高のラストで、最高のシリーズでした。

キャラ AA
レフ…こんなに感情移入した主人公はレフが最初で最後ですよ。こんなに物語の中の一登場人物の全てを応援したことないです。本当にすごかったです。イリナは最終巻になってもまだまだ読者が知らない表情や仕草を見せてくれて本当に嬉しいですね。こんなにかわいくて綺麗な女性キャラにはこれから先なかなか出会えないでしょう。バートとカイエもよかったですね。レフとイリナとはまた違った絆の形を見せていただきました。

最後に
冒頭でも触れましたが、1巻を読んだ当初一巻完結だと思っていた物語が7巻まで続いたこと、コミカライズやアニメ化までしたことが本当に信じられないです。本当にこのシリーズを追ってきて心の底からよかったと言えますし、この十年間読んできた1500冊を超えるライトノベルの中で最高の1冊で僕の中のナンバーワンシリーズです。月に連れて行ってくれて本当にありがとうございます!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

月とライカと吸血姫7 月面着陸編・下



著者

牧野圭祐



レーベル

ガガガ文庫

ISBN

978-4-09-453037-7
表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは凪木エコさんの「かまって新卒ちゃんが毎回誘ってくる ねえ先輩、仕事も恋も教育してもらっていいですか?」です!

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ストーリー A
内容は、ネット広告代理店に勤める風間マサトは自社のブラック企業っぷりに辟易しながらもなんとか仕事をこなしていた。そんな彼が面倒を見ている新卒の伊波渚は美人でスタイル抜群で仕事ができる新卒一年目。渚は毎日のようにマサトを飲みに誘い大好きアピールを繰り返していた。マサトは上司として渚と接し続けることができるのか…とこんな感じです!

〜かわいい新卒ちゃんに誘われたら?〜
凪木エコさんの新作!YouTube「カノンの恋愛漫画」さんで公開されている動画が原作?の作品ですね。短いお話が16話詰まった連作短編形式の社会人ラブコメものとして楽しく読ませていただきました!面白かったです!
序盤はマサトと渚の関係を中心にお仕事の様子が描かれていきます。やっぱり社会人になると何気ない社会人描写がつらいんですよね泣 でも渚ちゃんは天真爛漫飲兵衛で見ていて楽しく、マサトもなんだかんだいって渚に上司として優しく男として甘くて2人の関係は見ていて楽しいですね。各話は短めですがその中でしっかりとマサトと渚の楽しい夫婦漫才を描き、マサトの先輩である涼森さんをはじめサブキャラも魅力的に描いていくのはグッド!お話の形式的な問題もあり、どうしてもエンジンがかかるのが遅いと感じる部分もあります。しかしそれを補ってありあまる2人のやりとりは見ていて楽しいです!終盤では渚がなぜこんなにマサトのことを好きなのかという理由も明かされましたね。王道ですけどこういうのに弱いんですよね…最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
マサトはなんだかんだで仕事もできて渚の面倒もしっかりみられるいい男でしたね。渚へのツッコミもグッド!渚は天真爛漫でめっちゃ可愛かったですね!お酒が大好きで、しかもなかなか渋い飲み方をするというギャップもグッド!そのほかのキャラももちろん魅力的でした!涼森先輩はめっちゃ性癖でしたね…こういうお姉さんキャラすこです…

最後に
サクサク読める楽しい社会人ラブコメでした!これはぜひ長く続いてほしいですね!まだまだ気になる部分は多いですしマサトと渚のやりとりはこれからも見たいです!続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
サクサク読める社会人ラブコメが読みたい方は!マサトがいい男で渚ちゃんもかわいく、2人のやりとりも軽快で楽しいです!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

かまって新卒ちゃんが毎回誘ってくる ねえ先輩、仕事も恋も教育してもらっていいですか?



著者

凪木エコ



レーベル

富士見ファンタジア文庫

ISBN

978-4-04-074329-5
表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは佐野しなのさんの「私のほうが先に好きだったので。」です!

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ストーリー A
内容は、幼馴染で元カノの加ニ釜小麦に天使と呼ばれるほどかわいい女の子・鳩尾桜子を紹介された安芸玄。まだ小麦が好きな玄は桜子に告白されるも頷けないままでいた。しかし桜子に「わたしのために、クズになってよ」と言われ小麦を忘れるために付き合うことに。2人は小麦も巻き込んで徐々に距離を縮めていくが、実は小麦もまだ玄への想いが消えておらず…とこんな感じです!

〜先に好きならいいの?〜
佐野しなのさんの新作!個人的には初挑戦の作家さんですね!MW文庫を中心に執筆されていたみたいですね。表面上はめちゃくちゃいいラブコメなのに裏ではドロドロな感じがたまらない背徳ラブコメでした!面白かったです!
物語は元カノで幼馴染の小麦に天使と呼ばれるほどかわいい桜子を紹介されるところから始まります!幼馴染で元カノってだけでもう色々捗りますよね…最強属性じゃないですか…しかしまだ小麦への想いが消えていない玄は桜子の告白を断ります。玄の気持ちもめちゃくちゃいいですね…小麦に告白されて付き合った時には自分の気持ちに気づいていなくて、小麦と別れて後になって小麦が好きだったと気づいて今もそのまま…この拗らせ具合が最高すぎます…桜子は玄と小麦が元恋人同士だったということは知らないものの玄の気持ちがまだ元カノにあることを知りながらクズになってよと自分と付き合うことを勧めます。いやこの時点で天使じゃないやん!って感じなんですけど、これがうまいこと物語のラブコメな雰囲気に隠されていてピュアな感じで描かれるのがまたいいですね…そして始まる玄と桜子の恋人関係。2人きりじゃまともに恋人らしいことができない2人は小麦を通じて距離を縮めていきます。しかし小麦はまだ玄のことが好きなわけで…この二律背反感がめちゃくちゃいいですね…小麦の感情がドロドロになってるの…最高です…終盤に向かうにつれてきな臭くなってきたラブコメはまさかの方向に舵を切り始めて…登場人物全員なんですね…いいやん…最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
玄はナチュラルクズって感じで好きです。小麦への気持ちが消えていないのに桜子の告白にOKして、そのくせ小麦に頼りまくって桜子よりも距離が近い。でもこういうクズっぽいする真面目系嫌いじゃないです。小麦はめちゃくちゃ可愛かったですね!自分の気持ちを消すために桜子を玄に近づけさせて、そのくせ玄と桜子が仲良くしていると気になって仕方ない。乙女心に揺れてますね…桜子はめっちゃ天使ぶって実は全然天使じゃないところが最高です!こういうフワフワ系の女の子の中身は多少汚れていないとですよね!

最後に
めっちゃいい背徳ラブコメでした!すでに2巻も決まっているようで今から読むのが楽しみです!この複雑な三角関係がいったいどんな風に決着がつくのか…続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
背徳系ラブコメが好きな方は!表の賑やかなラブコメとそれに包まれた登場人物たちのエゴが最高です!玄のナチュラルクズっぷりや小麦のかわいさ、桜子の中身の黒さもグッド!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

私のほうが先に好きだったので。



著者

佐野しなの



レーベル

GA文庫

ISBN

978-4-8156-1157-6
表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは三河ごーすとさんの「義妹生活4」です!

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前巻の記事↓

ストーリー A
内容は、沙季に「兄さん」と呼ばれるようになり兄妹として進展したかに思えた2人。しかしお互いに秘めた思いゆえに2人の関係はぎこちないものに変化していった。そんな中三者面談に亜季子さんが悠太、沙季2人分出席したことで一部の人に2人が義兄妹であることがバレてしまう。さらに悠太、沙季ともに新たな出会いが…果たして2人の関係はどうなってしまうのか…とこんな感じです!


〜気づいてしまった感情に〜
シリーズ第4弾!帯には今をときめくラブコメ作家さん(お一人違うような…?)の推薦コメントもありますます人気も注目度も増してきましたね!今作はちょうど前回の答え合わせ的なお話で、悠太と沙季の今後の関係も決まっていくような重要なお話でそれはもう最高でした!面白かったです!
沙季が悠太のことを兄さんと呼ぶようになってから変わった2人の関係。これまでは同じ家に暮らす男女だったのが兄妹として意識せざるをえなくなり…でもそれぞれの気持ちは簡単に相手を兄妹だとは認めてくれなくて…今回からは2人の視線が交互に描かれるような構成になっているのですが、同じ気持ちなのにすれ違う2人の関係が本当に苦しい。しかもこれが普通に解決できないのがまた苦しいですね…三者面談をきっかけに2人が義兄妹だということも一部の人にバレて、さらには悠太は予備校で知り合った藤波夏帆と、沙季は同じクラスの新庄くんと距離を縮めていきます。いや後者は沙季が積極的に近づいたわけではないですが…そしてこの藤波さんがまたいいキャラしてるんですよ…こんな女の子4巻で出すとか反則すぎます…そして沙季も沙季で色んな出来事をきっかけに自分の気持ちを再認識&新たな気づきを得ます。そして2人は…257pの挿絵は天才すぎますね…こんなのやられるに決まってます…最後までめちゃくちゃ楽しませていただきました!面白かったです!

キャラ A
悠太の感情がすごいです。よくこんなに男子高校生の内面をしっかり描けますね…迷いとか逃げとか向き合う勇気とか、今回の物語に必要なもの全てが全部描かれているからこそ最後の向き合い方がめちゃくちゃきます。沙季は3巻、4巻とめっちゃ女の子らしい感情を見せてきて…いやだって沙季が嫉妬とかするの1巻の頃とかじゃ想像もつかなかったじゃないですか。ギャップがすごい…めっちゃいい…そんな彼女が色々なものに翻弄されながら出す答えもまたいいんですよね…そして藤波さん。4巻でこのキャラ出すの反則では?ってくらいめちゃくちゃいい。背が高くてそっけない感じだけど悠太の心理をガンガンついてくる。こういう女の子と浮気したいですね(えっ)

最後に
めっちゃ面白かったです…!2人の感情にこうやって決着つけるとは…もう本当に最高すぎました。5巻。めちゃくちゃ楽しみにしてます!


それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

義妹生活4



著者

三河ごーすと



レーベル

MF文庫J

ISBN

978-4-04-681001-4
表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのはかつび圭尚さんの「問一、永遠の愛を証明せよ。 ヒロイン補正はないものとする。」です!

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ストーリー B
内容は、元カノの妹である朱鷺羽凪沙に想いを寄せられる傑はコクハクカルテットというゲームに巻き込まれてしまう。ゲーム中に恋が成就すれば永遠の愛が約束され、成就しなければはじめからなかったことになる。永遠の保証を抜きに愛する過程を大事にしたい傑と永遠の愛を欲する凪沙の間でコクハクカルテットはどのような結末を迎えるのか…とこんな感じです!

〜好きな人に好きと言えない〜
第17回MF文庫J新人賞審査員特別賞受賞作!決してつまらなくはないんですけど、僕にはこの作品の面白さを理解することができませんでした…以下面白いとは言わないので見たくない方はブラウザバックで…
まず単純にコクハクカルテットというゲーム自体が理解できませんでした。もちろんルールはわかります。与えられたスキルと切り札で好きな相手と結ばれれば永遠の愛が約束され、付き合えなかったら恋がなかったことになる。それはいいんですけど…なんかよくわからない…この作品の登場人物たちがこのゲームをプレイしている感がとにかく薄くて、結局好きな人と付き合いたいのならゲーム抜きでもいいのでは…?と思ってしまう自分がいます…いや永遠の愛が大事なんでしょうけど…あとは後述しますが傑くんの行動原理がよくわからずなまじ女の子たちが魅力的な分、物語を進める会話にどこか違和感があるんですよね…スキルとか切り札も振り返ってみると面白い使い方しているのはわかるんですけど、振り返らなければそうとは思えないですし…なんか普通のラブコメじゃダメだったのかな?と思いました。あといくらなんでもプロローグで意味ありげに出した元カノがちょっとしかストーリーに関わってこないのは…って思いました。
個人的にはNOT  FOR  MEでした。

キャラ B
傑の行動原理がよくわからないんですよ…いや説明はしてもらっているんですけど好きなら永遠かそうじゃないかとかってそんなに関係なくない?と思っちゃいます。そのせいで登場する女の子たちも魅力的なのにどこか傑との会話がぺらく見えて微妙な感じになります…

最後に
個人的には合わなかったです。続刊は出ても読みません。

どんな人にオススメか?
個人的にはオススメしません。気になった方は試し読みの上で。

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

問一、永遠の愛を証明せよ。 ヒロイン補正はないものとする。



著者

かつび圭尚



レーベル

MF文庫J

ISBN

978-4-04-681003-8
表紙の画像は「版元ドットコム」様より



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