2022年04月

どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回紹介するのは作者さんの

ソレオレノ

です!
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ストーリー A
内容は、砂漠に覆われた世界で虫型マシン<虫樹>に乗って各地の財宝を追い求めていた冒険者のリョウ。しかし彼は無尽蔵の水をもたらす古代の遺物・アフラージを手に入れてしまったことにより仲間達の裏切りにあい食べ物すら与えられない監獄に閉じ込められてしまう。それから10年。脱獄のために毎日穴を掘っていたリュウの元に王の娘であるエンがやってくる。かつてリュウが乗っていた虫樹ソレオレノを使い監獄からの脱出に成功したリョウは、かつて自分を裏切りアフラージによって世界を支配した仲間たちを倒すために再び虫樹に乗ることになるが…とこんな感じです!

〜虫型マシンに乗って大地を潤せ〜

喜多川信さんの新作!個人的にはデビュー作である「空飛ぶ卵の右舷砲」以来の作品ですね。まず言わせてください…この作品すごく面白いです!なんだこれは!イスラムを感じる砂漠に覆われた世界を舞台に虫型のロボットに乗りかつて仲間だった者たちへ復讐するために立ち上がる…!久しぶりに心の底から面白い!と思える作品でした!最高です!
まず序盤。リョウの脱獄シーンが描かれます。仲間たちに裏切られ気が遠くなるほどの時間を監獄で過ごすリョウ。食べ物はおろか飲み物すら一才あたえられずに口にするのは開いた天井から落ちてくるデーツ(ナツメヤシの実)や岩壁を伝ってくる水。そんな過酷な状況でもリュウは折れずに復讐のために脱獄のための穴を掘り続けます。まずはこの脱獄シーンでやられましたね…生きるってこういうことなんだということがガツンと感じられる文章。リョウという男の生き様。もうなにもかもがすごくてビビります。
そして物語は王の娘であるエンがリョウを助けにくるところから動き始めます。かつてリョウと共に旅をし戦った虫樹・ソレオレノ。かつての姿は見る影もなくなったソレオレノでの限界ギリギリの脱出劇は飲み込まれましたね…エンから今の世界の状況を聞き無尽蔵の水が手に入るアフラージを手に入れてしまったことで変わったかつての仲間たちに復讐することに。しかし復讐は簡単にはいきません。最強の相棒だったソレオレノは主要なパーツが奪われてしまいボロボロ。エンの勢力は脆弱で満足に援軍も得られない。そして10年のいう月日で失われてしまったリョウの天才的な虫樹の操縦技術…色々なものを失って、弱くなったことを自覚して、人間らしく絶望して手が届かないと諦めて…それでもそれでもなお立ち向かおうとするリョウの姿は本当に人間臭くて美しい。虫樹同士のバトルも苛烈かつ生物的な躍動感を感じるものですごいの一言。終盤の怒涛の展開もいい。最高にワクワクするファンタジーでした!面白かったです!

キャラ A
リョウの人間くさいところが本当に大好きでしたね。監獄ではあれほど貪欲に脱獄を試みていたのに、いざ外に出て仲間たちに復讐できるとなると自分の衰えや敵の強大さに小さくなって…でも最後は己の正義に従って強敵に立ち向かっていう姿が本当に美しい。エンはアフラージによって支配された世界の平和を取り戻すことを願う王女。リョウに戦いの全てを賭ける一方で、王女として気高く民をそしてリョウを支える。高潔という言葉がぴったりな少女でした!

最後に
イスラム的世界観で描かれる虫型ロボットアクションものとしてめちゃくちゃ楽しく読ませていただきました!これはぜひ2巻も読みたいですね!続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
とにかく面白いファンタジーが読みたい方は!この作品は本当に手放しで絶賛できる作品です!リョウの人間くさいところ、激しいだけじゃない虫樹同士のバトル…その全てが最高です!気になった方はぜひ!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

ソレオレノ



著者

喜多川信


レーベル


ガガガ文庫

ISBN


978-4-09-453066-7
表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回紹介するのは橘公司さんの

王様のプロポーズ2 鴇羽の悪魔

です!
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前巻の記事↓


ストーリー A
内容は、世界最強の魔女・久遠崎彩禍の体での生活にも慣れ始めた無色。そんな彼は彩禍を図らずとも倒してしまったことが評価されAIにより他校との交流戦代表に選ばれてしまう。そんなある日、魔術師専門の動画才人MagiTubeの大人気配信者である鴇嶋喰良になぜか気に入られ彼ピ宣言をされてしまう⁉︎瑠璃の視線も気になる中、なぜか彩禍と喰良で無色をかけたバトルが始まることに…とこんな感じです!

〜喰良が登場!〜

シリーズ第2巻!ヒロインの告白PVも公開されたりさらなる注目を集めるシリーズですね!今回は新キャラ喰良登場でさらに盛り上がりましたね!面白かったです!
まず序盤。相変わらずな無色が描かれます。無色は彩禍のことが本当に大好きですねw 黒衣からMagiTubeをいう魔術師版YouTubeの存在を知り早速人気の動画を見ることにした無色。すると喰良の動画を見ているというばっちりなタイミングで空から喰良が降ってきて…出会い方もなかなかキテレツでしたがエキセントリックな言動や振る舞いが楽しかったですね。そして瑠璃さんはなんか受難そう…と喰良との出会いを経て、お話は庭園とは別の魔術師養成機関である影の楼閣との交流戦のお話に。図らずとも彩禍を倒してしまったことで交流戦代表を選ぶAIからの評価が上がり代表選手となってしまった無色。第二顕現も使えない中で代表戦に選ばれてしまい不安を覚えるのも束の間、なぜか代表戦を前に喰良と彩禍で無色をかけて勝負することに。喰良は無色を彼ピにしたい。無色は彩禍が好き。だから戦う。っていう流れはなかなかですが汗 喰良らしいですね。対決も料理対決だったり自己アピール対決だったりコミカルで楽しかったですね!中盤以降は交流戦のお話が続きますが途中できな臭くなり…無色のそして彩禍のバトルシーンは本当に魅力的でグイグイ引き込まれましたね…今回も最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
無色は相変わらずの彩禍ラブでいっそ清々しいですねw でも誰かのピンチで頑張れる彼の姿はかっこよかったです!今回が初登場の喰良はエキセントリックな言動と行動で魅せてくれるめちゃくちゃ魅力的な女の子でしたね!ビジュアルももちろん大好きです!瑠璃はなんか受難な雰囲気が漂っているのでツンデレばかりしていると…頑張れ瑠璃ちゃん…!黒衣ももちろん魅力的でしたね。いざって言う時には本当に頼りになります!


最後に
今回は新キャラ喰良がめちゃくちゃ魅力的でした!もちろんバトルも!これは早く3巻が読みたいですね!続刊待ってます!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

王様のプロポーズ2 鴇羽の悪魔


著者

橘公司


レーベル


富士見ファンタジア文庫

ISBN


978-4-04-074076-8
表紙の画像は「版元ドットコム」様より


どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回紹介するのは小狐ミナトさんの

ぽんこつかわいい間宮さん ~社内の美人広報がとなりの席に居座る件~

です!
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ストーリー B

内容は、陰キャな社会人・藤城悠介の隣にやってきたのはミスコンで優勝したこともある美人の先輩・間宮ユリカ。広報を務める彼女は藤城がSNSに詳しいためフォロワーの増やし方を教えてもらいたいという。ポンコツな間宮さんにフォロワー数を増やすコツを教える中で2人の距離は徐々に縮まっていくが…とこんな感じです。

〜美人の先輩が隣で働くことに〜

カクヨムからの書籍化作品。個人的には面白いとは思いませんでした。以下面白いとは言わないので読みたくない方はブラウザバックで…
個人的に気になったのは2点。

・描写が薄い
・サブキャラの存在意義を感じられない

描写が薄いについて、これはカクヨムに掲載している作品なのでWEBで読ませるためにある程度は仕方ないとは思いますがいくらなんでも薄すぎます。見せ場である水族館のデートシーンがたったの30pで終わってしまったり、日常のドキドキするシーンやキャラ同士のやりとりをはじめ何もかもが薄いです。たくさん地の文を書けとか、キャラにもっと喋らせろとかそういうことを言いたいわけではないのですが…せっかく魅力的なキャラがいるのにその魅力の半分も伝えられていないように感じてしまいます。
続いてサブキャラについて…こちらも描写が薄いに関わってくるのですが、ただでさえ主人公もヒロインも魅力的に魅せられていないのに謎のJKバイトやかつて主人公に初恋していた同僚を出してこられても…記号的な属性が伝わってくるだけの文章でサブキャラ出されても何を感じればいいのかわからないです。
と、とにかく全体的に薄い作品でした。

キャラ C
前述の通り。魅力が伝わってきません。せっかくいい設定のキャラなのに描写の薄さでキャラが棒人間状態です。

最後に
薄かったです。せっかくいい設定のキャラのオフィスラブコメなのに、描写の薄さで自らの首を絞めているようにしか感じられませんでした。

どんな人にオススメか?
個人的にオススメはしないです。気になる方は試し読みの上で。

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

ぽんこつかわいい間宮さん ~社内の美人広報がとなりの席に居座る件~



著者

小狐ミナト



レーベル


富士見ファンタジア文庫

ISBN


978-4-04-074479-7
表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回紹介するのは水棲虫さんの

サークルで一番可愛い大学の後輩 1.消極先輩と、積極的な新入生

です!
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ストーリー A
内容は、文化祭実行委員に所属する大学2年生の牧村智貴。彼は友人以外にはなかなか自分から積極的に話しかけにいけない消極的な男子。そんな彼は文化祭実行委員の歓迎会で注目される後輩の君岡美園に懐かれる。文化祭実行委員の仕事を通して2人は徐々に距離を近づけていくが…とこんな感じです!

〜後輩女子に懐かれたら〜

第6回カクヨムWEB小説コンテストラブコメ部門特別賞受賞作!この作品がデビュー作?の作家さんですね。どこかのんびりとした大学生活の中で描かれる2人の距離が徐々に縮まっていく過程が魅力の大学生ラブコメでした!面白かったです!
まず序盤。文化祭実行委員の新入生歓迎会で美園と出会い彼女に懐かれるところから物語は始まります。あまり自分から人に絡みに行くことのない智貴と清楚だけどぐいぐいくる後輩。2人のやりとりは見ているだけで微笑ましかったですね。そして始まる2人の距離感らラブコメ!文化祭実行委員の仕事や集まりを通して少しずつ増えていく会話。美園のことを家まで送っていったり2人でお出かけしたり…ちょっと鈍感な智貴とグイグイくるけど純粋でかわいい美園。そんな2人のやりとりは微笑ましくていつまでも見ていられますね!何気ない会話の一つ一つが確実に2人の距離を縮めているんだなと感じられます!お話的にすごく盛り上がるシーンがあるというわけではないのですが、それがまたいいんですよね。ラストでは美園が智貴のことをなぜ…という部分も語られていてよかったです。最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
智貴はヘタレというか自分からはなかなか行けない鈍感系。でも美園のことを大切に思う気持ちや彼女に対する優しさは伝わってきましたね。美園はとんでもなくかわいい女の子。清楚で純粋でまさに理想の後輩ヒロインでしたね!その他のキャラも魅力的でした!

最後に
徐々に近づいていく2人の距離感が楽しい大学生ラブコメでした!これは続きが読みたいですね!2人の関係がここからどのように変化していくのか楽しみです!続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
距離感ラブコメ、大学生ラブコメが読みたい方は!智貴と美園のやりとりが微笑ましくてずっと見ていられます!徐々に近づいていく距離感もグッド!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

サークルで一番可愛い大学の後輩 1.消極先輩と、積極的な新入生



著者

水棲虫



レーベル


富士見ファンタジア文庫

ISBN


978-4-04-074509-1
表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回紹介するのは三河ごーすとさんの

義妹生活5

です!
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前巻の記事↓
ストーリー A
内容は、擦り合わせを経てお互いの気持ちを確認した悠太と沙季。しかし同じ屋根の下で義兄妹として暮らす中でどのような関係になりたいのか悩んでいた。そんなある日、真綾のの誕生日会に2人で参加することになりプレゼントを選ぶことに。気持ちを確かめ合ってから初めてのお出かけということで2人はファッションや距離感について悩むことになるが…とこんな感じです!

〜恋人として?それとも義兄妹として?〜

シリーズ第5弾!コミカライズ1巻も26日に発売ということでますます盛り上がってきていますね!今回はある意味一区切りついた前巻からどんな物語が展開されるのかとめちゃくちゃ楽しみにしていましたが、予想を遥かに超える面白さで本当に最高の一言でした!面白かったです!
まず序盤。文化祭での2人の様子が描かれます。ここで前巻までのあらすじをさらっと押さえてくれるの本当にありがたいです…年間150冊以上ラノベ読んでるとシリーズものの前巻のこととか覚えてられないんですよ…本当にありがとうございます…さて交わされる2人の会話は以前とそれほど違わないかもですが、2人の間にあるちょっとした緊張感とかお互いを意識し合う感情とか、そういったものが文章から感じられてはちゃめちゃにいいですね…そして一緒に出かけようと約束する2人。なんてことはないデートの約束なのにこの「どこか行こう」くらいの取り決めしかしないのがまたいいですね。そして真綾の誕生日会に誘われて2人でプレゼントを選びにいくことに。ここで悠太がファッションを気にし出すあたりやっぱり彼は沙季のことが好きなんだと再認識させられましたね。そして友人たちの話をきいて気づきを得る悠太も良かったですね。このデートシーンは沙季の視点でも描かれるんですけど、沙季の視点だと2人のデートがまるで違ったように見えて読んでいて楽しかったです!終盤ではハロウィンで色めく渋谷の空気に当てられて2人の距離がさらに…後半は終始2人にやられっぱなしでしたね。今回も最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
悠太はなんだか1巻の時と比べると男の子していて見ていて感慨深い気持ちになりましたね…沙季のためにと動く姿はなんだかちょっと感動します。沙季は今回かわいいところいっぱい見せてくれましたね。いや本人としては不服かもですが…真綾さんは策士というか気が回るというか…この子が沙季の友達でよかったなって思える立ち回りの数々がやっぱり彼女の魅力ですよね。

最後に
今回もめちゃくちゃ面白かったです!悠太視点の後の沙季視点は反則ですよ!さらに変化していく2人の関係がここからどう変わっていくのか…6巻も楽しみにしてます!


それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

義妹生活5



著者

三河ごーすと



レーベル

MF文庫J

ISBN

978-4-04-681361-9
表紙の画像は「版元ドットコム」様より



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