2022年05月

どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回紹介するのは庵田定夏さんの

僕たち、私たちは、『本気の勉強』がしたい。

です!
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ストーリー A
内容は、真面目なことが取り柄な真嶋正太は田舎の町で身の丈にあった生活をしていた。しかし夜だけは自分らしくいることができ、自分の生活を楽しんでいた。そんなある日、こっそり侵入した夜の学校でいつも寝てばかりのクラスメイト・月森灯に出会う。彼女から勉強は全てを変えられるという言葉を聞いた真嶋は彼女と一緒に夜の教室で勉強をして東大を目指すことに⁉︎月森の指導で確実に偏差値をあげていく真嶋は果たして東大に合格することができるのか…とこんな感じです!

〜夜から東大を目指せ〜

庵田定夏さんの新作!あらすじとニリツさんの素晴らしすぎる表紙から発売ずっと楽しみにしていました!今作は東大を目指す受験をテーマにした青春ものでしたね!久しぶりに庵田定夏さんのど真ん中の青春ものをたっぷり楽しませていただきました!面白かったです!
まず序盤。真嶋の日常が描かれます。田舎の街で普通に、真面目に生きる高校三年生。自由奔放な父親を見て身の丈にあった普通が大切だと感じて生きる日々。こういう高校生の当たり前がなんか突き刺さるのがやっぱり庵田定夏さんのすごいところだなと思います。そして物語は夜の学校でいつも寝てばかりのクラスメイト・月森灯に出会うところから動き始めます。いつも寝てばかり、でもテストでは常に学年1位を守り続ける秀才。そんな彼女から勉強の可能性を聞き、東大を目指さないかと言われることで真島の運命が変わります。こういう出会い、本当に好きですね…田舎の街で普通で終わっていくはずだった少年が1人の少女の言葉で変わる…こんなシチュエーション嫌いな人がいるわけないじゃないですか!そして始まる受験勉強!月森の理論に基づき勉強を進める真嶋。昼は仮初の身の丈にあった自分で、夜は東大を目指す本当の自分で…自分の限界を知るために後悔しないために頑張る真嶋の姿は、今じゃこういう熱いものを失ってしまった自分に突き刺さりますね…月森との何気ない会話もすごくいいですね…中盤からは訳ありな南雲も加わりストーリーは賑やかに。そしてある問題が発生…真嶋の覚悟、そして彼をまっすぐに見つめる月森…自分と向き合って戦って精一杯な真嶋のことは純粋に応援したくなりますね。最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
真嶋は真面目が取り柄な普通の高校三年生。こういう夜を持った主人公めちゃくちゃ好きですね…月森はいつも寝ている秀才美少女。こういうミステリアスな子が実は意外と人間らしいのめちゃくちゃ好きですね…昼はずっと寝てるのに夜の教室ではよく喋ってよく食べて…見ていて楽しい女の子でした!南雲をはじめとした他のキャラもめちゃくちゃ良かったです!

最後に
受験をテーマにした青春ものとしてめちゃくちゃ楽しく読ませていただきました!これはぜひ完結まで順調に巻数を重ねてほしいですね!これからの真嶋の受験物語がどのようにすすんでいくのか…続刊楽しみです!

どんな人にオススメか?
青春ものが好きな方は!真嶋をはじめ魅力的なキャラが受験という一見堅苦しいテーマのなかでキラリと輝いています!とにかく先入観なしで読んでほしい作品です!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

僕たち、私たちは、『本気の勉強』がしたい。



著者

庵田定夏



レーベル

MF文庫J

ISBN

978-4-04-681480-7

表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回紹介するのは鈴木大輔さんの

ラブコメ・イン・ザ・ダーク

です!
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ストーリー A
内容は、ルサンチマンを抱える少年・佐藤ジロー。普段は冴えない少年だが、彼には夜に見る夢を自由自在に操れる能力があった。夢の世界でクラスの少女たちをわからせるようなことばかりしていたジローはある日、夢の中に侵入してきた<世界の医者>を名乗る人物に出会う。世界を蝕む病だと言われたジローは、医者によって治療を受けることになるが治療方法はなんと恋人を作ること⁉︎そして現実の世界で突然転校してきた天神ユミリがジローの恋人になることに⁉︎果たしてジローの運命は…とこんな感じです!

〜夢と現実の狭間でラブコメ〜

鈴木大輔さんの新作!発売前からすごく宣伝に力を入れていてイメージ楽曲やMVも制作されるなど非常に注目度の高い作品ですね!あらすじに新時代のラブコメ!とあるように一風変わったラブコメとして楽しく読ませていただきました!面白かったです!
まず序盤。夢のなかで好き勝手するジローの姿が描かれます。現実では陰キャでルサンチマンを抱えている彼は自由自在に操れる夢のなかで自分のこと馬鹿にしている(と感じている)クラスの女子たちを<わからせる>日々…やってることすげー陰キャでめちゃくちゃ楽しいですね…しかしそんな彼だけの世界は終わりを迎えます。自在に操れるはずの夢に突如出現した医者によってジローは世界にとっての病のようなものと告げられて、ルサンチマンを取り除くために現実でジローに恋人をという流れに。ここはちょっと急展開でしたが不思議とすっと納得できる展開なんですよね…ここは流石鈴木大輔さんですね…そして現実で天神ユミリという転校生がジローの恋人になることで物語は動き始めます。突然のキス。甘い?ラブコメにユミリの特殊性…ただ甘いだけじゃない。無限に広がっているようで無限に閉じている世界でのユミリとのやりとりは読んでいると不思議な気分になりますね。物語はジローが夢のなかでわからせていた幼馴染で現ヤンキーな喜多村トオルと距離を近づけることで徐々に…ここからがこの作品の本領発揮というところでしたね。こういう展開めちゃくちゃ好きです。ラストもすごくよかったですし、最後まで楽しませていただきました!面白かったです!

キャラ A
ジローのルサンチマンマシマシ、陰キャだなって感じのキャラはめちゃくちゃ好きですね!こういう主人公に惹かれてしまうんですよ…ユミリはすごくかわいくてすごく不思議な女の子。こういうミステリアス女子いいですよね…とはいえ普段は明るくてかわいい普通の女の子なんですよね…トオルもめちゃくちゃ可愛かったですよね。ヤンキーで幼馴染という2属性可愛すぎません?最高でした。

最後に
ラブコメといいつつ一風変わった作品で、主人公をはじめ魅力的なキャラが多くストーリーもめちゃくちゃ面白かったです!どうやら2巻は夏頃に出るそうなので楽しみにしてます!

どんな人にオススメか?
ちょっと変わったラブコメが読みたい方は!陰キャなジローは賛否ありそうですけど、ヒロインはめちゃくちゃかわいいですしストーリーもすごく面白いです!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

ラブコメ・イン・ザ・ダーク


著者

鈴木大輔


レーベル

MF文庫J


ISBN

978-4-04-681407-4

表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回紹介するのは長岡マキ子さんの

経験済みなキミと、 経験ゼロなオレが、 お付き合いする話。その3

です!
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前巻の記事↓ストーリー A
内容は、月愛にとっての2ヶ月の壁を越えた龍斗と月愛のカップル。夏休みも終わり文化祭が近づいてくるなか、海愛と友達になりたい月愛は龍斗と共に文化祭実行委員に立候補する。しかし海愛はまだ龍斗のことが好きで、龍斗もまた海愛に冷たい態度を取れないでいた。そんな龍斗を見て月愛はモヤモヤを募らせていき…とこんな感じです!

〜好きなだけでは〜

シリーズ第3弾!めちゃくちゃ好きなシリーズなんですけど新作ラノベ読むの優先しまくってすっかり読むのが遅くなってしまいましたね…今回は月愛の龍斗のすれ違い、山名さん、谷北さん、そして海愛の恋愛について知ることができる最高のストーリーでした!面白かったです!
まず序盤。月愛、山名さん、谷北さん、そして龍斗にニッシー、イッチーの6人でサバゲーします!いいですね!サバゲー!陰キャとギャルの6人という不思議な組み合わせでしたがみんな楽しそうでこういう何気ないけどめちゃくちゃ特別なイベントだけでもうやられちゃいましたね…そして物語は月愛と龍斗のカップルのお話へ。夏休みを越えて、月愛にとっての2ヶ月の壁を越えてさらにお互い距離を近づけた2人。イチャイチャして、笑い合って、お互いの気持ちを確かめ合って…何もかも順調!といかないのが…龍斗が海愛と同じ予備校に通うことになってしまい、なし崩し的にちょっと困ったことになっている海愛を助けたりすることに…まだ龍斗のことが好きな海愛、海愛の好意を切って捨てられない龍斗、海愛とは仲良くしたいけど龍斗と仲良くするのはモヤモヤしちゃう月愛…3人の間で徐々に拗れていく関係…月愛と龍斗がお互いにお互いのことが大切すぎるが故に、龍斗が優しすぎるが故にちょっとずつすれ違ってしまうのが…でも3人の行動全てに納得がいくので「あぁ…」と思いながらみんなの行動を見守ることしかできないもどかしさですよ…そして終盤。いい終わり方の裏で…うん。やっぱり簡単には解決できないですよね…ラストも含めて最後までめちゃくちゃ楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
龍斗はよく言えば優しすぎて、悪く言えば甘すぎますね。でも月愛と付き合う上では海愛に冷たくすることもできないジレンマもありますしね…よくも悪くも龍斗のことがわかってしまいます。月愛は今回もめちゃくちゃ可愛くて最高にヒロインしてましたね!龍斗にとっての最高の彼女で、キラキラ輝いてスーパーカーのように走っていく…そんな彼女は近くて遠いですね…海愛は…こういう負けヒロインがめちゃくちゃ好きなので頑張ってほしい反面、龍斗と月愛のカップルが本当に好きなので…そして今回は新登場の関家さんをはじめサブキャラがめちゃくちゃよかったです!

最後に
今回もめちゃくちゃ面白かったです!やっぱり龍斗と月愛のカップルは好きです!だからこそ…!そして海愛も好き…!4巻で3人の関係がどうなっているか気になるので早めに読みます…!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

経験済みなキミと、 経験ゼロなオレが、 お付き合いする話。その3



著者

長岡マキ子



レーベル

富士見ファンタジア文庫

ISBN

978-4-04-074213-7

表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回紹介するのは進九郎さんの

デスゲームで救ってくれたから、私をあなたの好きにしていいよ

です!
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ストーリー B
内容は、デスゲームの運営組織の1人として日々デスゲームに関わる高校生の犬飼与一。彼はデスゲームに参加していた二ノ瀬未来を不正で勝たせ、彼女を平穏な日常に送り返すことに成功する。しかし未来は日常の出来事を全てデスゲームとして考えてしまうデスゲーム脳になっていた⁉︎さらに友情人狼ゲームという未来に友達を作らせるゲームに参加することになってしまう。果たして与一は未来に平穏な日常を送らせることができるのか…とこんな感じです。

〜デスゲームからの日常復帰は困難⁉︎〜

第33回ファンタジア大賞入選作。個人的には微妙でした。以下面白いとは言わないので読みたくない方はブラウザバックで。
気になったのは3点

・微妙なメタが多い
・結局デスゲームするじゃん
・主人公とメインヒロインのラブコメが微妙

1番の問題ですが…デスゲームから帰還した後のお話&デスゲーム運営サイドの人間のお話ということでデスゲームメタが作中でよく出てくるのですがどれもが微妙。なんというか単なるデスゲームあるあるにしかなっていなくて、デスゲームメタまで昇華できていなくて作中で活かせていないんですよね…さらにいえばラブコメシーンにデスゲームメタほとんどからんでこないですし…設定のキモの部分なのでもう少し大切にして欲しかったです…
2番の問題ですが…結局作中でデスゲームしてるんですよね。デスゲーム帰還後の話じゃないんかい!っていう純粋なツッコミどころがあります…しかもあのデスゲーム本当に必要でした?デスゲームならではの緊張感もなければ誰も死んでいないのでデスゲームらしさもないですし…
そして最後が致命的。主人公とヒロインのラブコメがとにかく微妙です。主人公はヒロインの行動に、ヒロインは主人公の行動にドキドキしたりすることもなければ恋愛感情があるわけでもない(というかそう見えない)。序盤は与一と未来の絡みも面白かったですが、中盤以降サブヒロインが何人も登場し始めてから本当に微妙でした…

デスゲームメタの部分と主人公とヒロインのラブコメ部分。そのどちらも微妙でタイトル負けしてる印象しかなかったです。

キャラ B
主人公とメインヒロインに魅力がないです。主人公のかっこいいところ、もしくは情けないところ。メインヒロインのかわいいところ、もしく弱いところ。そういった魅力を感じるシーンがほとんどなくて、設定の上でキャラが喋っているだけにしか見えませんでした。大して深掘りもされないサブヒロインも同様です。

最後に
個人的には微妙でした。続刊は出ても買いません。

どんな人にオススメか?
個人的にはオススメしません。気になる方は試し読みの上で。

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

デスゲームで救ってくれたから、私をあなたの好きにしていいよ



著者

進九郎



レーベル

富士見ファンタジア文庫

ISBN

978-4-04-074334-9

表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回紹介するのは綾里けいしさんの

偏愛執事の悪魔ルポ

です!
⚠︎ネタバレはしていないつもりですが、ミステリ要素がある作品なのでご注意を
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内容は、心酔する春風家の琴音の従者として働いている悪魔の夜助。犯罪被災体質のせいでいつも事件に巻き込まれる彼女を守るべく夜助は悪魔的な解決策を考えるが、いつも琴音が事件を解決してしまい…

綾里けいしさんの新作。講談社タイガからはちょっと意外でしたね。タイトルの通りちょっとかなり愛が重たい悪魔で執事の夜助が犯罪被災体質のせいで事件に巻き込まれる琴音と繰り広げるラブコメ?とミステリでした。面白かったです。

物語は短編というより掌編くらいの短いお話7話で進んでいきます。基本的には夜助と琴音のいちゃいちゃ(語弊ありな偏愛ラブコメ)と事件の発生と解決…という流れでテンポがいいのでサクサクと読めてページを捲る手が止まりません。

夜助の偏愛っぷりはすごかったですね…意味がわからないとおもうんですけど琴音の家具になるんですよ。「は?」って思った方正解です。本当に意味わからないですよね…そんな夜助のことを「まあまあ、うふふ」で受け入れちゃう琴音もまたすごい。懐の深いご主人様です。

ミステリ部分は定番ネタをからおっというものまであって楽しく読めましたね。ここもお決まりの流れがあって最初に夜助が推理をして琴音さんのターンという形式で進んでいきます。夜助のまさに悪魔的ともいうべき推理と琴音の超天使的ともいうべき推理の組み合わせは見ていて楽しかったですね。

ラストのエピローグもすごく良かったです。というかエピローグが1番好きまでありました。この2人のやりとりは最後まで見ていて飽きなかったです。続きがあるならぜひ読みたい作品です。

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

偏愛執事の悪魔ルポ


著者

綾里けいし


レーベル

講談社タイガ


ISBN

978-4-06-528011-9

表紙の画像は「版元ドットコム」様より


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