どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています
さて、今回紹介するのは岩倉文也さんの

小学六年生の頃の震災の記憶と初恋のに囚われる詩人のリョウ、エキセントリックで薬がないとダメなミズハ、美少年だがミズハを崇拝してやまないことが玉に瑕なナツト。それぞれ自分自身に何か問題を抱えながら3人は日々怠惰にどこか退廃的に暮らしていた。しかしそんな日々も長くは続かなかった…
岩倉文也さんの作品。個人的に初挑戦の作家さんですね。小説だけではなく詩も手がけられているようです。どこか退廃的で閉鎖的な三人の関係と詩的な文章が印象的な作品でした。面白かったです。
物語はどこか断片的に、しかし連続性を持って進んでいきます。震災の記憶と初恋に囚われ続けるリョウと薬がなければ生きていけない中性的な女性のミズハ。そんなミズハを崇拝しているナツト。三人の関係は側から見ていると今にも破綻しそうな危うさがありますが、そんな関係性に強く惹きつけられます。
そんな彼らを描く文章もすごくよかったですね。詩的、といってしまえばそれまでなんですけど句点と読点のリズム感であったり時折挟まれる秀逸な比喩表現だったり登場人物のセリフだったり…物語を構成する何気ない文章の一つ一つの引力がものすごいです。
リョウ、ミズハ、ナツトがそれぞれ抱える問題もよかったですね。日々ただ生きるだけでもそれに向き合わなければならなくて、お互いにそれを解決する術が明確にあるわけではなくて、ただそこにあってどうしようもない感じがすごくよかったです。
そんな三人の生活は永遠には続きません。ナツトが、ミズハが関係を変えようとしてリョウも自分の問題に向き合わされて…そうして迎えたラストが最後の1シーンがとても印象的でした。
220pちょっとかつ星海社FICTIONSの作品にしては文字が大きく1ページあたりの行も少ないのでサクッと読めてしまうのですがすごく印象的な作品でした。岩倉文也さんの作品は機会があればまた読んでみたいです。
それではこの辺で(≧(エ)≦。)
さて、今回紹介するのは岩倉文也さんの
「透明だった最後の日々へ 」
です!
小学六年生の頃の震災の記憶と初恋のに囚われる詩人のリョウ、エキセントリックで薬がないとダメなミズハ、美少年だがミズハを崇拝してやまないことが玉に瑕なナツト。それぞれ自分自身に何か問題を抱えながら3人は日々怠惰にどこか退廃的に暮らしていた。しかしそんな日々も長くは続かなかった…
岩倉文也さんの作品。個人的に初挑戦の作家さんですね。小説だけではなく詩も手がけられているようです。どこか退廃的で閉鎖的な三人の関係と詩的な文章が印象的な作品でした。面白かったです。
物語はどこか断片的に、しかし連続性を持って進んでいきます。震災の記憶と初恋に囚われ続けるリョウと薬がなければ生きていけない中性的な女性のミズハ。そんなミズハを崇拝しているナツト。三人の関係は側から見ていると今にも破綻しそうな危うさがありますが、そんな関係性に強く惹きつけられます。
そんな彼らを描く文章もすごくよかったですね。詩的、といってしまえばそれまでなんですけど句点と読点のリズム感であったり時折挟まれる秀逸な比喩表現だったり登場人物のセリフだったり…物語を構成する何気ない文章の一つ一つの引力がものすごいです。
リョウ、ミズハ、ナツトがそれぞれ抱える問題もよかったですね。日々ただ生きるだけでもそれに向き合わなければならなくて、お互いにそれを解決する術が明確にあるわけではなくて、ただそこにあってどうしようもない感じがすごくよかったです。
そんな三人の生活は永遠には続きません。ナツトが、ミズハが関係を変えようとしてリョウも自分の問題に向き合わされて…そうして迎えたラストが最後の1シーンがとても印象的でした。
220pちょっとかつ星海社FICTIONSの作品にしては文字が大きく1ページあたりの行も少ないのでサクッと読めてしまうのですがすごく印象的な作品でした。岩倉文也さんの作品は機会があればまた読んでみたいです。
それではこの辺で(≧(エ)≦。)