2023年02月

どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのは裕夢さんの

「千歳くんはラムネ瓶のなか7」

です!
⚠︎ガチファン向けの感想ではないのでガチファンの方は読まんでください
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前巻の記事↓



☆感想☆

ストーリー A
内容は、夏休みが終わり2学期が始まる。夕湖との関係に一旦区切りをつけた千歳はこれまでとは少し違うこれまで通りの青春を楽しもうとしていた。そんな中、校外祭、体育祭、文化祭が連なる藤志高祭に向けた準備が始まる。青組の応援団に立候補した千歳たちはグループパフォーマンスを考えることに。3年生の明日風、そして1年生の紅葉と共に応援団の活動をしていくことになるが…とこんな感じです!

〜停滞と決断の9月〜

シリーズ第7弾!だいぶ読むのが遅くなりましたね…まぁこの厚さなので勘弁してください…
最初に…今回もめちゃくちゃ面白かったですし、青春ラブコメとして1巻から引き続き非の打ち所がない作品でした。ただ物語とは別のところでテンション持っていかれているので以下はテンション低めです。
まずページ数。分厚すぎ。いや別に必然性のある分厚さっていうこともわかるんですよ。でも600pもやって藤志高祭すら始まらないってどういうことなんですか…?7巻の物語の構成はこれ以上ないくらい完成されていてどれか一つのエピソードも欠落させられないのはわかります。わかるんですけどやっぱりめちゃくちゃ分厚い。文章とかページの使い方とか各キャラの視点とか…やりたいこと全部わかった上でもうちょいページ数なんとかしてくれっていうのが正直な感想です…
次に物語としての余白が全然ないです。前述の通り7巻の物語の構成としてこれ以上ないくらい完成されています。それはわかるんですけど、それについていけるのって細部まで全部全部描いて欲しいガチファンだけなんじゃないですか?僕はチラムネが好きですけど、それは年間200冊とか読むラノベの1シリーズとして好きなだけなんですよ。そういうライトな好きで読んだ時にチラムネ7巻で見せたいこと全部見せられるとお腹いっぱいすぎるんですよ。きっと聖地巡礼するようなガチファンにはいいんでしょうけど。多少想像で補う余白を作ってほしいです。僕が見つけられなかっただけであるかもしれないですけど…
最後にあとがきが長すぎるし重すぎる。ただでさえ600pも読んだあとなんですよ?ライトに頼みます…制作上、ページ数の都合があるのはわかりますけど金のブラジャーくらいのノリで書いてください(今このネタ通じるのか?)。
それでようやく物語の方ですが…最初に書いた通りめちゃくちゃ面白いです。チーム千歳に明日姉を加えながらも、停滞感を変化させるスパイスとしての紅葉。登場人物それぞれにもしっかり役目を与えた上で構成もあまりにも完成されすぎている。青春ラブコメの一つ頂点といってもいいかもしれません。でもライト層が読むには物理的にもエンタメ的にも重すぎます。もう僕がチラムネシリーズが想定している読者じゃないってだけかもですけど。

キャラ A
紅葉はめちゃくちゃよかったですね!チーム千歳の女の子ができることを全部持っている女の子でワイルドカード的存在。そんなのが後輩キャラでかわいいとか最強すぎます。個人的に好きだったのは陽。こういう女の子の敗北は何度見てもいいですね。

最後に
面白いのは間違いないですが、物理的にも物語的にも重すぎます。8巻もこんな感じだと今後このシリーズを追い続けるかどうかはちょっと考えちゃいますね…3巻の頃くらいまでが1番面白かったかもですね…


それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

千歳くんはラムネ瓶のなか7



著者

裕夢



レーベル

ガガガ文庫


ISBN

978-4-09-453085-8

表紙の画像は「版元ドットコム」様より




どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのは羽田宇左さんの

「週に一度クラスメイトを買う話 ~ふたりの時間、言い訳の五千円~」

です!
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☆感想☆

ストーリー A
内容は、クラスで目立たない女子である宮城は書店で財布を忘れて困っている女の子を見つける。彼女はクラスでも目立つ女子である仙台だった。彼女が買う予定だった本を代わりに購入してあげたことをきっかけに2人の奇妙な関係が始まる。それは宮城が週に一度5000円で仙台に命令する権利を買うというものだった。宮城が仙台にする命令は宿題を代わりにやらせたり少しえっちな漫画を朗読させたり、そして足を舐めさせたりすることで…学校では話もしない2人の秘密の関係が始まる…とこんな感じです!

〜友達でも恋人でもない関係〜

第7回カクヨムWeb小説コンテストラブコメ部門特別賞受賞作!羽田さんはこの作品がデビュー作ですかね?宮城と仙台の友達でも恋愛でもない関係性、実はお金もそれほど重要ではない野良猫同士の喧嘩1歩手前なじゃれあいが楽しい百合ものでした!面白かったです!
まず序盤。宮城が仙台を週に一度5000円で買うようになったきっかけが描かれます!書店で財布を忘れて支払いに困っていた仙台に宮城が5000円をあげたことをきっかけに週に一度宮城が仙台を買うようになる…学校では接点のない2人が放課後に秘密の関係がある…この接点だけでアルティメット百合厨としては優勝できますね!宮城の気まぐれでツンとして気まぐれな感じ、仙台の派手だけとそれは外面だけで実は清楚な感じという組み合わせもグッドでしたね!めちゃくちゃ好きな関係性です!そしてお話は放課後に宮城が仙台を呼び出して5000円を渡す代わりに命令を聞いてもらうという放課後の1シーンが描かれていきます。宮城の命令は「宿題をやって」「漫画を朗読して」と言ったものから「足を舐めろ」というものまで…お金をあげているから宮城は命令する、お金をもらっているから仙台は命令を聞くという建前はありますがそれは建前に過ぎなくてもっと別の次元でお互いがお互いのことを思っているのがわかるのがニヤニヤしちゃいますね!意外と暴力的な感じも良かったですね!殴り合いをするってわけではないですが宮城は割と気軽に仙台のことを蹴ったりしますし、仙台は足を舐めろという命令の際に宮城の足を噛んでみたり…傷がつかない目立たない程度に傷つけあう感じが野良猫同士の喧嘩一歩手前のやりあいを見ているようで非常に良きです。終盤では学年が上がったことをきっかけに関係性を変えようとしている宮城に対して仙台が…という展開が非常に良かったですしラストは僕の中の百合厨が爆発四散しました…ヤバすぎる…最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
宮城はクラスで目立たない感じでお金持ちの女の子。普段はツンツンしているのに肝心な時に棘が抜ける感じが非常に良きですね…仙台はクラスで目立つタイプの女の子で見た目に反して清楚な女の子。宮城に優しく接しようとすれば彼女から拒まれ戸惑うこともありますが、それでも宮城から離れようとしないのが仙台らしさでしたね。

最後に
宮城と仙台の関係性が最高な百合ものでした!これはぜひ続きが読みたいですね!宮城と仙台の卒業までは絶対に続きが読みたいです…!続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
百合が好きな方は!百合と言っても甘々な感じではなく気まぐれでちょい暴力的な感じがすごくいいです。学校では話もしないような立場の違う女の子同士の放課後の関係性は本当に大好きです。気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

週に一度クラスメイトを買う話 ~ふたりの時間、言い訳の五千円~



著者

羽田宇左



レーベル

富士見ファンタジア文庫
ISBN

978-4-04-074878-8

表紙の画像は「版元ドットコム」様より



どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのは五月蒼さんの

「死にたがりのシャノン ドラゴンに食べられてみた」

です!
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☆感想☆

ストーリー A
内容は、不老不死の魔法使いであるシャノンは世界各地を旅していた。旅の目的は死ぬ方法を探すこと⁉︎猛毒キノコを食べてみたり、凶暴なドラゴンのエサになろうとしたり、猛毒薬を飲んでみたり、生還者のいないトラップだらけのダンジョンに挑んでみたり…死ねないシャノンの旅が始まる!とこんな感じです!

〜死なない魔法使いの旅〜

五月蒼さんの新作!個人的に初挑戦の作家さんです。不老不死のシャノンが死ぬ方法を探す旅をするという設定がめちゃくちゃよかったですね!面白かったです!
物語は連作短編形式に描かれます。不老不死の凄腕魔法使いであるシャノンが死ぬ方法を探して旅をするなかで訪れた場所、出会った人物との一期一会な関係が描かれます。1章では小さな村に現れたドラゴンに食べられるお話。2章は不治の病に効く薬を研究する科学者の元で治験者になって毒薬をもりもり飲み不治の病に罹ったりするお話。3章は生還者のいないトラップだらけのダンジョンに挑むお話。4章は不老不死の研究をしているマッドサイエンティストに捕まるお話となっています。それぞれのお話はシャノンのノリの良い展開でサクサク進んでコメディテイストで読みやすいですね!不老不死のシャノンは常に死を求めているのですが、どんなことをしてもやっぱり死ねないシャノンは見ていて楽しいです。旅先で出会う人々との一期一会なやりとりも見ていてい楽しいですね!1章の少年は幼い頃にシャノンさんなんていう太ももむちむちな美少女魔法使いと出会ってしまって性癖の方は大丈夫なんでしょうか…
閑話休題。
個人的に好きだったのは3章。おっさん(というかおじいさん)と一緒に即死トラップ満載の迷宮に挑むのはワクワクしましたね!その他の章も楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
シャノンは楽しい女の子でしたね。不老不死で死ぬ方法を求める旅をするという旅の目的がまずいいですし、魔法の腕はもちろん格闘系や剣術もいける武闘派魔法少女で戦闘方面ではめちゃくちゃ頼りになりますね!常に楽しげでノリも良いので本当に見ていて楽しいです!その他の旅先で出会う人々も魅力的でした!

最後に
シャノンの楽しげな旅が魅力の作品でした!まだまだシャノンの旅は見たいのでぜひ2巻が読みたいですね!続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
旅ものファンタジーが読みたい方は!テンポが良くてサクサク読めますしノリの良いシャノンの楽しげな旅は見ていて楽しいです!旅先で出会う人々との一期一会な人間ドラマもグッド!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

死にたがりのシャノン ドラゴンに食べられてみた



著者

五月蒼


レーベル

角川スニーカー文庫


ISBN

978-4-04-113387-3

表紙の画像は「版元ドットコム」様より




どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのは心音ゆるりさんの

「無口な小日向さんは、なぜか俺の胸に頭突きする」

です!
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☆感想☆

ストーリー A
内容は、女子が苦手な男子高校生・杉野智樹は普段は女子と関わらないように生活していた。そんなある日、無口でちっちゃい小動物系女子の小日向明日香が自動販売機の下にお金を落としてしまった場面に遭遇する。智樹はそんな小日向さんを助けてあげるとなぜか彼女に懐かれてしまう。智樹は無口な小日向さんならうまくコミュニケーションが取れることがわかり少しずつ彼女との距離を縮めていくが…とこんな感じです!

〜無口で小動物な女の子〜

心音ゆるりさんの作品!この作品がデビュー作ですかね?メインヒロインの小日向さんが一切喋らないという挑戦的な設定ながらも小日向さんのかわいさが凄まじい威力を持ったラブコメでした!面白かったです!
まず序盤。智樹と小日向さんのファーストコンタクトが描かれます。女子が苦手な智樹。自動販売機の下にお金を落としてしまい困っている小日向さん。そんな彼女を助けてあげたことで智樹は小日向さんに懐かれることに。小日向さんは初登場シーンからすでに小動物感あってめちゃくちゃかわいいですね!いっさい喋らないヒロインの魅力を智樹から見た行動だけで表すの本当にすごいです!そして物語は小日向さんとのラブコメへ!最初は小日向さんとの関係を誤解されたりもする智樹ですが一緒にお昼ごはんを食べたり、放課後一緒に遊んだり…と徐々に距離を縮めていきます!小日向さんとのコミュニケーションは基本的に智樹が話しかけて小日向さんが首を振ったり、スマホに文字を書いて返事をする感じですね。でも首を振る動作一つ、スマホに書く短い文章一つに小日向さんのかわいさがぎゅっと濃縮されています!終盤の頭突きははちゃめちゃに可愛かったですし程よい甘さのラブコメを最後まで堪能させていただきました!面白かったです!

キャラ A
智樹は女子が苦手な男子高校生。当たり前のように優しくて小日向さんのことをしっかりと考えて行動できるのがグッドでしたね!小日向さんは超小動物系女子!一切喋らず主なコミュニケーションの手段は首を振るかスマホに文字を書くだけですが仕草の一つ一つに小動物味があり見ているだけでかわいさが溢れてきましたね!そのほかのキャラも魅力的でした!

最後に
無口で小動物な小日向さんがめちゃくちゃかわいいラブコメでした!これはぜひ続きが読みたいですね!まだまだ智樹と小日向さんの関係を見ていてたいです!続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
程よい甘さのラブコメが読みたい方は!女子が苦手な智樹と無口で小動物な小日向さんとのやりとりは見ていて癒されます!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

無口な小日向さんは、なぜか俺の胸に頭突きする



著者

心音ゆるり



レーベル

角川スニーカー文庫


ISBN

978-4-04-113382-8

表紙の画像は「版元ドットコム」様より




どうも夏鎖です(≧∇≦)この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています

さて、今回感想を書いていくのは彩月レイさんの

「勇者症候群」

です!
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☆感想☆

ストーリー A
内容は、勇者と呼ばれる人殺しの化け物が出現するようになった世界。十代にしか視認できない勇者に対抗するべく、少年少女たちが日々戦っていた。勇者の研究を行うカグヤは突然異動となり勇者殲滅の精鋭部隊であるカローンに配属されることに。そこでは勇者の弱点を見抜く少年アズマを筆頭に一騎当千の活躍を見せていた。戦力にならないと思われていたカグヤだが、対話不可能とされていた勇者と話すことができることが発覚する。カグヤは勇者と会話することでカローンの戦闘効率をあげていくが、それには大きな代償が…とこんな感じです!

〜勇者を殺せ〜

第29回電撃小説大賞金賞受賞作!勇者を出現するようになった現代日本を舞台に少年少女たちの容赦のない戦いが繰り広げられるバトルアクションでした!面白かったです!
まず序盤。アズマたちが勇者を討伐するシーンが描かれます。勇者の設定が非常に面白かったですね。女神によって卵を植え付けられたものが化け物となり夢の中では自分の理想で楽しく暮らしているのに現実では人を殺す…女神によって誰しもが勇者となり人を殺すかもしれない。そんな恐怖感がすごくよかったです。そして視点はカグヤへ。勇者に対抗する技術を研究しているカグヤは突然異動を言い渡されて最前線で勇者討伐を行うカローンという精鋭部隊に配属されることになります。しかもカローンのトップであるアズマとの仲はファーストコンタクトから最悪で…プリプリと怒るカグヤとアズマのやりとりは見ていて楽しかったですね!とそんな平穏も束の間、勇者との戦いが始まります。勇者を元人間として見てしまうカグヤとあくまでも勇者は人殺しの化け物として扱うアズマは衝突します。しかしカグヤが勇者と対話できることがわかると、彼女の対話を戦術に組み込んで戦い最小限の被害で勇者を殲滅できることに。カグヤとカローンメンバーの衝突や理解、カグヤを認めていく過程はすごくよかったですね!しかし勇者との戦闘は残酷で容赦なく…かなり死が近い戦闘シーンが連続してましたね…そしてカグヤは勇者との対話の代償に体が…無理をしていることに気づきながらもアズマは…このあたりもなかなかシリアスです。中盤から終盤にかけての容赦のない展開。そして明かされていく真実。激しいバトル。そして終章と最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!

キャラ A
カグヤは頼り甲斐のある女の子でしたね。自分に何の力もないことはわかっていながらも勇者と堂々と対話したり体調が良くないのに戦闘に参加したりして…でも優しくてすごく魅力的でした。アズマは最初は感じ悪くてなんやこいつ!って感じの少年だったんですけどカグヤのことを認めていく中で彼が背負うものや彼の過去を知ってどんどん好きになりましたね。その他のキャラも魅力的した!

最後に
現代日本を舞台にしたシリアスなバトルアクションとして楽しく読ませていただきました!これはぜひ続きが読みたいですね!カグヤたちの戦いはまだまだ見ていたいです!続刊待ってます!

どんな人にオススメか?
シリアスなバトルアクションが読みたい方は!結構容赦がないのである程度好みはわかれるかもですがお話の展開もすごくいいですしキャラも魅力的!そしてなにより勇者の設定がいいです!気になった方は!

それではこの辺で(≧(エ)≦。)

書籍情報

タイトル

勇者症候群



著者

彩月レイ


レーベル

電撃文庫


ISBN

978-4-04-914872-5

表紙の画像は「版元ドットコム」様より



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